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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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99/144

099★とりあえず、失っている感覚を取り戻そう


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




「マイクロファイヤーニードル」


 今度(こんど)は、針みたいに細い(ほのお)がローラーワームに()()さっていく。

 すると、(あた)りには、()()ささの中に微妙(びみょう)(にお)いが()ざったなんとも言えない(にお)いに(つつ)まれる。

 

「そう言えば、こいつ()って、焼くと微妙(びみょう)(くさ)臭気(しゅうき)を放つんだったわね。はぁ~……これじゃー……火の属性魔法は向かないわ。次はアイスニードルにした(ほう)が良いわね」


 なんて、ひとりごとを言いながら反省しているとガッちゃんの声が響いた。


『ご馳走様(ちそうさま)でした。(あるじ)さま、魔石です』


 ガッちゃんの言葉と同時に、私の前には魔石が大量に置いてあった。

 それを、腕輪に収納しながら、ガッちゃんに言う。


「ありがとう、ガッちゃん。もう少し戦えるようになるまでよろしくね。コウちゃん、ナビお願いね」


『『うん、まかせて』』


 私達は、また、ゆっくりと歩き始める。

 すると、100mも歩かないうちに、魔物の気配を感じた。


 うふふ、サーチ(りょく)が上がったのかな?

 魔物の気配がちゃんと判別(わか)るわ。


 ………じゃなくて…そうよ、サーチって(とな)えれば良かったのよ。

 ダメだわ、今世(こんせ)(かご)の鳥ならぬ………豚舎の……やめよう、流石(さすが)自虐過(じぎゃくす)ぎるわね。


 じゃなくて、ゲーム………今世(こんせ)には、そんなモノはないけど………ですら、(たたか)ってなかったから、色々(いろいろ)(わす)れているコトすらわからないわ。


 はぁ~……せっかく前世の知識があるって言うのに、(われ)ながら見事(みごと)残念仕様(ざんねんしよう)だわ。

 たぶんに認識力とかが現状(げんじょう)に追い付いてないから、上手(うま)具合(ぐあい)応用(おうよう)できていないみたいね。


 とりあえず、呪具(じゅぐ)によって長期間麻痺(ちょうきかんまひ)させられていた感覚を取り戻すためには、魔物との戦闘(せんとう)が必要ね。

 なんて思いながら、私は、死薔薇(しそうび)(むち)(にぎ)りなおした。


 そう、なんとなくこれでいけるって思ったから………。

 女暗殺者の時は、色々(いろいろ)な武器に精通(せいつう)していたこともジワジワと思い出されて来ていた。


 私が死薔薇(しそうび)(むち)(にぎ)りなおし、前世の女暗殺者の時の感覚と、ゲームを楽しんでいたアラフィフ喪女(もじょ)の記憶が刺激さて、自然と背筋が伸びる。


 その直後(ちょくご)に、目の前に出現(あらわ)れたのは………。

 森の破壊者、美威歯(ビイバ)だった。


 その強力な歯で、どんな大木でも一瞬で切り(たお)し、その皮と新芽(しんめ)を食べる魔物。

 美威歯(ビイバ)の通った後には、(たお)された大木があちこちに散乱(さんらん)しているので、(だれ)もが美威歯(ビイバ)仕業(しわざ)だと判別(わか)るのだった。


 もっとも、人間達は、それを見つけると、ありがたくいただくだけなのだが………。

 何と言っても、魔の森の大木は硬いために通常のノコギリや斧では、切り(たお)すのもひと苦労どころではなく大変なのだ。


 だから、美威歯(ビイバ)によって(たお)された倒木(とうぼく)を見付けたらラッキーと言うもので、いそいそと運ぶための台車を手配して、積み込んだ大木を材木商に売りつけるのが(つね)だった。


 だから、美威歯(ビイバ)はあまり嫌われていない魔物だったのする。

 ちなみに、その毛皮は艶々(つやつや)で丈夫で(あたた)かいし、歯は武器に加工されるし、肉も美味しいので、()め殺すのが1番お金になる魔物なのだ。


 魔石は、さほど大きくないし効力を付与(ふよ)できないため、やはり安価ではあったけど、美威歯(ビイバ)色々(いろいろ)と美味しい魔物だった。


 コウちゃんの説明を聞く前に、私は、死薔薇(しそうび)(むち)()るって、美威歯(ビイバ)をあっさりと(たお)す。

 すると、コウちゃんは、ガッちゃんに話しかける。


『ガッちゃん、毛皮と歯は残してね。魔石は、さっきのローラーワームよりも安いから食べて良いよ。あと、お肉は一部残してくれれば良いよ。ママの(たお)した(ぶん)もよろしくね』


『わかった』


 出現(あらわ)われた美威歯(ビイバ)は、10体も居なかったので簡単に(おわ)わってしまう。

 レベル上げにはならなかったけど、ガッちゃんのご飯になったから良いかと思った。


 う~ん……魔の森のはずなのに、森の中にはあまり強い魔物はいないのかしら?


 そんなこと思い始めた(ころ)に、かけいてたサーチに強い気配が接触(せっしょく)した。


 私は思わずコウちゃんに聞いてしまう。


「コウちゃん、この気配って、かなり強いヤツだよね」


『うん、ママ、当たりだよ』


 うふっ………少しづつだけど、レイパレ(R18)のイベント【黄昏(たそがれ)解放(かいほう)】のゲームをやっていた時の感覚が思い出されて来るわね。

 その嬉しさに、私は自然と微笑(ほほえ)みを浮かべていた。


 そんな中、コウちゃんが戦闘(せんとう)のナビをしてくれる。


『ママ、ホーンウルフの(むれ)れだよ。風属性で、ウィンドカッターやウィンドブレートを使ってくるやつだ。威嚇(いかく)咆哮(ほうこう)身体強化(しんたいきょうか)して、素早(すばや)く動くから気を付けてね。(つの)は、風属性の魔法、ウィンドカッターが付与(ふよ)された武器になるし、毛皮は風魔法耐性(かぜまほうたいせい)付与(ふよ)された防具になるし、魔石は風魔法を(ふく)んでいるから高いし、肉は滋養強壮(じようきょうそう)になるよ。ってコトで、死薔薇(しそうび)(むち)を使った(ほう)が良いよ。魔法は属性が消えたりする危険があるからね。ホーンウルフには止めた(ほう)が良いよ。もったいなかったって後で、絶対に言うから………』


 あははは………コウちゃんてば、私の性格がわかってるぅ~………。

 どうしたって、前世からのもったいない精神は消えないんだから、しょうがないよね。


「うん、コウちゃんありがとう」





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