050★やっぱり、おかわりがあるようです
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
そんなガッちゃんに、コウちゃんはお澄まし顔で言う。
『ママに抱っこされたいから、小さい方がイイの』
そんなコウちゃんに、ガッちゃんが吐き捨てるように言う。
『けっ……相変わらず甘ったれ』
そのやりとりを見ていて、前世で飼っていたトラちゃんと、クロちゃんの姿を思い起こす。
なんが、とても既視感なんですけどぉ………そして、なんか引っかかるのは………。
トラちゃんとクロちゃんの、最初の飼い主さんって、たしか不幸な事故にあった自衛隊員さんという話しだったような気が………。
それって、やっぱり………たんなる偶然で片付けられないわよね。
となると、私の前世のひとつかも知れない。
あぅぅぅ………もしかして、前世の因縁なの?
前世の自衛隊予備役男性からアラフィフ喪女にってことよねぇ?
あら? それって転生の順番が違くない?
いや、タイムパラドックスの可能性もあるわね。
それか、たまたま思い出した順番がそうだっただけで、実際の転生の順番は違うのかも…………。
じゃなくて、そんなコト考えているうちに、この空間にいた恐竜さんはガッちゃんに美味しくいただきますされて、全滅したようです、はい。
途中から、思考に忙しくて無意識に左手首の腕輪にお肉を収納していたので、どのぐらいの量を入れたかはわからないのが困りモノね。
まぁ…いくら収納しても重さは変わらないし、多少の魔力以外は私に負担らしい負担は無いから別に良いんだけどね。
冒険者という侵入者除けの恐竜さん達は、ガッちゃんのご飯として、美味しくいただかれました………チーン……ナァ~ム~………。
巨大恐竜の群れという危険が、ガッちゃんの胃袋に消えたのを確認する。
うん………見える範囲には、何もいないわね。
あぁそうだ……アレをしてみよう。
魔法の授業の時、できなくてさんざん苦労した周辺探索。
あの頃は、魔力を感知することができなかったから、何度やってもできなかったのよねぇ。
それが、皇家から下賜され、身に着けることを義務付けられていた3点セットの装飾品を外されたら簡単にできるようになるんですもの。
じゃなくて、とにかく意識を魔力に乗せて薄く広げて行く………でしたわね。
うん……大丈夫ね……周辺探索に引っかかるモノは無いわね。
なら、さっさと巨大恐竜達のおかわりが出現れる前に、移動したほうが良いわね。
そう思った私は、ガッちゃんを呼び戻す。
「ガッちゃん、食べ終わったなら戻っておいでぇ~……」
目の前で最後の1体を解体し、肩肉・腹肉・腿肉・お尻尾と切り分けた肉を私の目の前に置き、残りを美味しくいただいたガッちゃんは嬉しそうに戻って来る。
私はというと、切り分けられた恐竜肉を、無感動に左の腕輪へと収納し、嬉しそうに戻って来たガッちゃんに、両腕を開いて迎えながら問いかける。
「お疲れ様ガッちゃん、美味しかった?」
私の言葉に、掌サイズから、成獣のロップイヤー並みへと急成長したガッちゃんを抱きとめる。
うわぁぁぁ~………ガッちゃんてば…一生懸命に食べていたから、しっかりと大きくなったわねぇ。
その上に、すっごく毛並みが良くなっているわぁ。
って、現実逃避してもねぇ………。
いや、本気でガッちゃんの胃袋ってば、どうなっているの?
もしかしなくても、食べたモノは即エネルギーに変換しているのかしら?
そう言えば、アニメの某ガッちゃんも、いくら食べても外見が変わらなかったわねぇ………。
ガッちゃんの姿は、たしかに劇的に大きくなった。
掌サイズから、ロップイヤーの成体くらいにはなったわ。
ただそれでも食べた量を考えると、あまりにも効率が悪くないかしら?
それとも、これで普通なのかしら?
コウちゃんが、私から魔力やお腹周りの脂肉を吸収した時に、同じくらいの比率で大きくなった大きさと変わらないのよねぇ。
超巨体の恐竜の群れを大量に食べた、ガッちゃんの大きさが変わらないのは何故なのかしら?
やっぱり魔力の濃度とかが関係しているのかしら?
まぁ…疑問はいっぱいあるけど、巨大で大量の障害物が片付いたのはたしかね。
せっかくだから、ガッちゃんが確保してくれた恐竜さんのお肉は後でいただくとしましょう。
とりあえず、防具や武器を確認して装備するのは後回しにして、本気でさっさと安全な場所に移動しちゃいましょう。
『主さまぁ~……とってもとっても美味しかったですぅ~……これだけ食べたのは久しぶりですぅ………』
「そう、良かったわね。それじゃ今度こそ、あっちの扉を潜りましょうか………」
抱き心地が良くなったガッちゃんを腕の中から解放するのは惜しいと思いつつ、肩へと移動させ、私は扉に向かって歩き出した。
私の歩みを阻むモノは、ひとつも存在しなかった。
恐竜もどきで溢れ返っていた巨大空間は、いまやその影ひとつ見えない。
本気で、ガッちゃんが全部討伐してくれた。
まぁ………|ガッちゃんのお食事タイム《アレ》を、そう呼んでいいならだけどね。
そのお陰で、何の障害もなくその巨大空間をまっすぐに突き進むことができるわ。
私は、シーンとなったその空間を黙々と歩き続けた。
でも、本当に……全部討伐したのかな?
なんか隠れている可能性は無いのかな?
あっ…そうだ、真ん中まで行ったら、もう一度魔力で周辺探索してみようかな?
サクサクと歩いた私は、たぶんこの辺りが中央だろうというところで一度立ち止まり、意識を魔力に乗せて薄く広げる。
全然できなくて、あんなに切ない思いをしたのにねぇ。
今はこんなになんの苦労もなくできる………。
そう、息をするかのように簡単にできてしまう。
魔力があれば簡単に魔法って使えるモノなのかしら?
いやいや、今は、探索優先よ。
薄く自分の意識を乗せた魔力を空間全体へと広げていく。
はい、何か引っかかるモノが居ました。
それも、この巨大空間のあちこちに。
残念ですが、やっぱりおかわりがあるようです。




