097★ティアラの有効活用
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
それに、意識阻害するピアスってなんでいるの?
わざわざピアスをつけて意識阻害するのって………。
あっ…私が周囲を意識し過ぎないためかぁ………それなら納得だわ………じゃなくて。
ただそうすると問題なのが、魔物除けになる認識阻害のティアラを着けたら、私が魔物を討伐してレベルアップすることができなくなるんですけど?
それに付随して、ガッちゃんのご飯になる魔物も来ないってことになるのは、ちょっと………いや、かなぁ~り困るわ。
「でも、アレって強力過ぎるから、目の前に居ても居ないコトにされちゃうわ。私は、魔物を倒してレベルアップしたいのに………」
ちょっとションボリする私に、コウちゃんが更に助言してくれる。
『あのね、ママの魔力で、ティアラの効力を抑えれば良いんだよ』
あっ……そっかぁ~………まんまじゃなく、干渉して魔物除けになるレベルを調節すれば良いのね。
コウちゃん言われて、そうすれば良かったのかと、納得する。
まだ、前世の記憶と今の私の意識が完全には馴染んでいないことを改めて実感する。
記憶という名の知識はあるはずなのに、それを応用するだけの余裕が全然ないみたいね。
でも、とりあえず、ティアラとピアスで解決するなら、そうしようっと。
「そっかー…私の姿は見えるけど、美醜までは判別らないようにするのね」
そう確認する私に、コウちゃんが頷く。
『うん、どのくらい魔力をかけて抑えるかは、とりあえずティアラを着けて、ガッちゃんに見てもらおうよ。良いよね、ガッちゃん』
そうコウちゃんに声をかけられて、静かに鎮座したままのガッちゃんがビクンッと身体を震わせる。
だが、やはりコウちゃんに名前を呼ばれたにもかかわらず、身動きをほとんどしない。
『ガッちゃんっ………特濃で美味なママの魔力に酔っ払ってないで、いい加減現実に戻って来いっ…【ガーネット】… …』
ガッちゃんの【真名】をコウちゃんが呼ぶと、今度はもっと大きく巨体を揺らしてから、ハッとしたようにその身体がススススゥーっと元の大きさ………よりはやや大きい姿に変化する。
【真名】を呼ばれたことで正気に戻ったガッちゃんが聞き返す。
『ハッ……えっ? なに?』
どうやら、今まで黙ったままだったのは、コウちゃんの瘦身美容の施術でシルビアーナから溢れ零れた魔力に陶酔していたセイらしい。
クスッ………ガッちゃんってば可愛いわねぇ~……コウちゃんに【真名】を呼ばれるまで、魔力酔いの中を揺蕩っていたのね。
『だから、ママの本当の容姿を他の有象無象に晒さないために、ティアラとピアスを着けるから………。獲物となる魔物はちゃんと寄って来て、いらない者達がママを気にしない程度に認識できるレベルにしたいんだ』
コウちゃんの説明に、シルビアーナの魔力に満足したガッちゃんが背中の3対翼をパタパタとさせてふわりっと浮かび上がり、ストッと肩に乗りながら言う。
『主さま、任せてください』
「うん、お願いねガッちゃん」
私は、左の腕輪からティアラだけを取り出して、頭に着けてみた。
すると、それを肩に乗ってジーッと見ていたガッちゃんが言う。
『コウちゃん、効力を95%抑えれば良いんじゃないかな?』
『ガッちゃん……本当に、5%程度の認識阻害力で大丈夫なのか?』
私のことを心配するコウちゃんに、ガッちゃんがティアラに込められている付与の強さを口にする。
『うん、かなり効力の強い認識阻害が付与されている魔道具だからね。ちなみにだけど。今の主さまには、威力調整して効果を抑えるのは無理だから、君がやってね』
『えっ?』
『残念なことに今の僕は、そういう微調整が無理なんだよね。もし下手に僕が触ったら、ティアラに込められた認識阻害の術式ごとになっちゃうからさ』
言外に、一瞬で破壊れると言うガッちゃんに、コウちゃんも困る。
そんなこと関係ないとばかりに、ガッちゃんは言葉を続ける。
『これからのことを考えると、主さまを甘やかすのは良くないけど。今はソルス・ロス・エンド村に行って、冒険者登録を優先させるべきでしょう。だから、ちゃっちゃとやろうね。ちなみに、コウちゃんも効力を食べることできるでしょう。今の僕にはさっきも言ったように無理だからね』
ガッちゃんからの言葉に、コウちゃんはコクッと頷く。
『うん、ガッちゃんが無理だってことは理解った。勿論、そういう意味ではまだまだ魔法に不慣れなママにも、無理だもんね。それじゃ、俺がママのティアラの認識阻害の付与に干渉する魔法をかけるね』
そういう微調整なんてまだまだ無理なので、ここはコウちゃんに頼んでしまう。
「うん、コウちゃん、お願いね」
『OKママ、俺に任せて……良い具合に認識阻害の効力を調節するから……』
そう言ったコウちゃんが、ソッともふもふなお手々でティアラに触れる。
私はほんのりと暖かい感触が、頭から降り注がれて、それがつま先まで、ほんわりと包むのを感じた。
それが、ティアラに魔法をかけた証しなんだろうなぁ…なんて思った。




