067★パーティー会場にて・待ち受けていた衝撃〔sideブランデル〕
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
その皇太子としては酷くみっともない姿に頭痛しかない。
いくら皇帝たる私が叱責しても、アデリーヌ皇妃が甘やかすので、シルビアーナを大事にしていないことは知っていた。
私自身も、たしかに大嫌いなレギオンの娘と言うことで、冷遇していたきらいはある。
皇妃のアデリーヌにしも、シルビアーナを邪険にしていると報告が上がってはいたが………。
もっとちゃんと、シルビアーナの重要性を示しておけば良かったな。
まったく、アデリーヌもルドルフも理解っていないのだな。
シルビアーナ自身が私達に命に関わる呪具を身に付けた人質として捕らわれていたから、レギオンを筆頭としたカイドール一族は忍従しているというのに………。
たぶん、シルビアーナを蔑ろにしているコトは、レギオンの耳にも入っていたのだろう。
娼婦のような小娘の腰を抱くルドルフと、自称側近(ルドルフが勝手にそう吹聴している)の直ぐ近くには仁王立ちでなんとも禍々しい威圧を放つ魔力を吹き上げているレギオンが居る。
あれは、流石に不味いな。
まず間違いなく怒髪天になっている。
はぁ~……ルドルフの馬鹿者は、いったい何をしでかしたというのだ?
うん? そう言えば、シルビアーナはどうしたのだ?
どうして、ルドルフは婚約者のシルビアーナをエスコートしていないのだ?
大事な卒業パーティーだというのに、ルドルフは婚約者のエスコートひとつまともにできぬのか?
そう思いながら、私はシルビアーナの姿を探すようにパーティー会場内をクルリと見回すが、何処にもその姿は無かった。
あの何処に居ても見付けられるような姿のシルビアーナが、パーティー会場内を見回しても居ないではないか?
シルビアーナを手元において置けば、レギオンもそう無茶なコトをしないから|側に置いておきたかったのだが………。
それにしても、なんなのだ?
我が皇太子たるルドルフの腕に、さも当然のように縋りつき、肩にしな垂れかかっている、あの娼婦のような小娘は?
何処の家の者なのだ?
主要な貴族の娘達に、あのような娼婦まがいの小娘はいなかったと思ったが………。
いったい何時から、あのようにルドルフに纏わり付いていたのだ。
私の手元に、そんな報告は上がってきていないぞ。
誰かが、ルドルフに関係する情報を握り潰したということか?
そう思ってから、私はその事実に気付いた。
じゃないっ………何故、あの娼婦のような小娘がシルビアーナが身に付けているべき装飾品を堂々と身に付けているのだ?
あれでは、ルドルフはろくな魔法も使えないではないかっ。
鍛錬を怠りまくって未熟過なルドルフは、シルビアーナの膨大な魔力があってしても、やっと中級貴族並の魔法しか使えないというのに………。
あの小娘の魔力では、ほとんどの魔法は使用できないだろう。
まったくルドルフに付けていた従者や近衛は、何をしておったっのだ?
そう思った私の視線の先に、ルドルフの従者や近衛は存在していなかった。
その代わりに、ルドルフ自身が側近にと言っていた、騎士団長の息子や宮廷魔術師長の息子などが、控えていた。
そして、何故か理解らないが、レギオンの足元に侍従長が転がっていた。
アレは、どうしたというのだ?
侍従長には、レギオンをルドルフ(殴り倒される可能性があるため)やシルビアーナ(強引に連れ戻される可能性があるので)と近付けさせないように命令しておいたというのに………。
何故、侍従長はあのように平伏しているのだ?
私の視線の先では侍従長が恐怖に慄きながら、ひたすらレギオンへとひれ伏して、なにやら懇願しているようだった。
ただ何を訴えているかは、此処からは聞こえなかった。
私が判明るのは、顔面蒼白になって震えていることぐらいだった。
いったい、私達がパーティー会場に来るまでの間に、何が起こったと言うのだ?
そう思ったと同時に、私は嫌な予感に苛まれた。
パーティー会場内の雰囲気が重苦しいのだ。
レギオンが放つ猛々しい魔力の波動とは違う、沈痛な雰囲気が充満していた。
そこへ………。
「あっ……父上………聞いてください…………」
私達皇族がパーティー会場に来ていることに、ルドルフはやっと気付いたらしく、楽し気に自分達のしたことを報告して来る。
外れて欲しい嫌な予感ほど良く当たるといのは本当だな。
ルドルフの皇太子としての生命線と言っても過言ではないシルビアーナを、皇帝たる私に無断で、地下迷宮送りにしたと言うのだ。
あのシルビアーナが、いったいどんな罪を犯したというのだ?
ルドルフの無茶な魔力行使のセイで、先日も魔力枯渇になって倒れたと聞いたが………。
ほぼ自由がないシルビアーナが、ルドルフに纏わり付く小娘を排除しようとしたというのか?
本当に? 信じられんっ。
というか、ありえんな。
シルビアーナはルドルフを嫌っているのだから………。
だいたいシルビアーナには、そんな時間も手足となる者も居ないのだぞ。
更に言うならば、ずっと監視者という影達を付けているが、そんな報告はひとつも無い。
だというのに、ルドルフは何故、シルビアーナがそのようなことをしたと断言できるのだ?
ルドルフがシルビアーナを蔑ろにしているのは知って居たが、それだけでは飽き足らず、そこの娼婦のような小娘の告げ口だけで、なんの検証もせずに、勝手に断罪を敢行したと言うのか?
何故このようなルドルフの行いを誰も止めぬのだっ。
というか、ここまでどうしようもないコトを仕出かすほどだとはとは、聞いていないっ。
だいたい皇帝たる私に、事前に何の伺いもせず、罪状の審議すらもせずに、咎人として地下迷宮に転移で送り込むなど、いくら皇太子と言えども、到底信じられんような蛮行だ。
それも、勝手にシルビアーナの身分を剥奪して、地下迷宮へと転移で送ったと言うのか?
身を護る術のひとつもないシルビアーナを、だからレギオンはブチ切れでいるのか………。
その頭痛しか覚えないような、ひとでなしの所業を聞かされた私は、激しい眩暈を覚えた。




