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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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89/143

089★私は庶民気質だと思っておりました………


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 本当に、もの(すご)不本意(ふほんい)だけど……こちとら、王室育ちのお姫様なのよ。


 ただし、王室育ちとは言っても、外部との接触(せっしょく)断絶(だんぜつ)されていた、畜舎(ちくしゃ)のブタさん……もとい、(かご)(とり)だけどね。


 いや、必要最小限のお世話しかされていなかったけど、私的(してき)外出(がいしゅつ)なんてしたことないのよ。

 一応の建前(たてまえ)として、ハイオシス皇家が創設(そうせつ)したハイオシス学院に、通っていることになっているけどねぇ………。


 せいぜいが、入学式と試験の時くらいしか、実際にはハイオシス学院に通ったことないのよねぇ………。

 ほとんど、皇家の城内にある勉強用の個室に出勤して、缶詰(かんづめ)で皇家が用意した家庭教師に勉強を教わっていた。


 あとは、本来ならば、ルドルフ皇太子が()るはずの執務(しつむ)肩代(かたが)わりでやらされていた。

 勿論(もちろん)、それはルドルフ皇太子がした仕事とされたことは言うまでもない。


 だから、超絶(ちょうぜつ)な運動不足と重すぎるストレスで、ものの見事にズドンっなドラム缶のデブスになりました、はい。

 だから、何度も言うけど、今世(こんせ)の私は、そういう意味でのキケンは無い、隔離(かくり)された空間で育った、お姫様なのよぉぉぉぉ~………はぁ~………。


 そんな私に魔物の討伐(とうばつ)なんて無理、絶対に無理よぉぉ~………。

 まして、初心者向きのダンジョンじゃないのよ。

 此処(ここ)は、難攻不落(・・・・)絶望(・・)って単語が付く、超難関のダンジョンだもの。


 此処(ここ)には、初心者の私が討伐(とうばつ)するなんて、到底無理(とうていむり)な魔物しかいないのよぉ~………。


 それが見た目は可愛いウサギとかネズミに良く()た魔物でも、魔の森に出現(あらわ)れるモノとは、まったく別物と言ってはばかりないくらい、この難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョンの魔物はレベルが違うのよっ。


 今まで平気で(ある)けていたのは、ティアラとピアスが認識阻害(にんしきそがい)意識阻害(いしきそがい)していたお陰なのよ。

 (はず)してはじめて判明(わか)る、魔道具のありがたさね。


 それに、コウちゃんとガッちゃんも(そば)に居たしね。

 嗚呼(ああ)…これから、魔物を討伐(とうばつ)しながら、脱出しなきゃいけないなんて、心がポキッと()れちゃいそうよぉぉぉ~………。


 なんて苦悩している(あいだ)に、何もい無い空間が広がっていた。

 そうガッちゃんのお食事タイムは、(すで)()わっていました。

 そして、ガッちゃんが、人の悪い笑顔?で言う。


(あるじ)さま、左の腕輪の中に、何でもひと()りで、敵を捕縛(ほばく)して()め殺せる。死薔薇(しそうび)(むち)が入っていますよ。直接(ちょくせつ)(たたか)いたくなかったら、それを使うのが良いと思います。それと、(つの)ウサギの(つの)と毛皮と魔石はちゃんと採取(さいしゅ)しておきましたよ。はい、(あるじ)さま、コウと(しゃべ)っていましたから、ちゃぁ~んと取っておきました』


 言外(げんがい)に、えらいでしょ?と、胸を()るガッちゃんが可愛かった。


 うぅぅ…ありがとう、ガッちゃん…本当に、気遣(きづか)いのできる子ね。

 不甲斐無(ふがいない)(かい)(ぬし)でゴメンね、ガッちゃん。


 ありがたく、(つの)と毛皮と魔石をいただくわ。

 ふふふふふ………もう、自分では無理なモノは全部ガッちゃんに(まか)せちゃおう。


 そう思いながら、私はガッちゃんにお礼を言う。


「ありがとう、ガッちゃん。とても助かるわぁ~………。後で、コレを冒険者ギルドに持ち込んで、お金に換金(かんきん)したら、美味しそうな獲物(えもの)がいる情報をもらうわね。何か食べたい魔物とかいる?」


 私のセリフに、ガッちゃんは小首(こくび)(あい)らしく(かし)げ、考え込むように長い耳の(つや)やかな毛を両手で()く。


 いやぁぁぁ~ん…ロップイヤーみたいで可愛いわぁぁ~………。

 ああ、もふもふしたい…ガッちゃんを思いっきり抱き締めて………。


 と、思った時には、自重(じちょう)を忘れた私はガッちゃんを抱き上げ、無意識にもふもふしてました。


 あぁ~…(いや)されるわぁぁ~…この感触…コウちゃんとはまた違う…(すべ)らかな毛触(けざわ)り…たまりません。

 あまり大きくなってないけど、ふくよかなモコモコ感も最高ぉ~よ。


 それにキツネさん、特にフェネックのようなモフモフのお尻尾もたまらなぁ~い。

 って、もしかして、こんな(ふう)にあのヤンデレ達に見られていたのか、私は?


 そこでハッとした私は、そっとガッちゃんをソッと床に()ろす。

 と、うっとりしていたガッちゃんも正気に戻り、(あわ)てて(みだ)れた毛を身繕(みづくろ)いし始める。


『ママぁ~……ガッちゃん、ママの魔力酔いしてたよ。あんまり、こういう場所(=ダンジョン(など))で、不用意に抱っこしてモフモフするのは(ひか)えた方が良いよ。危険だから………』


 ちょっとヤキモチの入っているらしいコウちゃんの忠告に、私は素直に(うなず)く。


「そ…そうね…気を付けるわ………ってことで、ゴメンね、ガッちゃん」


 私の言葉に、ハッとしたガッちゃんはちょっと胸張(むねは)りして答える。


『はい、大丈夫です、(あるじ)さま。………あっ…それで、食べたい魔物ですけど。できれば、ドラゴン系が食べたいですね。ドラゴン系は、エネルギーが多くて美味しいんですよ。あっ…魔石はペッて出しますし、(つの)(つめ)も残します。勿論(もちろん)、ウロコ付きの皮も残しますね。たしか、高く売れるモノだと聞いたことがありますので………』


 うん、お気遣(きづか)いありがとう……本当に、良い子だわぁ~………。

 さっさと、このダンジョンを出て、ガッちゃんが美味しく食べられる魔物を()りに()きましょう。

 まずは、コウちゃんとガッちゃんを万全(ばんぜん)にして、そしたら腕輪の中の子達を順番(じゅんばん)に起こしてあげなきゃ………。




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