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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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54/145

054★想像できないほど悪質で非道な内容でした


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 驚きの声を上げた私に、ガッちゃんが言う。


(あるじ)さまをこちらに転移させた者は、(あるじ)さまを確実に()き者にするために、本当に深淵部(しんえんぶ)に送ったようですね。時間経過(じかんけいか)は、その地点から左の部屋に入るまでの時間です』


 えっとぉ~……あの難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョンの【狂いし神子の討伐(とうばつ)】の攻略のための正規ルートと思わされていた、(にせ)ルートを歩いていた時間だけ?

 って、あれ? そう言えば、あの部屋の時間経過(じかんけいか)ってどうなっていたの?

 聞いてみようかな?


「コウちゃん、あの左右の部屋って時間経過(じかんけいか)ってどうなっているの?」


 思考が追いつかないような話しに、私はつい聞いてしまう。


「なんのために………」


 そんな(ひど)いことをしたの?

 創造主である女神をイジメるためだけに、神子を破壊(こわ)すなんて、意味が理解(わか)らないわ。


 私の問いかけに、自分達が《封印》されて隠蔽(いんぺい)されたことと思ったらしいコウちゃんが答える。


俺達(神子だったモノ)の存在が消滅(しょうめつ)するまで、力だけを抽出(ちゅうしゅつ)するようにした設備(せつび)を、あいつ()はココに創造(つく)ったんだ』


 そう時空間障壁(じくうかんしょうへき)修復(しゅうふく)のために、コウちゃんと同時に誕生した子達を《封印》したのね。


「このダンジョンは、そういうコトのために創造(つく)られたのね」


 確認のためにそう言えば、ガッちゃんが簡単に説明してくれる。


『はい…あいつ()言葉巧(ことばたく)みに、女神の(いと)し子である神子を、邪神の使徒(しと)だと(ささや)いたのです』


 そのガッちゃんの言葉に、コウちゃんが補足(ほそく)するように言う。


『言うに事欠(ことか)いて「邪神の使徒(しと)(実際は女神の(いと)し子である神子)を討伐(とうばつ)すれば、お前達は英雄だ」と討伐(とうばつ)することを(そそのか)しやがったんだ』


 そんなコウちゃんの説明を聞き流し、ガッちゃんは続ける。


『そして、僕達(神子)はあいつ()の言葉で、自分達が勇者や聖女だと思い込んだ冒険者パーティーに襲撃を受けて、否応(いやおう)なく戦闘になりました』


 そのガッちゃんの言葉に、コウちゃんが(ふたた)補足(ほそく)する。


実際(じっさい)は、あいつ()に洗脳された上に色々(いろいろ)都合(つごう)よく強化された(あやつ)人形(にんぎょう)だけどな。そのことを自覚しないで、自分達は強い。自分達がしていることは正義だと思い込んでいる、勘違かんちがい集団だったけどな』


 ガッちゃんはコウちゃんの合いの手を無視して、私に説明を続ける。


『邪神の使徒(しと)と思い込んだ……いや、思い込まされた冒険者パーティーに、残念なことに…力負けしてしまいました。後から判明(わか)ったことなのですが、あいつ()は自分達の存在を隠蔽(いんぺい)して、冒険者パーティーの戦闘補助をしてました。そして、動けなくなった神子は、あいつ()に生きたまま解体(かいたい)され、魂まで分割されました』


 うわぁ~……勇者に聖女が居る冒険者パーティーと戦闘なんて、勘弁(かんべん)して欲しいわね。

 じゃなくて、本当にそいつ()って全員頭がおかしいんじゃないの?

 創造主である女神をイジメるためだけに、そんなことするなんて。


 そんな感想を持ったところに、ガッちゃんは客観的(きゃっかんてき)状況(じょうほう)も教えてくれた。


『邪神の使徒(しと)(実際は女神の(いと)し子である神子)を討伐(とうばつ)し終わった(神子が戦闘不能(せんとうふのう)になった)直後に、冒険者パーティーは糸の切れた人形のようになっていましたから、あいつ()が嬉々として(わら)いながら、女神の神子を解体(かいたい)している姿は見ていないでしょう』


 冷静にそう言うガッちゃんとは正反対に、コウちゃんが(いきどお)りながら言う。


『あいつ()は、ただ破壊(こわ)すために解体(かいたい)したんじゃないんだ。解体(かいたい)した血肉に、分割(ぶんかつ)した魂のカケラを内包(ないほう)させて俺達を誕生(たんじょう)させたんだ。だから、誕生(たんじょう)したそばから次々と《封印》しやがったんだ』


 コウちゃんの(いきどお)りに、私が小首(こくび)(かし)げると、ガッちゃんが説明を付け加えてくれる。


『最初はあとで《封印》から僕達を取り出して、自分達が(あき)きるまで(もてあそ)ぶ予定だったようです。創造主である女神をイジメるためだけに。だから、僕達は、全員分ということで7体に分割されました』


『だから、魂核(こくかく)内包(ないほう)した俺は、絶対に【虚牢(うつろう)】に《封印》されるわけには行かなかったんだ』


 コウちゃんの言葉に、ガッちゃんが(わら)う。


『そう、コウちゃんがぜぇ~んぶ、あいつ()の予定を、御破算ごはっさんにしてくれました。魂の(かく)であるコウちゃんが【虚牢(うつろう)】に《封印》される時に暴れたことで、神子であった時に抵抗して、空間に付けた瑕疵(きず)が、その強烈な衝撃で(ゆが)んで()けましたから…………クックククク』


 ガッちゃんの狂気すら含んだわらい声を聞きながら、私はなるほどと思った。


「そう、そしてその空間が()けたソコから、コウちゃんは私の前世が生まれ育った地球に(なが)れて来たって言うことね」


 なるほどなるほどと納得する私に、ガッちゃんは(さら)に語り続ける。


『その上で、空間裂傷(くうかんれっしょう)した瑕疵痕跡(きずあと)が、引き()かれた直後(ちょくご)から変質(へんしつ)しました。この世界そのモノの生きとし生けるモノの生命力を猛然(もうぜん)吸引(きゅういん)し始めたんです。世界を存続させるために………』


 えっとぉ~…それって、世界の自動修正(じどうしゅうせい)する能力?

 もしくは自然治癒(しぜんちゆ)みたいなモノかしら?


当然(とうぜん)空間障壁(くうかんしょうへき)変質(へんしつ)して空間裂傷(くうかんれっしょう)した瑕疵痕跡(きずあと)の一番近くに居たあいつ()は、その猛威(もうい)とも言える吸引力(きゅういんりょく)がダイレクトに直撃(ちょくげき)しました。あいつ()の持つ力とか生命力に反応したんです』


 ふむふむと(うなず)く私に、ガッちゃんは少し嘲笑(あざけ)るように続けた。


『それで、あいつ()は自分達がやり()ぎたコトを(さと)り、仲間割れを起こしました』


「なるほど、それで仲間割れになったのね」


『はい、そして、一番姑息(いちばんこそく)なヤツが、力の強い3人の能力を(うば)って即座(そくざ)修復(しゅうふく)に使用しました。使ってしまえば、本体(3人)に力が戻りませんから………。それで、変質(へんしつ)した空間裂傷(くうかんれっしょう)瑕疵痕跡(きずあと)を、無理やり力尽(ちからず)くで修復(しゅうふく)しました』


「できたの?」


 私の問いかけに、ガッちゃんが何とも言えない仕草(しぐさ)で答える。




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