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僅か五分の戦闘

「アデル、これ飲んどけ。」

ランドが何かを投げてくる。


「強壮薬だ。飲んでから5分間、体が活性化して全能力が跳ね上がる。」


「わかった。つまり、今から5分であの化け物を殺すんだな?」


「そういうことだ。異式・練鎧、異剣・空刀」


そう言ってランドは異装をだす。


異装とは、この世界とは離れた別の世界で生まれた

この世界にはあるはずのない武器、防具のことだ。

その異装はあまりにも桁違いの性能をもち、野に離すのは危険だと各国の王直属騎士に抜擢することもあった。

異装を使う人間は、たった一人でSランクの魔物を倒せると言われている。が、その異装は別世界のもの。

中には信仰心が異様に強く、異世界のものなど使えるかと異装を捨てるものもいる。

とにかく、異装とは、この世界ではかなり強力な攻撃手段であり、かなり強固な防具でもあるのだ。


「飲んだら突っ込むぞ。」


「わかった。」

グイッと瓶の中に入っていた液体を飲み干す。

「痛っ!」

舌が焼けるように痛い。


「飲んだな。行くぞ!」

ランドがグラスト目掛けて疾走する。


「あーもう。」

俺も一緒に突っ込む。当然、まだ痛みは消えてない。

でも、確かにさっきまで限界だった体に活力が戻っていた。


「私に正面から突っ込んでくるか。その心意気、いいですよ!」


グラストが爪を振り下ろしてくる。


「せぇ...の!」

それをグラストが空刀で防ぐ。


「なに!?」

グラストから動揺が生じる。


その隙に、

「はあ!」

腹にフルスイング。


「少し舐めておったな。今の攻撃が上手くいったからといって

また通ずると思うでないぞ?」


言うと、グラストの眼が、白から紅に変わり、紅眼が輝き始める。


そして──


「ガァアア!」

土砂が巻き上がり、グラストの背後で竜巻となって出現する。


「な、なんだあれ!?」


「魔法か!多分だがグランドストライク。周囲の土砂を巻き上げて高速で飛ばしてくる魔法だ。気をつけろ。」


「よく見破ったの人間。その通り、これはグランドストライク。私の名前の由来となった魔法、存分に味わうがいい!」

土砂が、乱射される。それこそ、逃げ場の無いほどの弾幕で。

しかも、見ていると乱射する傍から土を巻き上げている。

無限の最大手数攻撃。


「ランド!もう5分経つ!どうする!?」

もうそろそろ強壮薬の効果が切れる。切れたら俺は簡単に吹き飛ばされ、大量の土砂に体を貫かれるだろう。


「...撤退だ...。」

苦虫を噛み潰したような顔でランドが下がることを決める。


が、その判断は少し遅かったようだ。


弾幕の密度が大きくなり、威力がまたあがった。


「ま、ず...。」

ランドも、俺も完全に何も言えなくなった。

防御で手一杯だ。


その状態が数秒続いた後、体の活力が消えた。


「え...」

瞬く間に俺の体は大量の土砂に撃たれ、吹き飛ばされた。


そして、攻撃がランドに集中し...


「ぐはっ!」

ランドも吹き飛ばされた。


体が、動かない...。

グラストとモーリーじゃ、同じSSランクでも強さの質が違う...。


これがSSランクか...。


グラストがこちらに向けて歩いてくる。


「意外と楽しかったぞ、人間。」


俺の胸に、グラストの前足が乗っかる。


「楽しませてくれたお礼に、苦しみを与えず殺してやる。

感謝するのだぞ?」


「そりゃあ、ありがとうな。」

精一杯の見下した笑みで応えてやる。


「ではの、人間。」

前足が重くなる。骨が軋む。


が、それ以上はなかった。


グラストが空中を眺めている。


「喜こぶがいい、人間。神は、お前が生きることを御所望らしいぞ。」


な...に...?


「私は今ここではお主をいや、お主らを殺さぬ。」


訳がわからない。なんで神が俺が生きることを望む...?


「ではの、人間。」

そう念話で言い残し、グラストは夜闇に溶けるように消えた。

評価をつけてくださると今後の執筆のモチベがあがるので、もし続きが気になる、面白い等思われましたら評価をつけてくださるとありがたいです。

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