040★2つ目の部屋には、飛竜の幼体が《封印》されていました
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
最初の部屋ではだいぶ苦労しただけに、既に何処に鍵となる魔晶石があるかの見当はついている。
部屋の中が最初に入った部屋と類似しているので、だいたいは同一パターンと踏んで、私は怪しい植物の蔓が這う壁の中央付近を調べる。
最初の時と同様に蔓が逃げるので、あっさりと魔晶石が現われる。
あっ………やっぱりあったわね。
ひとつ目の魔晶石を見付けたことで、最初の部屋と同一パターンと確定して、私は残りも見付ける。
攻略方法が確定しているので、あとはほとんど作業と同じくらいに簡単だった。
さっさと《封印》の菱形の立方体を出現させるために、室内にある全部の魔晶石の場所を剥きだしにする。
勿論、2つの壺のお水を飲んでいるので、体力や魔力もちゃんと回復している。
見付け出した魔晶石の属性に合わせた魔力を込めて、異空間にある【虚牢】に《封印》されている子が入った菱形の立方体を出現させる。
その水晶だがガラスだか判別不明な透明の菱形の立方体に魔力を込めて《封印》から解放する。
2つ目の部屋に隠された【虚牢】に《封印》されていた中に入っていたのは、飛竜と呼ばれる種族の幼体だった。
この世界には、ファンタジー系のラノベやゲーム同様に、飛竜を含めた魔獣や神獣に、妖獣や幻獣と呼ばれる類まで存在している。
ちなみに、そういう魔獣などの一部の種類はテイムするコトできたりする。
ただし、人族にテイムされて使役できるのは、魔獣や妖獣の低位やその種として弱い個体のモノに限られていた。
勿論、ドラゴンと呼ばれるモノも一部はテイムされ、使役されているモノも存在する。
ただ、ドラゴンといっても階位も種類も多様である。
もっとも一般的なのが空を飛べるワイバーンや地を駆けるラプトルだろう。
訓練を丁寧に入れられた個体なら、テイムを持っていなくても、ワイバーンやラプトルは使役できるのだ。
特にラプトルはテイムを持っていなくても、ちゃんと世話をすれば懐くので、馬の代わりに使役されている個体は多い。
その他に亜種と呼ばれる、下位のワイバーンなどは王侯貴族の騎乗用に使役されている。
そのワイバーンにもランクというか、階位というモノがある。
人族が主に使役できるのは、最下級の角なしと言われる、鱗をもたない全体的にツルッとしているタイプである。
見た目は水場にいるイモリにコウモリのような被膜の翼を付けて、巨大にしたような姿をしている。
余談だが、ワイバーンのランクが上がると、被膜の翼にある翼爪の数が増えるらしい。
ただし、私は自由が許されていなかったため、書籍での解説は知っているが、ワイバーンもラプトルも実際の実物は見たことが無い。
それはさておき、《封印》の菱形の立方体から解放されて床に崩れ落ちてからピクリともせずに居る存在は、そんな亜種や下位のモノではなく、紛れもない本物のドラゴンの一種である飛竜だった。
そう、前世で愛読していたファンタジー系のラノベやゲームに出てくる飛竜の幼体だった。
「ふわぁ~………ここの子は飛竜なのね………でもって、やっぱり仮死状態なのね」
そう無意識に呟いてから、私は仮死状態のまま縮み始めたのを見てさっさと右の腕輪へと収納する。
飛竜っ子も右の腕輪の中で蘇生を待ってもらうしかないわね。
覚醒めたら懐いてくれるかしら?
じゃなくて、これでこの部屋は完了で良いのかな?
確認のために室内を見回してからひとつ頷いて、無意識に呟く。
「よし、これでこの部屋はOKね」
『お疲れ様…ママ……』
コウちゃんからの労いの言葉でちゃんと終わったことを実感し、私は内心でひとつ嘆息する。
さて、この部屋は終わったけど、あと何回このルーティンを繰り返せば良いのかしらね。
「はぁ~………それじゃ次に行こうか………」
そう言いながら部屋から出れば、コウちゃんが言う。
『うん…………その前に壺のお水飲んで、ちょっと休憩したらね』
コウちゃんからの言葉に、私は肩を竦めて左の腕輪から2つの壺を出し、コクコクと飲む。
疲労感が消えて魔力が満たされるのを感じる。
水を飲み終わった2つの壺はさっさと左の腕輪の中へと回収する。
こんな特別な効果を持つお水を何時でも満たしている壺を、不注意でまかり間違って割ったりしたくないので、使ったらすぐにしまうを心がけているのだ。
特別なお水で肉体的な疲労感は消えても、精神的な疲れは消えないのでコウちゃんを腕に抱きしめて、じっくりと癒しをもらうことにする。
「とりあえず、お水は飲んだから、コウちゃんで癒されたいから抱っこさせてねぇ…………」
『うん……ママ……だぁ~いすき……』
コウちゃんの甘えが含んだ言葉に、私は心が軽くなるのを感じながら、小ぶりになってしまったもふもふな感触にしばらく浸る。
「コウちゃん……その……他に何体……《封印》されているのかしら?」
私の問いかけに、コウちゃんはちょっと小首を傾げ傾げしながら答える。
『……全員が異空間の【虚牢】に《封印》されているなら……たぶん……あと……3体……いや……4体……かなぁ…』
あやふやに答えるコウちゃんに、私はさらに問いかける。
「確定ではないのね」
『うん……消滅させられている可能性も捨てられないから……』
ひどく言いにくそうにコウちゃんはポツリと答えた。




