069★パーティー会場にて・そして新たなる断罪が始まる1〔sideレギオン〕
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
ルドルフ皇太子を溺愛していたアデリーヌ皇妃すらも、まさか、ここまで盛大な馬鹿をやらかすとは思っていなかったと言外に言う。
ついでに、娼婦もどきの小娘をこのパーティーが終わった後にでも、そうそうに処分して欲しいというニュアンスを込めて、後半は小声で呟くように言う。
アデリーヌ皇妃は扇を拡げで口元を隠して喋っているのだが、身体強化で聴力を高めている私には、その会話は丸聞こえだ。
皇帝夫妻の会話が聞こえるのは、せいぜいが後に控える側妃と妾妃とその子供達くらいだろう。
護衛している者達には、聞こえるかどうかというところかな?
そんな感想の私を他所に、ブランデル皇帝とアデリーヌ皇妃の茶番は続いていた。
アデリーヌ皇妃とブランデル皇帝も、その部分ではアデリーヌ皇妃と共感できることもあって溜め息混じりに大きく頷いてみせる。
まるで劇中の主役達のように大袈裟に、自分達の決定が周囲に見えて聞こえるように言い放つ。
「そうだな。たかが男爵ふぜいの庶子程度の小娘に誑かされて、皇太子妃に望むほど馬鹿だとは、流石に思わぬよなぁ。ならば、理解っているな? アデリーヌ?」
ハハハハ………流石に、脳内があまりにもお花畑過ぎて、とうとう見限ったか?
ブランデルの問いかけに、もはや親子の情は無いというような冷たい声で、アデリーヌ皇妃は答える。
ブランデル皇帝が望む言葉を………。
「はい、ここまで馬鹿な皇太子はいりません。この帝国が崩壊してしまいます。ルドルフを廃嫡にして下さいませ。祖国には取り返しのつかない馬鹿をした結果、廃嫡したから何も言うなと伝えておきます」
「それでこそ、我がハイオシス帝国の皇妃だ。よく言ったアデリーヌ………今この時をもって、ルドルフは廃嫡とする」
アデリーヌ皇妃の言葉にねぎらいの言葉と共に頷き、側妃に向かってブランデル皇帝が言う。
「グレイス、そなたの皇子を皇太子と成す」
側妃は、自分の息子に皇太子の座が転がってきたことを素直に喜びつつ答える。
「はい…ブランデル陛下、ありがとうございます」
スッと礼をとり、斜め後ろに静かに控えていた第2皇子である自分の息子へと声をかける。
「レオンハルト、皇太子として精進するのですよ」
「はい、母上」
などと言う、茶番劇を演じて、何とか穏便にこの事態を収束させ、パーティー会場に来ていた諸外国の大使や貴族達の反感を減らすために、ルドルフの廃嫡を宣言し、新しい皇太子に第2皇子のレオンハルトが立つことをブランデル皇帝は宣言したのだった。
フッ………そろそろ頃合いだな。
そう簡単に幕引きなどして、真実を隠蔽などさせるものかっ。
もはや、私達に対する人質という名の盾が無いことを思い知ってもらおうではないか。
そう私が思って口を開こうとするが………。
自分の皇太子という立場が消失したことを自覚していない、脳内がお花畑過ぎて廃嫡宣言されたの元皇太子のルドルフが声を上げる。
「父上、私は………」
と、どうして自分が廃嫡されなければならないのか?と、納得しないルドルフ元第1皇子が訴えるそれに、私は声を被せる。
勿論、ブランデル皇帝がさっさとこの茶番に幕引きをして、招待客達に真実を知らせずに済ませようとしているのを邪魔するためにである。
既にブランデル皇帝の手元には、我が愛する娘シルビアーナは居ないし、命を脅かす危険のある呪具も取り払われた今、もう感情を隠す必要がないので、心の赴くままに、あえて大声で声を怒鳴りつけるように言い放つ。
「随分とふざけたコトを言うものだな、ブランデル」
あっ……我慢が切れたセイで、皇帝をつけ忘れた……けど、もう良いか。
今日は引くつもりも無いからな。
今までの悪辣な悪行を全部ぶちまけてやる。
「その脳内お花畑の大馬鹿者に、伝えておかなかったのか? きさまの魔力は、我が娘シルビアーナからおぞましい魔力搾取の呪具によって強奪した魔力が付与されて、はじめて使える魔力だと」
私の言葉に、廃嫡を宣言されたことを自覚しない、まだ皇太子きどりの大馬鹿者が吼える。
「カイドール辺境伯爵、その物言い皇太子たる私に無礼だろう」
案の定、たった今、ブランデル皇帝に廃嫡を言い渡されたにもかかわらず、自分を皇太子という、馬鹿。
シルビアーナという盾を無くしたコトがわからないクズに、私は蔑みをもって言い放つ。
「我が娘の魔力の恩恵も知らずに虐げた脳内お花畑は黙っていろっ。お前は既に廃嫡されたろうが。皇太子でも無い者が、私に口を開くな、その口を閉じろ。このままその口を開くなら、切り捨ててくれるわ。クズがっ」
私の言葉に、今まで言い返されたことすらない馬鹿が絶句する。
「なっ……」
剣の柄に手をかけた私に、今度はブランデルがみっともなく喚く。
「黙れ、レギオン、貴様、皇帝たる私に牙を剥くか?」
自分の方が立場が上だと勘違いしているブランデルを、私は鼻で嗤って、蔑みを持って言い放つ。
「皇帝だと、この簒奪者が、無様に吼えるな。先代皇帝アレクサンデル陛下を毒殺した父親殺しが何を言うかっ………我が敬愛せし先帝を殺めし者がっ」
私の言葉に、ブランデルは目を剥いて吼える。
「この私を簒奪者だと、いくら我が従兄弟とはいえ許さんぞ」




