068★パーティー会場にて・まだ茶番劇は続く〔sideレギオン〕
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
私の目の前では、面白くもない親子の茶番劇が続いていた。
そう、脳内お花畑なルドルフ皇太子とその取り巻き達が、娼婦もどきの小娘に誑かされた末に、愚か極まりない行いをしたことを知ったブランデル皇帝は、愕然として言葉もなく、握りコブシをブルブルと震わせている。
アハハハハ………ブランデル皇帝よ……私の気持ちが理解るか?
救いようの無い馬鹿共がしでかしたコトの重大さを………。
私達夫婦に対する、くだらない私怨で横暴なコトを繰り返し、蔑ろにし続けたカイドール一族を抑え込んでいた、シルビアーナという人質が失われているという事実に、恐れ戦くがよい。
もはや、私達に対する鉄壁の盾は居ないのだからな。
シルビアーナがお前達の手元に居ない今、もう我慢する必要などないのだからな。
そんなことを考え、暴発寸前の魔力を無理矢理に制御している私を他所に、ブランデル皇帝が激高して脳内お花畑なルドルフ皇太子に向かって怒鳴る。
「この愚か者っ……なぜ、シルビアーナから皇太子妃の証しを奪い、何処かも判らぬ場所に転移させたっ」
怒りに満ちた叱責に、ルドルフは何故自分を焼き殺さんばかりの視線で見るのかわからないという表情で答える。
「父上、シルビアーナは、私のマリエを苛め殺そうとしたのですよ。皇太子妃に相応しい行いとは思えません。まして、魔力も無く醜い………」
我が娘を貶める言葉を再び何の躊躇いもなく口にする馬鹿に、ブランデル皇帝は一瞬だけ言葉を選び叱責の言葉を口にする。
クックククク………そうよなぁー…このような大勢が集まるパーティー会場の衆人環視の中で、言えるはずもないよなぁ……。
そこの脳内お花畑な大馬鹿者のルドルフを皇太子とするために、我が娘の魔力をおぞましい呪具を使って奪って補っていたなど、他人に知られるわけには行かないだろう。
「お前は、政略結婚をなんだと思っているのだ」
ブランデルのもっともらしいの言葉の叱責に、馬鹿は平然と答える。
自分がしでかしたコトの意味を知らずに………。
「カイドール辺境伯爵など、政治に関わってもいないし、身分もたかが辺境伯爵です。婚約破棄したとしても、なんの被害も齟齬も………」
その言葉で、私は馬鹿だ馬鹿だとは思っていたが、自国の歴史や貴族の血筋すらも全然把握していない、本当の馬鹿であることを改めて知る。
ブランデルよ、いくらなんでも、しくじりすぎじゃないか?
仮にも、自分の後継者だろう………頭が痛くなるわ。
良かった、あの馬鹿とシルビアーナの間に子が生まれるようなコトが無くて………。
そう思う私の目の前では、まだ皇家親子の茶番が続いていた。
「馬鹿を言うな。シルビアーナは、ソレント王国の王女の娘だ。また、カイドール辺境伯爵レギオンの母は、我が父先代皇帝の同母妹だ。2つの王家の血を引く稀有な存在だから、お前の婚約者にしたのだぞ。その程度のことも知らなかったのか?」
再び愕然とするブランデルに、馬鹿はなおも自分のしでかしたコトを反省もせずに言い募る。
「ですが、シルビアーナに魔力はありません。魔力格差が有り過ぎると、子が生まれる可能性がほとんどなくなります。その点、ここにいるマリエは光属性の魔力を持ち、魔力量もかなり有り、私の妃に相応しいのです。また、容姿もシルビアーナとは違います」
まぁ……光属性はたしかに珍しいだろうが、あの程度の魔力量ではなぁ………。
ものの役に立つのか?
厳しい鍛錬をしたとて、土台があの程度の魔力量では、ろくな伸びしろもないだろう。
だというのに、脳内お花畑なルドルフ皇太子は誇らしげにそうブランデル皇帝に向かって胸を張ってみせる。
父親があてがった娘よりも、自分でより良い嫁を見付けたのだとばかりに………。
そんな脳内お花畑なルドルフ皇太子の腕に縋り付く、男爵家の庶子らしい娼婦もどきの小娘を、ブランデル皇帝は冷然と見下ろす。
自分の許可も得ずに、装飾品を模った魔力搾取のための呪具3点セットを、勝手に身に着けて堂々としている小娘に舌打ちして吐き捨てるように言い放つ。
「その汚らわしい娼婦もどきの小娘と、高貴なシルビアーナを比べるなど烏滸がましいわっ」
あまりの息子の馬鹿さかげんに、ブランデル皇帝は血管が切れそうになりながら、震えるコブシを握り締める。
そんなブランデルの様子に気付くこともなく、更に脳内お花畑なルドルフ皇太子は言い募る。
自分は、正当なコトをしたのに、何故そんな風に怒るのかと………。
「父上、シルビアーナには魔力が無いのですよ。血統だけのクズです」
ああ……完全にブーメランだな。
魔力が無いクズはお前だよ、脳内お花畑なルドルフ皇太子。
本当に、馬鹿過ぎるだろう。
その言葉を聞いたブランデル皇帝は、自分の皇妃アデリーヌへと視線を向けて問いただす。
「アデリーヌ、何故、そなたは|あのコト《本当はルドルフの方が魔力が脆弱なこと》を伝えなかった?」
ブランデルの問いに、アデリーヌは自分の息子の腕にいまだに縋りついている娼婦もどきの小娘を嫌そうに見ながら答える。
「シルビアーナと婚姻するのですから、その必要は無いと思いましたので………まさか、ここまで愚かな行いをするとは思いませんでした。せいぜいが、その娼婦を側室に上げたいと言うぐらいだと………まぁ…知筋も教養もなさそうですから…側妃も無理ですね………愛妾も…ちょっと………」




