053★【狂いし神子の討伐】の裏側にある真実を知りました
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
私はコウちゃんとガッちゃんを肩に乗せ、障害となる生き物が消えた巨大空間を難なく進む。
そして、あっさりと、反対側にある扉へとたどり付いた。
「さて、これがラストの扉なのかしら?」
私の呟きに、コウちゃんが答える。
『たぶん、コレが最後の扉だと思う』
そのコウちゃんの言葉に、ガッちゃんも大きく頷いて言う。
『うん、間違いないよ。あいつ等、力を使い果たして、ここを作るの精一杯だったみたいだから………』
コウちゃんとガッちゃんの言葉に頷いて、私は精緻な紋様が描かれた扉を押す。
扉はゆっくりと左右に開かれた。
そして、ゲーム内で見慣れたラストステージの部屋の内装が私の眼に飛び込んで来る。
反対側からだけど、たしかかにその部屋がラストステージ【狂いし神子の討伐】の神子がいる部屋だった。
開いた扉を潜れば、そこは何度挑んでも攻略できなかった【黄昏の解放】の狂いし神子が居るはずの部屋である。
その空間には、本来は狂気に陥った神子が存在するはずなのですが………。
その狂いし神子の姿が見当たりません。
たしか、あのなんちゃって乙女ゲームの最大のイベントで、攻略したいキャラに対して、戦い方(貢献度など)によっては、好感度アップからマックスまで行けるって設定だって噂だったのよねぇ。
掲示板にその噂が登場したことで【黄昏の解放】は、地下迷宮・難攻不落の深淵の絶望ダンジョンに入り、決められた一定数の魔物を討伐してお宝を持ち帰ればイベントクリア扱いだったのよねぇ………。
その最奥にあるラストイベントの【狂いし神子の討伐】は、スルーしても【黄昏の解放】のイベントはクリアされたことになるから、一部のガチ勢以外はスルーしていたわね。
じゃなぁぁぁぁぁ~いっ……… 狂いし神子は何処ですか?
何処を見回しても居ないんですけどぉ………どういうこと?
向こう側に見える大扉から入ると、真正面にデデェーンと居たはずなんですけどぉ………誰もいないのは何故?
困惑した私は、両肩に乗せているコウちゃんとガッちゃんをチラッと見てから聞く。
「ねぇー…コウちゃんガッちゃん、あちらの大扉から入った時に真正面に居るはずの狂いし神子って何処にいるのかしら?」
部屋の中を見回しても、そこにはそう言う気配ひとつ無いことに困惑した私の質問に、コウちゃんが言う。
『あのね…ママぁ……狂いし神子って、じつは悪いやつ等に、遊びで解体されちゃったんだ』
感情が含まれない言葉に、私はギョッとする。
えっとぉ~…解体って……あの…お魚…そう…マグロとかの解体ショーってモノと一緒の解体?
じゃなくて……遊びって? 悪いやつ等ってコウちゃんの兄弟姉妹である、ガッちゃん達を《封印》した者達のこと?
えっ? えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ~………うっそぉ~…も…もしかして?
それって…考えたくないけどぉ……コウちゃんやガッちゃん……それに、腕輪の中で、蘇生を待ってる子達も被害者ってことよねぇ………。
えぇ~とぉ~…もしかしなくても、狂いし神子が解体されたことによって、コウちゃん達が誕生したってこと?
うわぁ~……聞きたくないような事実に、パニックになっちゃいそうなんですけど………。
いや、でも、そうね、日本の神話にも、身体や顔を洗っただけで神様達が生まれたっていうのあるんだから………。
じゃなぁ~い………はぁはぁ……。
驚きすぎて、言葉にならない私に、今度はガッちゃんが言う。
『創造主の女神をイジメるためだけに、神子を狂わせて……あいつ等は、破壊したんだ』
ガッちゃんの言葉に、悔しさを滲ませたコウちゃんは、私の首筋に顔を埋めるようにして、その続きを口にする。
『あいつ等は、俺達の元となった女神の愛し子の神子を破壊すことを、完全に面白がっていたよ』
その時に味わっただろう苦痛と屈辱に耐えるように、コウちゃんがもふもふのお手手で縋りつく。
ガッちゃんも、同じように私の首筋に顔をグリグリして言う。
『ただ、その代償に、この世界が危うくなるほど、時空間障壁を大きく瑕疵付けたんだ。破壊した神子の魂の核を、自分達の都合の良いように利用しようとしたようだけど。この世界の【理】によって、大きな反動を喰らったんだ』
その話しを聞いても、まだ情報が足らないことを感じた。
とりあえず、深く考えるのを後にして、もう少しその辺りの情報が欲しいわ。
創造主である女神の狂いし神子は、その悪いやつ等によって、既に破壊されているらしいし………。
もう少し、何が、どうして、どうなった、が欲しいわ。
「えっと………ガッちゃん、なんか難しくて理解らないから、もう少し噛み砕いて言ってもらって良いかしら?」
私の言葉に、最後まで額の魔石で成り行きを視ていたガッちゃんに聞く。
『主さま、俺達が解体されて、それぞれ《封印》されたことは、理解してますよね』
私に隠す気が無いガッちゃんは、自分達が狂いし神子だったモノから誕生したことを口にする。
「うん……大まかには理解ったつもりよ」
答えた私に、ガッちゃんが続ける。
『あいつ等は魔素や真那が存在しない、時刻が停止した異空間の【虚牢】に、解体した僕達を次々と《封印》して、女神の神子だったモノの全てを隠蔽したんだ』




