098★何故か、精霊さんが………
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
うっすい膜のような暖かいモノに包まれて、のほほんとしていると………。
私をじーっと見ていたガッちゃんが口を開く。
『うん。予定通りの効力に押さえられているね。これなら、主さまに出会った人間は、主さまの本来の容姿を見ることも、覚えることもできないね。流石は、コウちゃんだね。主さま、これで、ソルス・ロス・エンド村に気兼ねなく行けますよ』
ガッちゃんから無事にOKが出た私は、つい嬉しくてピョンピョンと跳ねてしまう。
そして、そこで気付く、本当に身体がとんでもないほど軽いことに………。
余分な脂肉(=濃縮された魔力の塊り)が、コウちゃんとガッちゃんに|吸収されたお陰で、物理的にも体重が激減したと、しみじみと実感する。
ただし、等身大の鏡で自分の現在の姿を見ていないので、まだまだ自分への認識は甘いだろうことは、予想に難くない。
それでも、全身の脂肉その他をコウちゃんに痩身美容してもらった上に、天使シリーズの手袋とブーツを履いているお陰で、魔法よる身体強化をしていなくても、それに近い状態になっていることを自覚する。
うふふふ………やっぱり、天使シリーズはマストね。
これで、安心して冒険ができるわ。
「ありがとう、コウちゃん、ガッちゃん。それじゃ、今度こそ出発」
『『はい』』
こうして、私は難攻不落の深淵の絶望ダンジョンというフィールドから魔の森へとステージを変えるのだった。
難攻不落の深淵の絶望ダンジョンの入り口から、100mを超えると、鳥の声や動物の鳴き声が聞こえてくる。
なんか、さあ冒険の始まりだって言う感じがするわね。
私は、天使のブーツでちょっとスキップしてしまう。
そんな私に、コウちゃんとガッちゃんが、話しかけてくる。
『ママ、もう少しで、ママの嫌いなイモムシの魔物、ローラーワームにぶつかるよ』
うげっ………アレかぁ~……はぁ~……魔物として、あんまり美味しくないのよねぇ………。
『ローラーワームは、キャタピラワームと違って、肉も皮も使えなくて、魔石を取るだけの存在ですから………』
よし、私の前世での知識と相違ないか確認しておこう。
「コウちゃん、ローラーワームの魔石って安かったわよねぇ」
確認する私に、コウちゃんは私に答えてから、ガッちゃんに言う。
『うん、安いし、効力を添付できない魔石だよぉ………ってことで、ガッちゃん残さず食べてね。残骸は残さないで、ママが嫌がるから……』
その言葉に、ガッちゃんは私の肩からヒラリと飛び立ち、空中をルンルンとスキップしながら答える。
『うん、美味しくいただきます』
ガッちゃんの言葉が終わるとほぼ同時に、出現われました。
それも、ものすごぉ~く大量に。
「んじゃ、戦いますか?」
そう言って、私は試したい魔法があったので、さっそく唱えてみた。
ちなみに長ったらしい詠唱は面倒だし、威力を搾りたいので、端的な魔法名だけの詠唱破棄で思い付いた魔法を放ってみる。
「マイクロファイヤーランス」
やったぁー…予定通りの太さの炎の槍が、ローラーワームに突き刺さったわ。
………って、えっ? えぇぇぇ~? なんでぇ~?
うっそぉぉぉ~……詠唱破棄までしたのにぃ………。
どうして、灰も残らないほど燃え尽きちゃうの?
ローラーワームは、あっと言う間に綺麗さっぱりと燃え尽きてしまう。
そして、そこにはあまり役に立たない魔石がコロリンッと転がっていた。
「うそぉ~…どうしてよぉ?」
思わずがっくりした私に、コウちゃんが言う。
『ママ、それって、ファイアーランスって言うからだよ。マイクロニードルって唱えれば、精霊も手を貸さないから………ランスは、止めようね』
えっ? えぇ? なんで、精霊?
どうして、そこで精霊が出て来るの?
思わず、コウちゃんに視線を向けてしまう。
「えっ? なんで……精霊が私の魔法に手を貸してくれるの? なんの契約もしていないのに………」
コウちゃんからの言葉に、私は困惑してしまった。
戸惑いの中で、視線の先に転がるクズ魔石を見て、私は小首を無意識に傾げる。
そんな中、コウちゃんが説明してくれる。
『ここは、瘴気が渦巻くダンジョン内の閉じた空間じゃ無いから、周囲に精霊達が存在しているんだよ。でもって、ママの魂もこころも綺麗だから………。それに、前世は俺と一緒に転生していたから、精霊達はママを人族って見ないんだよ。だから、気軽に力を貸しちゃうんだ。精霊種ってヤツは、楽しければ良いってところあるからね。だから、言葉にも気をつけてね、ママ』
なんだか、理解ったような理解らないような………。
とりあえず、言質を取られるような発言をしないように心掛けないとダメってことね。
でも、基礎レベルを上げたい私には、精霊さん達の親切な助力はご遠慮願いたいわね。
ここは、コウちゃんの忠告通りに、ランスじゃなくて、ニードルで行こう。
「うん、次からはニードルって言うわ」
そんな会話している間にも、ローラーワームが次々と湧いて来る。
『それじゃ、残りを片付けようね』
コウちゃんの言葉に頷き、私は言われたとおりに火炎系の魔法を放つ。




