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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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038★なんとかイベント攻略して、右の腕輪をゲットしました


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




「コウちゃん、よく理解(わか)らないけど、この子(一角天馬(ユニコーンペガサス))は誰かに《封印》されたってことよね」


 私は、思わずコウちゃんに確認してしまう。


『うん、他にも【虚牢(うつろう)】の異空間に《封印》された子は居るよ』


 そのコウちゃんの言葉に、私はぎょっとする。

 新(あら)たにもたらされた情報に、思わず確認するように問い返す。


「えっ? まだ他にもこの子(一角天馬(ユニコーンペガサス))のように《封印》された子は居るの?」


『うん…居るんだよねぇ………だってここの《封印》を解(と)けるのは、力と条件を満(み)たしている者。ほんの一握(ひとにぎ)りの限(かぎ)られた者だけなんだ。ママはその貴重な1人なんだよ』


「えっ? 私が《封印》を解(と)ける力と条件を満(み)たしている者なの?」


 思いもよらない説明に、私はクラクラする頭をおさえる。

 そんな私に、コウちゃんは大きく頷(うな)く。


『うん………そう、やつ等(ら)以外で、《封印》されたこいつ等(ら)を解放できる唯一の者………』


 やつ等(ら)ねぇ………複数形ってことは、単独じゃなくて集団ってことなのね。

 ようするに、コウちゃんやこの足元でまだ仮死状態(かしじょうたい)でいる一角天馬(ユニコーンペガサス)の敵ってことかしらね?


 でも、私は事(こと)なかれ主義だから、そういうやつ等(ら)とは出会わないように回避(かいひ)してやるわ。

 私は、コウちゃん達と楽しくお気楽に冒険する予定なんだもん。


 それはさておき、コウちゃん達の敵達以外で、唯一私が《封印》から解放できるって言うんなら、ここはジャンジャン解放しちゃいましょう。


 言葉を濁(にご)らせるコウちゃんを抱き締(し)めながら、私は首を軽く振(ふ)る。


「とりあえず、この子(一角天馬(ユニコーンペガサス))をどうしようかしら? 注(そそ)いで上げる魔力、今(いま)はかなり乏(とぼ)しいのよねぇ………」


 困ったわという風に呟(つぶや)いてしまうと、コウちゃんがまた助言してくれる。


『なら、そいつの角(つの)に嵌(は)まっている腕輪を右手首に嵌(は)めて、腕輪の中にしまっちゃえば良いんだよ』


 へっ? えっ? 対(つい)の右の腕輪って、生(い)き物(もの)が入れられるインベントリなの?

 へぇ~…そういうモノあるんだぁ~………。

 っても、ある意味で何でもありの世界だったよねぇ~……このなんちゃって乙女ゲームって………。


 この【黄昏(たそがれ)の解放(かいほう)】ってイベントもかなりなんでもありってことね。


「わかった、やってみるわ………ゴメンね、一角天馬(ユニコーンペガサス)の子………私の魔力とかが充実(じゅうじつ)したら、いっぱい注(そそ)いであげるからねぇ………。それまで、もう少しの間、生(い)き物(もの)も収納可能な腕輪の中で待っていてね」


 そう言いながら、私は幼体の一角天馬(ユニコーンペガサス)を改(あらた)めて見詰(みつ)める。

 立方体の菱形(ひしがた)でできたた水晶体のような物質(もの)に入っている時は、かなり大きく感じた一角天馬(ユニコーンペガサス)の幼体。

 でも、実際に生物(なまもの)の本体と対面してみれば、大型犬の子犬ほどの大きさしかなかった。


 あれ? もしかして、コウちゃんみたいに縮(ちぢ)んだとか?

 床に崩(くず)れ落ちた時、もっと大きかったと思うんだけど?


 コウちゃんの言う【虚牢(うつろう)】の異空間から解放されて、生命維持(せいめいいじ)の為に縮(ちぢ)んだとか?


 幼体の一角天馬(ユニコーンペガサス)は、《封印》されていた水晶体から解放された後に縮(ちぢ)んだらしい。

 そして、その角(つの)の根元に嵌(は)まっていた腕輪も、幼体の一角天馬(ユニコーンペガサス)に合わせるかのよう、これって指輪ですか?というほどに小さくなっていた。


 私は、とりあえずその角(つの)に嵌(は)まっている腕輪を外(はず)すことにした。

 ソッと幼体の一角天馬(ユニコーンペガサス)の角(つの)の根本を締《しめ》め付けるかのように、ぱっつりと嵌(は)まっている指輪のような腕輪を親指と人差し指で摘(つま)み、引き抜こうとする。


 だが、カッチリと角(つの)の根本に吸着するように、右の腕輪は外(はず)れない。

 うわぁ~……ガッチリと食(く)い込んだように外(はず)れないんですけどぉ………。

 えぇ~とぉ……どっちも魔力が枯渇状態(こかつじょうたい)でこうなっちゃっているってことだよね………なら………。


 私は指先に魔力を込めて、幼体の一角天馬(ユニコーンペガサス)の角(つの)の根本を締《しめ》め付ける右の腕輪を引っ張る。

 と、簡単にスルリッと角(つの)の根本からとれた。


 抜き取った右の腕輪を掌(てのひら)の上に乗せて、私は困惑(こんわく)する。

 何故(なぜ)なら、その角(つの)の根本に嵌(は)まっていた腕輪は、大きめな指輪ほどしかないからである。

 いや、小さくなっているとは思ったけど、思っていた以上に小さいわ。

 さて、こまりましたねぇ。

 私の手首の方がずっとずっと太いんですけど………。


 そう思い指輪くらいしかない右の腕輪を掌(てのひら)に乗せて困っていると、コウちゃんが言う。


『ママ…その腕輪の魔晶石(ましょうせき)を、左手首に嵌(は)めている魔晶石(ましょうせき)と合わせて………』


 私は小首を傾(かし)げつつも、コウちゃんが言ったように、魔晶石(ましょうせき)と魔晶石(ましょうせき)を合わせるようにくっつけてみた。


 変化はすぐに現(あら)われた。

 そう、ほとんど一瞬でかなり大きく変化したのだ。


 私はその腕輪を右手首に嵌(は)めて、左手首の時と同じように、腕輪を押さえるようにして、魔力を通(とお)してみた。

 次の瞬間、強烈(きょうれつ)な眩暈(めまい)を感じて座(すわ)り込んでしまう。


 右手首に嵌(は)まった腕輪は、私の中から魔力という魔力、魔素(まそ)や真那(まな)までを絞(しぼ)り盗(と)っていった。

 ただ、左の腕輪の時のような痛みなどは無かった。


 全身脱力状態に陥(おちい)った私は、ゆっくりと深呼吸を繰(く)り返した後に、小さく縮(ちぢ)んでしまった一角天馬(ユニコーンペガサス)に右の腕輪を翳(かざ)して、収納(しゅうのう)した。

 これ以上小さく縮(ちぢ)んでしまわないようにという思いからの無意識の行動だった。


 はぁ~……これで、左右の腕輪を手に入れたわね。

 ああそうだ、さっき間の部屋で収納(しゅうのう)した壷(つぼ)のお水を飲んでおこう。

 あの2つの壷(つぼ)のお水って、たしか回復できるモノだったはずだし………。


 私は、壷(つぼ)を出して、両方の水を同等(どうとう)に飲む。

 ほとんどの力が枯渇(こかつ)しきっていた私の身体(からだ)に、ゆっくりと何かが浸透(しんとう)する感覚を感じてホッとする。




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