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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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42/46

042★右側の欲望の回廊のアタリよりもハズレが多かった


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 鳳凰(ほうおう)っ子を右の腕輪に収納した私は、残りの子を《封印》から解放するために、右の強欲(ごうよく)の回廊に出現(あらわ)れる(とびら)をひとつずつ攻略していく。

 が、思わず深い()め息が(こぼ)れてしまう。


「はぁ~……財宝の部屋(ハズレ)ばかりだと、流石(さすが)に気が滅入(めい)るわねぇ~………(いま)の部屋で何回目の財宝の部屋(ハズレ)だったかしら?」


 たった(いま)出てきた部屋の(とびら)が背後で消えて、新しい(とびら)が回廊の壁に出現(あらわ)れたのを確認しながら、私は軽く頭を()りつつそう愚痴(ぐち)ってしまう。


『…うん…(いま)財宝の部屋(ハズレ)で連続9部屋目かな………』


「そう……流石(さすが)財宝の部屋(ハズレ)が多いわねぇ………さっさと見付けて解放してあげたいのに………」


 そう言いながら、私は(つぼ)を出してお水を飲む。

 それだけでも、気分転換になるし、()った魔力を限界(げんかい)ギリギリまで()たすようにしていた。


 もしもの時に魔力枯渇(まりょくこかつ)などになっては、助けられるはずの子を助けられないなんてことになりたくないという思いから、(つね)(まん)タンを心がけてているのだ。

 だって、もしもなんてことになったら、絶対に後悔(こうかい)するもの。


 そんな私に、コウちゃんがとても()まなそうにショボンとしながら言う。


『ごめんねぇ~……ママ………たぶんだけどぉ……全部の部屋に入って、財宝の回収しないと、次の部屋の(とびら)出現(あらわ)れないと思うんだぁ』


「うん…理解(わか)っているわ…コウちゃんは(あやま)らなくていいのよ。悪いのは、そういうコトをした者達なのだから………さて、次に行こうか」


 そう口にして、()えそうになる気持ちを(ふる)い立たせて出現(あらわ)れた(とびら)を開いて入室する。


「あはっ……やっとアタリが来たわよ」


 少し(はず)んだ声で(つぶや)いた私にコウちゃんが答えてくれる。


『おめでとう…ママ』


「さぁ~……さっさと解放するわよっ」


 そう自分に発破(はっぱ)をかけて、異空間にある【虚牢(うつろう)】に《封印》されて、この世界のすべてから【秘匿封印(ひとくふういん)】された子の解放に取りかかる。


 既に手順は理解(わか)りきっているので、あっさりと《封印》の菱形(ひしがた)の立体的な水晶ともガラスとも判別(はんべつ)できない(なぞ)結晶体(けっしょうたい)に魔力を(そそ)ぎ込んで、中に居る子を解放する。


 部屋の床へと(くず)れ落ちたのは子犬のような姿の子だった。


「えぇーとぉー………子犬? なわけないから………狼かしら? やっぱりこの子も(ひたい)(つの)があって、背中に3(つい)の翼があるわね」


 そんな私に、肩に乗っているコウちゃんがちょっと()め息を()きながら言う。


『はぁ~……まぁ…たしかにソイツは…狼っちゃー狼だよぉ…ママ………ただし……氷神狼(フェンリル)ってヤツだけどね………』


 かなりつまならそうにしつつも、それでもちゃんと訂正(ていせい)するコウちゃんに私は無意識にふふふっと微笑(わら)ってしまう。


「そう氷神狼(フェンリル)なのね」


 そう言いながら、その姿と状態を確認する。


 やはり、魔力枯渇(まりょくこかつ)仮死状態(かしじょうたい)のようだけど、怪我(けが)らしきモノは無いわね。


 ささっと確認した私は、その身体(からだ)(ちぢ)む前に氷神狼(フェンリル)の幼体を右の腕輪に収納する。


(さき)の子達と一緒に、しばらく右の腕輪の中で待っていてね」


 そう無意識に(つぶや)いた私は、用のなくなった部屋を後にする。

 回廊に出て、ルーティンとしてお水を飲み、完全回復して次に出現(あらわ)れたの部屋の(とびら)へと向かう。


 はぁ~……かならずしも、近くに(とびら)出現(あらわ)れるわけじゃないから、地味に気疲れしちゃうのよねぇ………。


 そんなコトを考える私を嘲笑(あざわら)うかのように、(ふたた)財宝の部屋(ハズレ)ばかり連発するのだった。


 心が(くじ)けそうになるたびに、前世のリセマラを思い起こして、アレに比べればと頑張(がんば)れる。


 財宝の部屋(ハズレ)の回数を数えるのが馬鹿らしくなった頃に、やっと目的の部屋を見付ける。

 そして、異空間の【虚牢(うつろう)】に《封印》されて【秘匿封印(ひとくふういん)】された子を見付け出し、解放する。


「今回の子は……あぁ……私でも理解(わか)るわ。この子は鷲獅子(グリフォン)………の亜種ね………」


 やっばり(ひたい)(つの)があって、背中に3(つい)の翼だもの………流石(さすが)に共通点がありすぎよねぇ。

 ついでにこの子は鷲獅子(グリフォン)だけど、前足が(わし)の足じゃなわ。

 上半身はたしかに(わし)だけど、4つ足がすべて獅子(しし)の足だもの。


 そんなコトを考えつつ、私は鷲獅子(グリフォン)の幼体も右の腕輪の中へと収納する。


「あなたも右の腕輪の中で待っていてね。かならず蘇生(そせい)してあげるわね」


 そう(つぶや)いた私はそこでハタッと気付いて、内心で指折(ゆびお)りする。


 コウちゃんの(みちび)きで助け出した子。

 

 1体目が一角天馬(ユニコーンペガサス)っ子。

 2体目が、飛竜(ひりゅう)っ子。

 3体目が、鳳凰(ほうおう)っ子。

 4体目が、氷神狼(フェンリル)っ子。

 5体目が、鷲獅子(グリフォン)っ子。


 右の腕輪には5体もの蘇生(そせい)待ちの子達が居る。

 それも魔力枯渇(まりょくこかつ)にされて、仮死状態(かしじょうたい)で《封印》されていたセイか?解放した途端(とたん)身体(からだ)(ちぢ)んでしまってた。


 果たして、私に全員の生命維持(せいめいいじ)ができるのかしら?

 理不尽(りふじん)なことに(たい)する(いか)(いきお)いで、全員を右の腕輪に収納しちゃったけど、ちゃんと生命維持(せいめいいじ)できているのか不安だわ。


「ねぇ…コウちゃん」


『なぁ~にママぁ?』


「この右の腕輪に回収した子達、大丈夫かしら?」


 私の言葉にコウちゃは小首(こくび)を愛らしく(かし)げる。


『なにがぁ?』


 うにぁ~んという風にうりうりと小首(こくび)(かし)げるコウちゃんに、(わき)きあがった不安を口にする。


「うん……だから、この右の腕輪に収納した子達の生命維持(せいめいいじ)が私にちゃんとできるかしら? ってことなんだけどぉ………」




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