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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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65/265

065★パーティー会場にて・そして茶番が再び始まる〔sideレギオン〕


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)



主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 あと少しだと思ったのに………。


「侍従長…貴様(きさま)などさっさと叩(たた)き切(き)ってやればよかったわっ……絶対に許さんぞっ。貴様(きさま)にも、家族を奪(うば)われる苦しみを、必(かなら)ずや与(あたえ)えてやろうっ……一族郎党(いちぞくろうとう)……覚悟(かくご)しておけっ……退(ど)けっ…下郎(げろう)がっ……」


 そう言って、私の進行(しんこう)を邪魔をした侍従長を容赦(ようしゃ)なく薙(な)ぎ倒す。


 常々私(つねづねわたし)の邪魔をする目障(めざわ)りなヤツだとは思っていたが、侍従長も役目(やくめ)だろうからと、変(へん)な遠慮(えんりょ)をしたのが間違(まちが)いだった。


 さっさと単なる障害物(しょうがいぶつ)として、無造作(むぞうさ)に切(き)り捨(す)てればよかったわっ。


 クソッ………まだまだ、私も甘いな。

 カイドール一族の長(おさ)として、身内を(一族の者達)を最優先に考えねば。


 押し寄せる怒涛(どとう)のように湧(わ)き上がる激怒(げきど)と悔恨(かいこん)が渦巻(うずま)き、普段ならたやすく抑(おさ)え込める魔力が、雷光(らいこう)を伴(ともな)う暴風雪(ぼうふうせつ)のように荒(あ)れ狂う。


 近衛騎士達出さえ、私の怨念渦巻(おんねんうずま)く魔力の波動(はどう)を纏(まと)った高濃度(こうのうど)の魔力を感じて、ただただ立ち竦(すく)むだけだった。


 私の激怒(げきど)による魔力の波動(はどう)に、耐性(たいせい)の無い者達がバタバタと倒(たお)れていくが、感情の抑制(よくせい)などできなかった。

 お陰で、私の身体(からだ)の上に小さな雷光(らいこう)がパリパリとピシピシと走る。


 魔術師コリウス、キサマは、絶対に許さんっ。

 私のシルビアーナをどこに転移させた。

 怒りに目が眩(くら)み、立ちすくんでしまった。

 そんな私の前では、茶番劇(ちゃばんげき)の第2幕が始まっていた。

 

 たしかに、馬鹿が呪具(じゅぐ)を娼婦もどきの小娘に手渡し、シルビアーナとの婚約破棄を宣言したのは喜ばしいコトだった。

 だが、何故(なぜ)、シルビアーナを転移させる必要があるのだ。

 それも、何処(どこ)ぞのダンジョンへと………。


 王族と皇族の血を引くシルビアーナは、貴族とも呼べないような男爵令嬢程度を殺そうとしたからと言って、どこかのダンジョンに転移されるほどの罪に問われることはない。


 せいぜいが、どんなに罪を重くしても、離宮(りきゅう)に幽閉(ゆうへい)されるかもしれない程度のことなのに………。


 あの脳内おお花畑な馬鹿には、その程度の知識も無いのか?

 それ以前に、私をそこまで馬鹿にしているということか?

 いや、あの娼婦もどきの小娘の唆(そそのか)しか?

 いっそ、この場で………。


 などと考えている間に、皇帝ブランデルが、皇妃と側室、愛妾を引き連れて慌(あわ)てた様子で現(あらわ)れた。

 私の強烈(きょぅれつ)な怒(いか)りの波動(はどう)を伴(ともな)った魔力を感知(かんち)して、慌(あわ)てて出て来たのだろう。


 何時(いつ)ものパーティーなら、もっとごゆっくりさまで現(あらわ)れるからな。

 事態(じたい)をまだ把握(はあく)していないブランデル皇帝とアデリーヌ皇妃は、チラリッと私を見てから、目を逸(そら)らす。


 そして、この騒ぎ(私の激怒)の理由を知っていそうな、侍従長へと問いかける。


「侍従長、この騒ぎはなんだ?」


 私に突(つ)き飛ばされ、激怒(げきど)が渦巻(うずま)くだだ漏(も)れの魔力波動(まりょくはどう)を受けた姿勢(しせい)から、這(ほ)う這(ほう)うの体(てい)で起き上がり、私の足元(あしもと)に這(はい)いつくばっている侍従長は、ビクッと身体(からだ)を震(ふる)わせるだけで、ブランデル皇帝の問いに答えることはできなかった。


