062★パーティー会場にて・そして茶番がはじまる〔sideレギオン〕
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
それに、|伯母上《皇太后陛下セレナーデ様》から送られて来た手紙のお陰で、最後の踏ん切りが付いた。
何と言っても、私の生まれ育った国だし、先祖が代々大事に守って来た領地があり、領民が居たから………。
だが、私にも、我がカイドール一族にも、許容の限界と言うモノがある。
祖国ゆえに、限界まで譲歩したというのに、あの馬鹿共は私達の矜持を土足で踏み躙ることを止めない。
誰が聞いても、見限って当然ということを、我がカイドール一族にしつこくやり続けて来たのだ。
だから、私はこの国の貴族としての義務と責任を放棄することを決めた。
なにより、皇太后陛下セレナーデ様は微かに未来見の能力を持っていると、先代皇帝陛下アレキサンデル様より聞いていた。
その|伯母上《皇太后陛下セレナーデ様》からの忠告が入った手紙をもらったのだから、もはや決断する時が来たと言うことだろう。
手紙に書いてあった事柄は、すべて起こるだろう未来。
だから、私は、思っていたことをすべて行動に移した。
我が愛しき娘シルビアーナを助けるために………。
あの馬鹿が、シルビアーナ以外にとち狂い、婚約解消をすると判明ったから………。
私達の腕にシルビアーナを取り戻せると確信したから、ソレント王やアルビア皇帝に魔術師達を借りるために、頭を下げに行った。
力を借りることと引き換えに、魔の森で手に入れた上質で巨大な魔石を差し出した。
また、魔の森の奥で見つけたミスリル銀の鉱床から、掘り出したミスリル銀も差し出した。
まさに、売国奴と呼ばれるような行いを成した。
だが、私はひとつも後悔などしていない。
ブランデル皇帝もアデリーヌ皇妃も、貴族達すらも私を………いや、我がカイドール一族を………裏切ったのだから。
もはや、私は祖国を見捨てることに対たいして痛む心など無い。
しかし………はぁ~………皇太后陛下セレナーデ様から、死ぬ直前に手渡された手紙に、あんな衝撃的な内容が書いてあったのは………。
どうやって、ブランデルがあのような強力なおぞましい呪具を、作らせることができたのかという謎が判明ってしまったのだったから………。
いや、本当に……あの手紙の内容には、流石に驚いてしまった。
だが、いくら、脳内お花畑で馬鹿なルドルフ皇太子でも、自分でシルビアーナから呪具を取り外したりはしないだろうなぁ………。
呪具の効果を教えられているだろうし、外せば貧弱な魔力しかない身に戻ると理解っているだろうからな。
まぁ~…だから、魔術師は必要だと思い、この場に連れてきたが………。
はたして、脳内お花畑の馬鹿はどうするのか?
そんな私の予想の斜め上を、あの馬鹿は行くらしい。
卒業パーティーに、婚約者であるシルビアーナをエスコートもせずに、あのような娼婦もどきの小娘を腕に絡ませて来るのだからな。
流石に見下げ果てすぎて、開いた口がふさがらんわ。
ハイオシス帝国の仮にも皇太子ともあろう者が、なんとも見っとも無いまねをするものだ。
あれでは、今回のことが無くても、廃嫡されるのは確実だな。
側近達は、こんな無様な姿を他国の王族貴族や大使に、見られることを止められなかったのか?
馬鹿の側近には、最低限の常識も無かったようだな。
そんな感想を持っている私や他の貴族の前で、とんでもない茶番を演じ始めた。
私を止めることしか考えていない侍従長は、パーティー会場の中央で行われる、馬鹿馬鹿しい限り茶番を止めに行くコトもしない。
まだ、ブランデル皇帝もアデリーヌ皇妃も来ていない。
フンッ………2人が来る前に、私のシルビアーナを貶めて、勝手に婚約破棄するつもりのようだな。
それは、私を含むカイドール一族にとっては好都合だ。
だが、許せないのは、私のシルビアーナがあのような娼婦もどきの小娘を苛めただとほざくなど、万死に値するわ。
ふざけるな、たかが男爵風情の私生児がっ。
仮に、シルビアーナが私生児の小娘を苛め殺したとて、罪になるなど万にひとつどころか、億にひとつも有り得ないわ。
血筋をなんだと思っているのだ、あの馬鹿な皇太子は。
本気で、もう終わっているな、あんなのが次代である皇太子なのだから。
あの最低なクズのブランデル皇帝でさえ、あとだしだろうが何だろうが、最低限の貴族との契約をカタチだけでも守って見せているというのに………。
だいたい、シルビアーナはカイドール侯爵家の娘であり、ハイオシス皇家の血を引き、ソレント王家の王女を母に持つのだぞ。
あのような貴族とも呼べないような男爵の、それも市井育ちの私生児の娘なぞ無礼打ちにしても、咎める必要なぞ無いものを………。
脳内お花畑な馬鹿者のルドルフ皇太子だけじゃなく、その側近達も、血筋や身分差というモノが理解らないのか?
本気で、馬鹿しかいないのか?
|伯母上《皇太后陛下セレナーデ様》、本当に……もう、私は限界ですよ。
あまりにも馬鹿馬鹿しくて、つい貴女の最後の手紙の内容が脳裏に流れて来ますよ。




