066★パーティー会場にて・そして茶番が再び始まる〔sideレギオン+ブランデル〕
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
2人の答えに、私は一瞬言葉を失った。
あんな危険な場所に………馬鹿なのか?
いや、そうだな、こいつ等は揃いも揃って、男爵の庶子だとかいう娼婦もどきの小娘に誑かされた大馬鹿共だったな。
魔術師共が口にした神苑とは、遥か昔の神代という呼び名で語られているあそこだろう。
今は深淵と呼ばれる場所。
我が領地の奥にあると言われている地下迷宮。
そう、難攻不落の深淵の絶望ダンジョンと冒険者ギルドに認定されたことで、冒険者達が入らないようにと封鎖された、あそこだろう。
ダンジョン攻略に行って、帰らない冒険者達が多すぎたがために、これ以上は優秀な冒険者達を減らせない、という口実で我々カイドール一族以外の者は入場禁止となっている地下迷宮。
それでも、強制的に領地替えをされた我がカイドール一族は、ダンジョンスタンピードを起こさせないために、年に数回は魔物の間引きに入っている。
そう、世間一般的には北の大樹海の奥に存在すると噂される、地下迷宮のことだろう。
誰も、正確な所在地は知らない。
ただ、北の大樹海に入って直ぐの場所に、ダンジョンへと転移できるポータルがある。
ダンジョンの出入り口すら、今は封じられている場所に送られたというのか?
魔力の使い方も、魔法も知らないシルビアーナが………。
護衛兵もいない、護身具も防具も、武器となる物さえも無い、パーティードレス姿のシルビアーナが、あのような場所に居ると言うのかっ。
あの死臭と瘴気が蔓延しているような、ダンジョンの最奥にある神苑に送るなど、狂気の沙汰としか思えん。
完全に、カイドール侯爵家の総領娘のシルビアーナを謀殺することを目論んだということだな。
私は、たった今知ったその絶望的な状況に、眩暈と強烈な虚無感を感じた。
それでも、私はダンジョンの最奥にある神苑に行く術を知っている。
シルビアーナを人質にとられ強制領地替えされたあの時期は、かなり自棄くそになっていたからなぁ………。
攻略はできなかったが、何度かダンジョンアタックしたことはある。
シルビアーナが、ダンジョン内にいくつか存在している、安全部屋と呼ばれる場所に居てくれるならば、希望はある。
そうだっ………今の私には、力ある魔術師がいるし、優秀な護衛兵もいる。
そして、もっとも重要なのは、シルビアーナの魔力を搾取し、意識を縛っていた呪具が外れているということだ。
なにより、私は難攻不落の深淵の絶望ダンジョンの最奥にあるという神苑の場所も知っている。
いや、実際は最奥付近までは行ったことはないが、かなり神苑の近くまでは攻略したことがある。
シルビアーナとの距離が近くなれば、私はあの子の存在を感じ取れる。
もう迷う必要はない。
我がカイドール一族を裏切り、蔑ろし続けた者達を守ってやる義理もないしな。
それでダンジョンスタンピードが起ろうが、知ったことかっ。
私は、私の愛娘のシルビアーナを取り戻す。
此処から神苑に転移させるコトができるというなら、魔術師共に責任もって、私達を送ってもらうしかないだろうな。
「このっ大馬鹿者がっ」
怒声と共に、ガツンッという殴打音が響き、私は思考の海から意識が引き戻される。
どうやら、今の殴打音は、ブランデル皇帝が、脳内お花畑なルドルフ皇太子を殴った音らしいな。
殴打音のお陰で私は意識が完全に現実へと立ち返った。
そして、現状を正式に認識するために、愚かで浅ましい親子の会話へと意識を向けた。
そこでは、やっぱり予想よりも酷い会話がなされていた。
◇ ◇ ◇
面倒だと思いながら、皇太子としたルドルフの卒業パーティーのために、私は正装して、着飾った皇妃アデリーヌをエスコートしながら歩いていた。
そして、途轍もない畏怖すら感じる膨大な魔力の波動を感じて、舌打ちする。
これは、レギオンの魔力だな………何があった?
誰だ? あのレギオンを激怒させた馬鹿者は?
まさか、ルドルフではあるまいな?
シルビアーナは婚約者なのだから、大事にせよといくら言っても、あやつは態度も言動も改めない。
まぁ…原因は皇妃のアデリーヌにもあるのだが………。
もう少しちゃんと、諫めるべきだったか………。
とは言え、この魔力の波動はどうしたことか?
我慢強いレギオンが、ここまで激怒するとは、何があったというのだ?
まったく、いくらシルビアーナという人質が居ようと…これは、流石に不味いぞ。
こんな禍々しいほどの魔力を溢れさせるとは、レギオンのヤツは、魔力暴走でも起こしたのか?
とにかく、パーティー会場に行って、原因を突き止めねば。
焦燥感に駆られるが、アデリーヌは強烈な魔力の波動に気圧されて、何時もよりもゆっくりとしか歩かない。
エスコートしている手前、私だけが先行してパーティー会場に入る訳にもいかぬし………。
側妃も妾妃も表情は取り繕ってはいるが、かなり顔色が悪いし、歩みも遅い。
内心でイライラしながらも、皇帝としての威厳を保つために、泰然自若を意識しながら、 パーティー会場へと入場した。
ようやく、パーティー会場へと入場して見れば、どこをどう見ても、娼婦としか言いようのない小娘を腕に抱いてご満悦なルドルフの姿が目に入った。