 側妃や妾妃は、私の纏(まと)う怨念渦巻(おんねんうずま)く魔力に威圧(いあつ)を感じて、蒼褪(あおざ)め震《ふる》える。


 だが、やはりここでも脳内お花畑なルドルフ皇太子は、娼婦もどきの小娘を抱き込みながら、自分がしでかしたコトの重大さも知らずに、誇(ほこ)らしげに、ブランデル皇帝とアデリーヌ皇妃へと話しかけていた。


「あっ……父上…………」


 ほんの少し前にシルビアーナにした残酷(ざんこく)で無情(むじょう)な仕打(しう)ちを誇(ほこ)らしげに告(つ)げる。


 なにが誇(ほこ)らしいのだ?

 お前のような、血筋だけのクズのために………。


 自分の身(み)を護(まも)るための護身術(こしんじゅつ)すら、ろくに習(なら)わせてももらえず、お前に魔力を呪具(じゅぐ)によって奪(うば)われ続けていた、可哀想なシルビアーナ。


 護衛としての従者を排除(はいじょ)されて、抵抗する術(すべ)を全(すべ)て奪(うば)われたシルビアーナを貶(おとし)め、堂々(どうどう)と殺すことを目的とした転移をさせるなど、言語道断(ごんごどうだん)だっ。


 いったい、どんな教育をしたらこんな出来損(できそこ)ないになるんだ?


 自由の全(すべ)てを奪(うば)ったシルビアーナを、近衛騎士団長の馬鹿息子に抑(おさ)えさせ、皇太子妃を表(あらわ)すと言われていた呪具(じゅぐ)を奪(うば)い、宮廷魔術師長の馬鹿息子………コリウスとか言ったか?………に、どこぞのダンジョンへと転移させるという、卑怯極(ひれつきわ)まりないその行(おこな)いの何処(どこ)が誇(ほこ)らしいのだ。


 その汚(けが)らわしい行(おこな)いを止められなかった。

 私は、なんと無力で情(なさ)けない父親なんだ。

 魔の森で磨(みが)いた魔力も剣技(けんぎ)も、役(やく)に立たなかった。


 同国民だということで、自重(じちょう)したのが間違いだった。

 私の前に立つモノは、たとえ同国の女子供であろうとも、全(すべ)て切(き)り捨(す)てるべき敵だと思って挑(いど)まなかったセイだ。


私の甘さが、シルビアーナをとんでもない窮地(きゅうち)へと送ることになってしまった。

 ではないわっ………今(いま)の最優先事項(さいゆうせんじこう)は、シルビアーナの行方(ゆくえ)だ。


 とにかく、今(いま)はシルビアーナが何処(どこ)のダンジョンへと跳(と)ばされたかを調(しら)べなければ。


 くっ………苦悩しているだけでは、何処(どこ)ぞのダンジョンに跳(と)ばされたシルビアーナを救(すく)えない。

 私は、今日のために連れてきていた者達が居るんだと、気(き)を取(と)り直(なお)し、近くで唐突(とうとつ)にはじまった茶番(ちゃばん)の成(な)り行(ゆ)きを見ていた魔術師達へと聞く。


「其方等(そなたら)……シルビアーナが、あの愚(おろ)か者に転移された先(さき)がわかるか?」


 私の問いかけに、手前に居た魔術師の2人は顔を見合わせ、とても気(き)まずそうに声を揃(そろ)えて言う。

 

「「……魔法陣に描(えが)かれた、あの紋章(もんしょう)は、かの神苑(しんえん)かと思われます」」








すみません、時間のセットを忘れていました。

次は18時にアップされます。

まだストックがありますので、ストックが尽きるまでは日に3回更新したいと思います。

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