巻き返し
「撃てーー!」
帝国軍の魔導砲の集団から放たれる砲弾が敵陣へと降り注ぐ。
しかしサンサ軍は怯まない。陣地の味方など気にもかけず、そこにいないかのごとく突っ込んでくる。
「ば、バケモノーー!」
「う…うぁぁぁぁぁぁ!く、くるな!やめろ!助けて!なんでもすグガァ!」
帝国軍からは逃亡する者。それを行おうとしたが追いつかれ殺されるもの。動けず仁王立ちのまま殺される者。そこはまさしく地獄そのものだった…
「空軍は何してるんだ!」
「隊長!まもなく航空戦力による援護射撃来ます!」
「おお!やっとき…」
隊長の言葉はそこで途切れた。
言葉を遮ったものは…空からの弾幕。その弾幕で隊長と呼ばれた男の体はバラバラとなった。
その男の部隊は結局何もできず、全滅した。
"サンサ軍視点"
「進め!進め!奴らは怯み切ってるぞ!切り崩せー!」
指揮官の怒号と号令でサンサ軍は帝国軍に劣る装備にしてその突撃は帝国軍を一気に瓦解させた。
正直なところを言えば、サンサ王国としては目標を達成したようなものなのだ。
サンサ王国の目標。それは"威信の回復"にある。だからこの戦争で一度でも帝国軍を押し込んだという事実だけでサンサ王国の評価を新たなものとすることが可能となる。
しかし、サンサ王国の国王はあの性格をしてこれをやってる訳で、必然、この戦争に勝ちサンサを世界の頂点たらんと知らしめることで頭でいっぱいとなる。だがこの戦略というか戦術にある欠点がある。
・進軍速度を維持することが難しい。
・進軍速度故に補給が追いつかない。
・兵の消耗が激しい。
…etc
つまりかなり無茶をしてるということだ。
さらに技術の格差がある為、帝国が兵器を持ち出した瞬間、この戦争はおわる。
だからさらに速度を上げねばならない。
となるとまた無茶がたたり、遅くなる。が、急がねばならない。このループを延々と繰り返すのだ。
まぁそれを気合いでどうにかしてる訳で…どこぞの牟田口さんが見たら泣いて喜ぶ光景でしょう。
さて、この戦線は押していたが他方はどうかと見れば、そうでもない。
これから見れることは…そう。戦力を集中運用し、一点突破を図ったのだ。
そして、とうとう、というか流石に帝国軍も気づきだした。
そして、今帝国軍は、わざとサンサ軍の正面を薄くしてある。そして残りは密かに後ろに回り込んでいる。
そして、あとは一思いに…
「突出した敵の補給路を断ち、包囲殲滅…ですね」
戦線指揮官がそういう。
「その前に近隣住民を避難させましょう。食料からなにからなにまでもたせて」
参謀が言う。
これはサンサ軍はおそらく補給路を断たれたら確実に現地補給、調達、つまるところ略奪を行う。
これを防ぐためだ。
「そうだな。全軍に通達。前線は最低限を残し転進。敵後方に回り込む」
「はっ!」
帝国軍の巻き返しが始まる。
戦車?知らない子ですね。ごめんなさい。出しどころが無いです。




