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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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057★パーティー会場にて・レギオンの回想1〔sideレギオン〕


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 パーティー会場で、シルビアーナが婚約破棄と共に、断罪を宣言されるほんの少し前から物語りは始まる。


 私の名はレギオン・カイドール侯爵、今は領地替(りょうちか)えされて、表面的には辺境伯と呼ばれている。

 脳内お花畑の出来損ない皇太子の婚約者となってしまったシルビアーナの父親である。


 今日は、しばらくぶりに娘に会えると楽しみに思いながら、私はパーティー会場へと足を()み入れた。


 本当に、くだらないことだ。

 シルビアーナに会えるのが唯一の楽しみで、来たのだが娘の姿が見当(みあ)たらない。

 さきほどから、愛しい娘の姿を探しているのだが………。


 姿の見えないシルビアーナの代わりに、ルドルフ皇太子がパーティー会場のど真ん中で娼婦のような小娘を腕に抱きながらベタベタしている。


 フンッ……婚約者である私のシルビアーナを(ないがし)ろにしおって………。

 能無(のうな)しの貴様(きさま)のセイで、シルビアーナが幼少期から苦渋の中に居るというのに、エスコートひとつまともにできないクズめ。


 望んでいたわけでもないのに、皇太子の婚約者に選ばれてしまい、皇太子妃教育をするという名目で、私達夫婦の手元から連れ(さら)われるようにして、ブランデル陛下の監視下で生活する、私の(いと)しいシルビアーナ()


 あの日、あの時、貴族社会の義務でもある祝賀会に、シルビアーナを連れて()かなければ、ブランデル陛下に目を付けられることも無かっただろうに………。


 あれ以来、私は自分の娘だというのに、年に数回しかシルビアーナに会えない状態が続いている。


 妻のディアーナは………。


『私が、あの時、ブランデル陛下の求婚を()り、貴方(レギオン)を愛し選んだために………。(いと)しい娘のシルビアーナは()が手から(うば)われ、おぞましい(のろ)いの呪具(じゅぐ)()められてしまったわ。だから、私は、貴方(レギオン)の息子であるレオンハルトを守るためにも、この新しい領地(りょうち)より出ないことにするわ。辺境に領地替(りょうちが)えされたのは不幸中(ふこうちゅう)(さいわ)いね。だから、家族以外の人前(ひとまえ)にも出ないことにするわ。何時(いつ)私自身(わたくしじしん)(さら)われるかわからないのですから………』


 そう言って、新しく与えられた辺境の領地で、引き(こも)りになってしまった。

 シルビアーナを人質にされ、強引なやりかたで勝手(かって)()が侯爵家の豊かな帝都に近い領地(りょうち)皇家直轄領こうけちょっかつりょうとの領地替(りょうちが)えを決められてしまった。


 そうして新しく与えられたのは、魔の領域(りょういき)(せっ)する北部の魔物の防衛を専門とする、北部を守る守護騎士達が配置されていた皇家直轄領こうけちょっかつりょうだ。

 それも、なんの事前通告(じぜんつうこく)も無く、()えさせられてしまった。


 当然(とうぜん)、貴族院での議題も相談や提案なども一切なかった。


 代々(だいだい)カイドール侯爵家が守ってきた領地(りょうち)を、皇家が国防として魔物から領地(りょうち)を守る義務のあるの直轄領(ちょっかつりょう)交換(こうかん)されてしまった。


 その時には(すで)にシルビアーナを(うば)われ、人質とされていたために逆らうこともできなかった。

 そうシルビアーナの心身を守るため、カイドール侯爵家が守ってきた領地(りょうち)を奪われる屈辱と苦渋を()むしかなかった。


 そんな常識(じょうしき)(いつ)したコトを強行(きょうこう)をしたのは、たぶんに、ディアーナの祖国ソレント王国との交流(こうりゅう)()つための措置(そち)だったのだろう。


 何故(なぜ)なら()(いと)しの妻ディアーナは、私に(とつ)ぐと前は、ソレント王国の至高(しこう)薔薇姫(ばらひめ)と呼ばれる存在だったのだから。


 私はディアーナを、(いと)しみを込めてディアという愛称で呼んでいる。


 そんな私のディアは、金の月の女神ディアーナの化身、女神の(いと)し子と呼ばれ、その美貌(びぼう)と魔力を(うた)われていた。


 だというのに、あの日を(さかい)に、(はかな)い月の精霊ルナリアのように、朧月(おぼろづき)のようにその輪郭(りんかく)をぼんやりとさせて、魔力も気配も美貌(びぼう)も、(かがや)くように明るい性格も失ってしまった、私のディア。


 私は、あのブランデル皇帝に、最愛の妻と最愛の娘の性格と存在の大半を(うば)われてしまった。


 すべては私の油断(ゆだん)と甘さが(まね)いた悲劇(ひげき)だろう。


 私は、この国のカイドール侯爵家の嫡子に生まれ、いずれは近衛将軍となるはずだった。

 そして、私の母上は先代皇帝陛下・アレクサンデル様の妹姫、それも同母妹なのだ。


 (さら)に言うならば、私は剣技や魔力などの能力にも(めぐ)まれていた。

 ある意味で、血筋の恩恵(おんけい)にも(めぐ)(いと)しいディアーナと婚姻し、(あい)らしい娘のシルビアーナも生まれて、まさに順風満帆(じゅんぷうまんぱん)の状態だった。


 だから、先代皇帝陛下・アレクサンデル様の平和を望む願いを拒否できなかった。


 本当なら、私とディアのように相思相愛の男と婚姻させてやりたかった。

 勿論(もちろん)、私が合格を出せる男に限るが………。

 それでも、選ばせてやりたかった。


 だが、現実は、貴族として義務と責任が容赦(ようしゃ)なく選択しというモノを(うば)った。

 先代皇帝陛下・アレクサンデル様の同母妹という母上の立場もあり、泣く泣くシルビアーナの婚約を了承(りょうしょう)するしかなかった。


 だか、その母も父も今は亡い。

 また、先代皇帝陛下・アレクサンデル様も、(すで)()ってしまった。


 ブランデル皇帝が皇太子の時期に、私とディアーナの寵愛(ちょうあい)(あらそ)ったことがあった。

 その時、先代皇帝陛下・アレクサンデル様は、ブランデル皇太子に対して、ディアーナ姫の意志を尊重(そんちょう)するようにと言ってくれた。




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