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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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68/265

068★パーティー会場にて・まだ茶番劇は続く〔sideレギオン〕


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 私の目の前では、面白くもない親子の茶番劇(ちゃばんげき)が続いていた。


 そう、脳内お花畑なルドルフ皇太子とその取り巻き達が、娼婦もどきの小娘に誑(たぶら)かされた末に、愚(おろ)か極(きわ)まりない行(おこな)いをしたことを知ったブランデル皇帝は、愕然(がくぜん)として言葉もなく、握りコブシをブルブルと震わせている。


 アハハハハ………ブランデル皇帝よ……私の気持ちが理解(わか)るか?

 救(すく)いようの無い馬鹿共(ばかども)がしでかしたコトの重大さを………。

 私達夫婦に対する、くだらない私怨(しえん)で横暴(おうぼう)なコトを繰(く)り返し、蔑(ないがし)ろにし続けたカイドール一族を抑(おさ)え込んでいた、シルビアーナという人質が失われているという事実に、恐(おそ)れ戦(おのの)くがよい。


 もはや、私達に対する鉄壁の盾(人質のシルビアーナ)は居ないのだからな。

 シルビアーナがお前達(皇家)の手元に居ない今(いま)、もう我慢する必要などないのだからな。


 そんなことを考え、暴発寸前(ぼうはつ)の魔力を無理矢理に制御(せいぎょ)している私を他所(よそ)に、ブランデル皇帝が激高(げきこう)して脳内お花畑なルドルフ皇太子に向かって怒鳴(どな)る。


「この愚(おろ)か者っ……なぜ、シルビアーナから皇太子妃の証(あか)しを奪(うば)い、何処(どこ)かも判(わ)らぬ場所に転移させたっ」


 怒りに満(み)ちた叱責(しっせき)に、ルドルフは何故(なぜ)自分を焼(や)き殺さんばかりの視線で見るのかわからないという表情で答える。


「父上、シルビアーナは、私のマリエを苛(いじ)め殺そうとしたのですよ。皇太子妃に相応(ふさわ)しい行(おこな)いとは思えません。まして、魔力も無く醜(みにく)い………」


 我(わ)が娘を貶(おとし)める言葉を再び何の躊躇(ためら)いもなく口にする馬鹿に、ブランデル皇帝は一瞬だけ言葉を選び叱責(しっせき)の言葉を口にする。


 クックククク………そうよなぁー…このような大勢が集(あつ)まるパーティー会場の衆人環視(しゅうじんかんし)の中で、言えるはずもないよなぁ……。

 そこの脳内お花畑な大馬鹿者(おおばかもの)のルドルフを皇太子とするために、我(わ)が娘の魔力をおぞましい呪具(じゅぐ)を使って奪(うば)って補(おぎな)っていたなど、他人に知られるわけには行(い)かないだろう。


「お前は、政略結婚をなんだと思っているのだ」


 ブランデルのもっともらしいの言葉の叱責(しっせき)に、馬鹿は平然(へいぜん)と答える。

 自分がしでかしたコトの意味を知らずに………。


「カイドール辺境伯爵など、政治に関(かか)わってもいないし、身分もたかが辺境伯爵です。婚約破棄したとしても、なんの被害も齟齬(そご)も………」


 その言葉で、私は馬鹿だ馬鹿だとは思っていたが、自国の歴史や貴族の血筋すらも全然把握(ぜんぜんはあく)していない、本当の馬鹿であることを改(あらた)めて知る。


 ブランデルよ、いくらなんでも、しくじりすぎじゃないか?

 仮(かり)にも、自分の後継者だろう………頭が痛くなるわ。

 良かった、あの馬鹿とシルビアーナの間(あいだ)に子が生まれるようなコトが無くて………。


 そう思う私の目の前では、まだ皇家親子の茶番(ちゃばん)が続いていた。


「馬鹿を言うな。シルビアーナは、ソレント王国の王女の娘だ。また、カイドール辺境伯爵レギオンの母は、我(わ)が父先代皇帝の同母妹だ。2つの王家の血を引く稀有(けう)な存在だから、お前の婚約者にしたのだぞ。その程度のことも知らなかったのか?」


 再び愕然(がくぜん)とするブランデルに、馬鹿はなおも自分のしでかしたコトを反省もせずに言い募(つの)る。


「ですが、シルビアーナに魔力はありません。魔力格差(まりょくかくさ)が有り過(す)ぎると、子が生まれる可能性がほとんどなくなります。その点、ここにいるマリエは光属性の魔力を持ち、魔力量もかなり有り、私の妃に相応(ふさわ)しいのです。また、容姿もシルビアーナとは違います」


 まぁ……光属性はたしかに珍(めが)しいだろうが、あの程度の魔力量ではなぁ………。

 ものの役(やく)に立(た)つのか?

 厳(きび)しい鍛錬(たんれん)をしたとて、土台があの程度の魔力量では、ろくな伸びしろもないだろう。


 だというのに、脳内お花畑なルドルフ皇太子は誇(ほこ)らしげにそうブランデル皇帝に向かって胸を張ってみせる。


 父親(皇帝)があてがった娘(シルビアーナ)よりも、自分でより良い嫁を見付けたのだとばかりに………。


 そんな脳内お花畑なルドルフ皇太子の腕に縋(すが)り付く、男爵家の庶子らしい娼婦もどきの小娘を、ブランデル皇帝は冷然(れいぜん)と見下(こお)ろす。


 自分(皇帝)の許可も得(え)ずに、装飾品を模(かたど)った魔力搾取(まりょくさくしゅ)のための呪具(じゅぐ)3点セットを、勝手(かって)に身(み)に着けて堂々としている小娘に舌打ちして吐(は)き捨(す)てるように言い放つ。


「その汚(けが)らわしい娼婦もどきの小娘と、高貴なシルビアーナを比(くら)べるなど烏滸(おこ)がましいわっ」


 あまりの息子の馬鹿さかげんに、ブランデル皇帝は血管が切れそうになりながら、震えるコブシを握(にぎ)り締(し)める。


 そんなブランデルの様子に気付くこともなく、更(さら)に脳内お花畑なルドルフ皇太子は言(い)い募(つの)る。

 自分は、正当なコトをしたのに、何故(なぜ)そんな風(ふう)に怒るのかと………。


「父上、シルビアーナには魔力が無いのですよ。血統だけのクズです」


 ああ……完全にブーメランだな。

 魔力が無いクズはお前だよ、脳内お花畑なルドルフ皇太子。

 本当に、馬鹿過(ばかす)ぎるだろう。


 その言葉を聞いたブランデル皇帝は、自分の皇妃アデリーヌへと視線を向けて問いただす。


「アデリーヌ、何故(なぜ)、そなたは|あのコト《本当はルドルフの方が魔力が脆弱なこと》を伝(つた)えなかった?」


 ブランデルの問いに、アデリーヌは自分の息子の腕にいまだに縋(すが)りついている娼婦もどきの小娘を嫌(いや)そうに見ながら答える。


「シルビアーナと婚姻するのですから、その必要は無いと思いましたので………まさか、ここまで愚(おろ)かな行(おこな)いをするとは思いませんでした。せいぜいが、その娼婦を側室に上げたいと言うぐらいだと………まぁ…知筋も教養もなさそうですから…側妃も無理ですね………愛妾も…ちょっと………」




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