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アホなやつら

「回復」

「回復」

「回復っ」


回復魔法を乱れ撃ったせいでMPが無くなりそうだ


前回の反省を踏まえてドーピングアイテムたくさん持ってきてほんとよかった


私が治してあげるたびに野球部のみなさんが私を女神を見るかのように見つめてきて感謝の言葉をかけられまくりそれがすごい嬉しくて嬉しくて


もう私ヒーラーとしてこのままやっていこうかなと思うくらいだ


そうしたらタイトルはmmoのナイチンゲールとかいいんじゃないでしょうか


それにしてもみんなボロボロで全滅してもおかしくないのに1人もゲームオーバーになっていないのは日頃のきつい練習で培った根性のおかげなのかな


「どうしてこんなボロボロにやられたんですか?みなさん強いのに」


「いやーそれがさー、ボスが攻撃を弾いてダメージ与えられないんだよね。それでもうやられる一方でさ」


「え、魔法使いいないんですか?」


「いるわけないじゃん。だっておれたちだぜ?毎日毎日野球しかやってないんだから頭悪いに決まってるだろー」


「じゃあスキル使えばいいじゃないですか」


「スキル???」


「え???」


部長が固まってしまいそれに驚いて私も固まってしまった


「え、スキル習得してる人?」


「・・・」


いやいやいやいやいくら野球ばっかりやっているからってこういうゲームやったことある人1人くらいいるでしょ普通


とりあえず部長のステータスをこっそり見てみると


「...部長、もしかして武器変えてないですか?」


「え?武器って変えられるの?知らなかったなー」


まさか律儀に初期武器を使い続けていたなんて


だいたいこういうゲームは武器をどんどん強いのにしていくもんでしょー





はあ、まあ私もチュートリアルを用意しなかったのも悪かった、うん


「みんな野球部さんにスキル習得方法教えてあげて。あと余ってる武器貸してあげて」


そういえばパーティには科学部部長など上級生もちらほらいた気がしたがそんなことは気にしない


「じゃあ部長さん、これあげますから。これは4層までなら使えるんでこれで当分は過ごしてくださいね」


「いやほんとありがとう。 もしよかったらうちのマネージャーにならない?」


「あ、結構です」


私は自称剣道部マネージャーなのでね









「野球部のみなさんも復活してきたしそろそろボ」

「科学研究部だけで倒しに行くぞ、ボスを」

「え、ちょっと何言ってるんですか。みんなでいっしょの方がいいですって」

「いや相手は物理攻撃が効かないんだからいても足手まといになるだけだろ」

「いやいやいやスキルを使えばダメージ与えられますし、それにとても科学研究部だけで倒せるとは思わないんですけど」


「ふっ、我々の魔法で倒せない敵はいないっ」

むだにちょっとかっこいいセリフを自信満々に言い放ちそらにつられてがんばれーとか頼んだぞーとか応援が飛び交う


この無駄なカリスマ性に私は勝てそうにないので


「じゃあ私だけは連れてってください。私は魔法使いだからいいですよね?」


私はだれも死なせないと誓ったんだ


「まあ魔法使いならいいだろう。足を引っ張るなよ」


こんな上から目線の科学オタクでも生きていてもらうために私は彼を守らなければ


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