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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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66/145

066★パーティー会場にて・そして茶番が再び始まる〔sideレギオン+ブランデル〕


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 2人の答えに、私は一瞬言葉を失った。

 あんな危険な場所に………馬鹿なのか?

 いや、そうだな、こいつ()(そろ)いも(そろ)って、男爵の庶子だとかいう娼婦もどきの小娘に(たぶら)かされた大馬鹿共(おおばかども)だったな。


 魔術師共が口にした神苑(しんえん)とは、(はる)か昔の神代(かみよ)という呼び名で語られているあそこだろう。

 (いま)深淵(しんえん)と呼ばれる場所。

 ()領地(りょうち)の奥にあると言われている地下迷宮(ダンジョン)


 そう、難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョンと冒険者ギルドに認定されたことで、冒険者達が入らないようにと封鎖(ふうさ)された、あそこだろう。


 ダンジョン攻略に()って、帰らない冒険者達が多すぎたがために、これ以上は優秀な冒険者達を()らせない、という口実(こうじつ)我々(われわれ)カイドール一族以外の者は入場禁止となっている地下迷宮(ダンジョン)


 それでも、強制的に領地替(りょうちが)えをされた()がカイドール一族は、ダンジョンスタンピードを起こさせないために、年に数回は魔物の間引(まび)きに入っている。


 そう、世間一般的には北の大樹海(だいじゅかい)の奥に存在すると噂される、地下迷宮(ダンジョン)のことだろう。


 誰も、正確な所在地は知らない。

 ただ、北の大樹海(だいじゅかい)に入って()ぐの場所に、ダンジョンへと転移できるポータルがある。


 ダンジョンの出入り口すら、(いま)(ふう)じられている場所に送られたというのか?

 魔力の使い方も、魔法も知らないシルビアーナが………。

 護衛兵もいない、護身具(ごしんぐ)防具(ぼうぐ)も、武器となる物さえも無い、パーティードレス姿のシルビアーナが、あのような場所に居ると言うのかっ。


 あの死臭(ししゅう)瘴気(しょうき)蔓延(まんえん)しているような、ダンジョンの最奥(さいおう)にある神苑(しんえん)に送るなど、狂気(きょうき)沙汰(さた)としか思えん。


 完全に、カイドール侯爵家の総領娘(そうりょうむすめ)のシルビアーナを謀殺(ぼうさつ)することを目論(もくろ)んだということだな。


 私は、たった今知(いまし)ったその絶望的(ぜつぼうてきな)状況(じょうきょう)に、眩暈(めまい)強烈(きょうれつ)虚無感(きょむかん)を感じた。


 それでも、私はダンジョンの最奥(さいおう)にある神苑(しんえん)()(すべ)を知っている。


 シルビアーナを人質にとられ強制領地替(きょうせいりょうちが)えされたあの時期は、かなり自棄(やけ)くそになっていたからなぁ………。

 攻略はできなかったが、何度かダンジョンアタックしたことはある。


 シルビアーナが、ダンジョン内にいくつか存在している、安全部屋と呼ばれる場所に居てくれるならば、希望はある。

 

 そうだっ………(いま)の私には、力ある魔術師がいるし、優秀な護衛兵もいる。


 そして、もっとも重要(じゅうよう)なのは、シルビアーナの魔力を搾取(さくしゅ)し、意識を(しば)っていた呪具(じゅぐ)(はず)れているということだ。


 なにより、私は難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョンの最奥(さいおう)にあるという神苑(しんえん)の場所も知っている。

 いや、実際(じっさい)最奥付近(さいおうふきん)までは()ったことはないが、かなり神苑(しんえん)の近くまでは攻略したことがある。


 シルビアーナとの距離が近くなれば、私はあの子の存在を感じ取れる。

 もう迷う必要はない。

 ()がカイドール一族を裏切り、(ないがし)ろし続けた者達を守ってやる義理もないしな。


 それでダンジョンスタンピードが起ろうが、知ったことかっ。

 私は、私の愛娘のシルビアーナを取り戻す。

 此処(ここ)から神苑(しんえん)に転移させるコトができるというなら、魔術師共に責任もって、私達を送ってもらうしかないだろうな。


「このっ大馬鹿者がっ」


 怒声と共に、ガツンッという殴打音(おうだおん)が響き、私は思考の海から意識が引き戻される。


 どうやら、(いま)殴打音(おうだおん)は、ブランデル皇帝が、脳内お花畑なルドルフ皇太子を(なぐ)った音らしいな。


 殴打音(おうだおん)のお陰で私は意識が完全に現実へと立ち返った。

 そして、現状を正式に認識するために、(おろ)かで(あさ)ましい親子の会話へと意識を向けた。


 そこでは、やっぱり予想(よそう)よりも(ひど)い会話がなされていた。



    ◇  ◇  ◇




 面倒だと思いながら、皇太子としたルドルフの卒業パーティーのために、私は正装して、着飾った皇妃アデリーヌをエスコートしながら歩いていた。

 そして、途轍(とてつも)もない畏怖(いふ)すら感じる膨大(ぼうだい)な魔力の波動(はどう)を感じて、舌打ちする。


 これは、レギオンの魔力だな………何があった?

 誰だ? あのレギオンを激怒(げきど)させた馬鹿者は?

 まさか、ルドルフではあるまいな?


 シルビアーナは婚約者なのだから、大事にせよといくら言っても、あやつは態度も言動も(あらた)めない。

 まぁ…原因は皇妃のアデリーヌにもあるのだが………。


 もう少しちゃんと、(いさ)めるべきだったか………。

 とは言え、この魔力の波動(はどう)はどうしたことか?

 我慢強いレギオンが、ここまで激怒(げきど)するとは、何があったというのだ?


 まったく、いくらシルビアーナという人質が居ようと…これは、流石(さすが)に不味いぞ。

 こんな禍々(まがまが)しいほどの魔力を(あふ)れさせるとは、レギオンのヤツは、魔力暴走でも起こしたのか?


 とにかく、パーティー会場に()って、原因を()き止めねば。 

 焦燥感に駆られるが、アデリーヌは強烈(きょうれつ)な魔力の波動(はどう)気圧(けお)されて、何時もよりもゆっくりとしか歩かない。


 エスコートしている手前、私だけが先行してパーティー会場に入る訳にもいかぬし………。

 側妃も妾妃も表情は取り(つくろ)ってはいるが、かなり顔色が悪いし、歩みも遅い。


 内心でイライラしながらも、皇帝としての威厳(いげん)(たも)つために、泰然自若(たいぜんじじゃく)を意識しながら、 パーティー会場へと入場した。


 ようやく、パーティー会場へと入場して見れば、どこをどう見ても、娼婦としか言いようのない小娘を腕に抱いてご満悦(ごまんえつ)なルドルフの姿が目に入った。





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