055★【狂いし神子の討伐】が攻略できない理由を知りました
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
『停止できたのは、ほんの一瞬だけでした。そして、空間裂傷の瑕疵痕跡は再び開きました。ただ、膨大な力を持つ3人分の力や能力を全て注入だので、最大に開いた時よりは、 かなり収縮はしました。この部屋に収まる程度には………』
あっ…ガッちゃんの言葉で…なんか、今…隠蔽された過去の全貌が見えた気がする………。
この世界の空間裂傷した瑕疵痕跡って、まだ完全に治癒されていないってことね。
それは取りも直さず自然回復が見込めないほど、この世界を守る障壁の瑕疵痕跡が深いってことでしょうね。
それで、この地下迷宮ダンジョンに、さも正規ルートに見える偽ルートを創造って、冒険者達が【狂いし神子の討伐】のために、偽の正面から入るように細工したわけね。
はぁ~……なるほど、ある意味で合理的よね。
ここに討伐に来るってコトは、それなりの力があるチームで構成されている冒険者達でしょうからね。
【狂いし神子の討伐】の攻略に来た者達から、魔力や生命力を奪って空間を自動修正するようになっていたわけね。
はぁ~……どうりでねぇ………。
嗚呼、ここに前世のメンバーがいたら、その事実と正規のルートを教えてあげたいわ、いや、本気で。
まさか、攻略のために訪れる冒険者達が、悪い遊びの末の失敗で作ってしまった空間裂傷の後始末を、押し付ける生け贄にされていようとはねぇ………。
「ようするに【黄昏の解放】ってイベントで、クリア扱いされる条件っていうのが、地下迷宮・難攻不落の深淵の絶望ダンジョンに入り、決められた一定数の魔物を討伐している間に、冒険者達の力や生命力を奪うために構築されたシステムってことなのね。なら【狂いし神子の討伐】の貢献度などで落としたいターゲットの好感度を上げるってイベントも同様で、最初から空間障壁が裂けていまだに完治しない空間を補修するための生きた贄ってことなのかぁ………はぁ~……」
ガックリしながら確認する私に、ガッちゃんは頷く。
『はい。ですから、あちらの大扉から入ると、狂いし神子の姿が見えてるようになっています。まぁ………実際には、時空間に焼き付いた瑕疵痕跡で、単なる幻影なんですけどね。………だから、幻影との戦闘なので、勝利することは実質的に無理です。ちなみに、大扉の前に、ガーディアンも最初は居たんですが、あまりに冒険者達が来ないために、あいつ等が構築した修復力システムの作用によって吸収されて消えました』
ガッちゃんからの説明に、私は思わずその場でガックリと膝を付いてしまう。
あれだけ、何度も何度も、メンバーすら変えて、ガチャをしまくって、フル装備フルメンバーで挑んでも、攻略できなかった理由がこれで理解ったわ。
まさか、空間修復用の生け贄として幻影と戦わされていたとはねぇ………。
そこで、私はハッとする。
まだ、コウちゃんやガッちゃん、腕輪の中の子達の敵が、この世界のどこかに複数存在している可能性に、愕然とする。
ガッちゃんの話しからして、少なくとも3人は存在しているのよね。
だからって、今更コウちゃんもガッちゃんも、腕輪の中で蘇生を待っている子達も手放す気は無いわよ。
こうなったら、力を姑息なやつ等に《封印》された3人を探し出しださないとね。そしたら、なんとしても奴隷契約を強制的に架してでも、対抗できるようにしないと………。
悪いことしたって改心してくれて、仲間になってくれるのが一番なんだけどねぇ~………無理だろうなぁ。
でも、探さないとね、よく言うじゃない、敵の敵は味方ってね。
もしうまく利害が一致すれば、ワンチャンもあるかも知れないしね。
ダメだったら経験値にしてくれるっ。
いや、その前に、何処にその3人がいるのかも、いまだに生きているかも判らないけから、そこからだけどね。
私のコウちゃんやガッちゃん、腕輪の中で蘇生を待つ子達との、幸せな生活を手に入れるためにも、味方にできそうな3人を是非とも見付け出さないとね。
そう決意した私の耳に、年に数回しか会えないお父様の決意を込めた声が響いた。
『…シル…ビ…アーナ………シルビアーナ、父の声は聞こえるか?』
えっ? これって、お父様の声……ですわよね?
いくら、年に数回しか会えなくても、聞き間違えなんてしませんわ。
じゃなくて、どうやって?
私が疑問に小首を傾げると、コウちゃんとガッちゃんがほぼ同じ内容のことを言う。
『ママの頭の飾りと耳の飾りで受信しているよ』
『主さまの頭部と耳に着けられているモノが受信しているようです』
2人からの言葉の内容で、なるほどと思う。
そう思うと同時に、なんで今?
なんか、時間経過がおかしくない?
今頃、お父様の声が届くのって………。
そこで、私はハッとする。
私が、このダンジョンに転移されてから、いったいどのぐらいの時間が経過しているのかしら?
ここは、コウちゃんに聞いてみよう。
「ねぇ…コウちゃん、私がこのダンジョンに転移してから、いったいどのぐらい時間が経過しているのかしら? 少なくとも、半日以上よねぇ? もしかして、2日? そのぐらい過ぎているとか?」




