063★皇太后セレナーデ・ハイオシスからの最後手紙〔sideレギオン〕
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
『カイドール侯爵 レギオン殿へ
これは、私からの最後の手紙となるでしょう。
シルビアーナの膨大な魔力を、呪具を通して、貧弱な魔力しかないルドルフ皇太子に与えるなどという強力な呪具をどうやってブランデルが手に入れたのか?
その呪具をシルビアーナが身に付けさせられた時から、私はずっとその謎の入手経路が気になっていました。
私なりに調べていても、呪具の入手経路はわかりませんでした。
しかし、思わないところから、その呪具の入手経路が判明りました。
それもこれも、病を得て、余命いくばくも無い状態となり、私の私物を形見分けしたり、宝物庫に収めたり、処分するために色々と作業したことによるものでした。
目の前まで迫って来ている終焉のために、夫たる皇帝陛下・アレクサンデル様が逝ってしまってから、ずっと開くことが無かったチェストを開いた其処に、ソレはありました。
ソレというのは、夫たる皇帝陛下・アレクサンデル様よりいただいた美しい宝石箱です。
その宝石箱の中に、サークレットとチョーカーとブレスレットが入っておりました。
私は、それら3点の装飾品とよく似たモノを知っていました。
そこで、宝石箱の中身を取り出して、改めてその作りを確認してみました。
かの人の瞳の色であるサファイアを嵌めたデザインに、シルビアーナの身に着けているモノとの共通性を深く感じました。
そう、シルビアーナが身に付けさせられている、おぞましい呪具とかなりどころではなく似通ったモノでした。
そして、私は夫たる皇帝陛下・アレクサンデル様より、ソレをいただいた時のコトを思い出しました。
だから、不思議に思いました。
どう考えても、そんなおぞましい呪具を作るような方ではないので………。
思い悩んで、3点の装飾品を取り出した宝石箱の空になった中を見ていて、妙な違和感を感じました。
中を詳細にたしかめてみると、二重底になっていたのです。
その中には、夫からの手紙が入っていました。
『愛しい妻セレナーデへ
この贈り物は、呪具としての能力を破棄しているから、安心して身に着けて欲しい。
だが、このデザインに似ているモノを身に着けている者は、警戒して見て欲しい。
コレには、身に着けた者の魔力を取り出し、対となる宝石を着けたブレスレットを身に着けた者に魔力を与えるモノなのだ。
本来は、他国より嫁いできた油断ならない妃の魔力を、封じるために使うモノだ。
ついでに、夫である皇帝の魔力を増やし、妃の実家からの暗殺者などを倒すために使う目的のモノだ。
この装飾品の存在は皇太子となり、皇太子妃を娶った者のみに伝えられる。
この呪具である装飾品を作ったのは、初代皇帝陛下だったようだ。
作られた経緯というモノは実に、身勝手な実利から作られたモノらしい。
皇太子妃を娶った初代の皇太子は、多情で側室や愛妾を次々に娶り、皇太子妃を怒らせて暗殺されそうになったらしい。
他には、初代の皇太子の寵愛を争い、側室や愛妾が殺し合いをしたり、己が皇子を、次の皇太子にと争いあったのが原因だったようだ。
そこで醜い争いを起こさない、起こさせないため、感情制御と魔力変換と魔力譲渡をエンチャントした装飾品を大量に作ったという口伝があるのだ。
あまりにも恥ずかしい内容だったので、後世に血統以外の者に見られることを嫌って、皇太子となった時に口伝として代々伝えられて来た内容なのだ。
かく言う私も、皇太子として愛しいセレナーデと結婚式が終わった後に、父上から口伝で伝えられたんだ。
ちなみに、魔力を他者に強制譲渡させる時には、受け取る側の人間に馴染むように、魔力を変化させて与えるための魔力変換もエンチャントされているということだった。
私と君の息子と孫達を守るために、必要と思うならば………セレナーデの好きにして良いからね。
あと、この装飾品を外すのも、エンチャントされた内容を破棄するのも、対の装飾品を付けている相手ならば簡単だよ。
だが、魔術師に外させるには、きちんとした手順を踏み解除するしかない。
また、その解除役の魔術師は、魔術師長以上でなければならないんだ。
でも、私は、対の装飾品を身に着けていたから、セレナーデが皇太子妃となった時に身に付けさせられのを、簡単に解除することができたんだ。
もしかしたら、恋に破れたブランデルがこれを使って、悪さをするかもしれないから、その時は、君がなんとかしてくれ。
その時には、もう私はたぶんいない可能性があるから………。
そんな気がしたから、これを君に送る。
私の唯一の子を産んでくれた最愛の君へ。
君を愛する夫より』
この手紙を見付けた時、私は、ブランデル以外の子供を、生んで上げられなかったコトを後悔したわ。
この情報を知ってどうするかは、貴方の勝手よ。
貴方に、シルビアーナを守ると約束したのに………。
結婚するか、婚約破棄するかを見届けたかったわ。
そこで、従者と侍女に、宝物庫に有った魔石を使って、操りの呪術をかけて、シルビアーナを守らせるわ。
エメラルドのピアスを着けている者は、シルビアーナを敬愛しているし、命を賭してシルビアーナを守るわ。
ただし、効力なのは1年よ。
その間に、シルビアーナを助けてね。
私にとっても、シルビアーナは可愛い孫なのよ。
お願いね、レギオン。
セレナーデ・ハイオシス』




