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気苦労の多い日本さん  作者: 蓬莱
星間国家
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番外編「結婚式と成り上がり」

番外編だー!

 "日本時間2021年2月14日アシハラ皇国皇都"


 あーえーっとそのー、今俺こと村上久はすんごく久しぶりの登場です。ただどうして幕間なのか、タイトル見りゃわかりますよね?わかってくれるよね?だからお願い!叩かないで全国の男子諸君!

 という訳で、アシハラ皇国皇都にある大きめの神社(らしきところ)に彼女(いや新婦か)、ミユキと、アシハラ皇国の婚礼服を着て婚姻の儀を上げております。婚姻届は日本の方にも出してあり、これで名実ともに夫婦な訳です。


 …電撃すぎやしないか?


 俺はそう式の後に呟く。するとすぐにミユキからツッコミが返ってきた。


「電撃も何も、陛下の後押しあったんだからじゃない?ヒサシ」


「まぁそんなもんかね?陛下ねぇ…ありゃ後押しと言うか仲人だろ…」


 いや、実際仲人。式の時だって、仲人に用意された席にいたし。

 ただ流石に周りの来賓がどよめいてたな。仕方ないことだが。


「良いじゃないの、別に。仲人が誰だろうと私達のことをどうこう言う人はいないんだから!」


「それもそうか。そうだな、気楽に行こう」


 そう俺たちは新居と言うか御屋敷に移った。

 なんでこんなことになってるかって?うーん…いや話せば長くなるが、まぁいいか。



 "遡ること1週間前"


 俺は大使館で執務してたら、いきなりミユキが部屋に飛び込んで来てコソコソと耳打ちした。


「はぁ⁈妊娠した⁈」


「声が大きい!そ、そうよ…責任とってくれるんでしょうね…」


 ミユキは頬を若干紅潮させながら上目遣いで俺に言う。


「はぁ…出来ちゃったもんは仕方ないわな、そろそろ切り出そうと思ってたし、と言うか陛下がもう式とか一式準備整えちゃったし…」


「切り出そうとしてたことはともかく、裏に陛下が暗躍してるの…怖いわー」


 それは言えてる。なんでか色々暗躍する人だよね。



 で、今に至る訳だ。


 んで、今向かってる屋敷だが…皇都の一等地で、最も広い土地に、最も大きく上等という言葉でも足りないほどの大豪邸だ。

 形式的には日本大使館職員専用宅となっているが、俺が大使館職員であるからそうあるだけで、大使館職員をやめればこの家からその肩書きが外れる。

 かといって、完全に肩書きがなくなるわけではない。そりゃそうだ、こんな馬鹿でかい屋敷に肩書きなしとかお笑いもいいところだ。

 そしてその新しい肩書きが…


「皇家分家村上家屋敷」…ねぇ…ドウシテコウナッタ。


 おわかりだろうか?そう、皇家分家である。つまり、国皇が指名すれば、この分家が皇家の宗家になる、皇位継承権を有する皇族に俺たちが加わってしまったのだ。

 建国以来、国土の規模ゆえ分家を持たなかったアシハラ皇家は先日の大規模な領土拡大と、テルヒトや大臣達の皇家がどこかで絶えてしまうことに危機感を募らせた為、こうなった。と説明はされたが、実際そんな生易しいもんじゃない。



 これも少し時を遡って、式の終盤まで戻る。


 本当に最後の最後、解散しようというタイミングで、テルヒトは賓客や俺たちを呼び止める。賓客や俺は何があるのかと若干惚け顔だ。

 一方ミユキは訳知り顔でうつむいたり、キョロキョロしている。明らかに挙動不審だ。


「何が始まるんだ?」


 俺は小声でミユキに尋ねるが、ミユキは小声で、しかも早口で、


「い、今にわかるわ」


 と答えると、また黙りこくり挙動不審を始める。

 するとテルヒトが本題に入りだす。


「皆の者、本日、この場で、私は新たな分家の立ち上げをしようと思う!」


 アシハラ側の人からは「おお!」とかそんな感じの感嘆の声が、日本側からは何事かわからない様子だった(この式には日本側、アシハラ側両国の役人が賓客としてきていた。といっても、大半が俺か、ミユキの同僚で、二、三人重鎮の代理が混じってたくらいだ)。

 分家を作ることがこの国にとって凄いことは俺は知ってた。が、この時ばかりはすごーく嫌な予感がした。そして、それが的中することが必至であることも同時に悟った。


「たった今ここで婚礼の儀をあげた、ヒサシ・ムラカミと、その妻ミユキの家を、現時刻よりアシハラ皇国皇家分家とすることとする!これをする証として、ミユキ・カツラギ改め、ミユキ・ムラカミは我が妃の従兄弟であることを根幹とする!」


 日本側、アシハラ側問わず拍手がくる。

 しかし俺はただ1人、


「はぁ⁈」


 と声を上げてしまった。

 そのあと聞いたのがだが、ミユキはテルヒトの妃、つまり奥さんの少し年の離れた妹の娘、つまり従兄弟に当たるそうで、単に皇位継承権をゆうさなかった為、黙ってたそうだ。

 このことはミユキの職場の同僚もほとんど知らず、何回従兄弟のお嬢様的な感じだと思ってたようだ。



 そんな訳でこの屋敷となる。

 佐藤政権終了後、俺はこのままここにとどまるつもりだ。

 できればこののんびりとした国で今後は過ごしていきたいし、教育とかはまぁ大丈夫だろう。

 しかしまぁでかい肩書きを持ってしまったもんだ。現在の皇位継承権はテルヒトの妃、ミキ皇妃、その息子タツヒコ、んで持って俺、ミユキ、ミユキのお腹の中の子供という順になる。


 ん?てことは…ひーふーみーの…第三皇位継承者⁈待て待て!いくらんでも地位上がりすぎだろ!親族一同にどう説明すんだよこれ…


 ミユキと一緒に屋敷に入った後もしばらく考え続ける俺だった。


うーんこの…なんかみんな期待してんじゃないかなーって思ったのをどっかで挟もうかと思ったらここになりました。


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