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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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274/279

274★神殿内だと時間経過がわかりません


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 ジオンが剣を納めている背後からひょこっと顔を出して、シアちゃんはメラルク副団長と呼ばれた女性騎士団引に問いかける。


「イリスさん? もうそんな時間になっているんですか?」


 その顔見知り相手どころか、かなり親しい関係とわかる口調で小首を傾げて見せる。

 その天然の入っているシアちゃんの言葉に、シアちゃんにはイリスと呼ばれ、ジオンにはメラルク副団長と呼ばれた女性騎士団員はちょっと困ったような表情になる。


 それは、シアちゃんがチラリと外の様子を見て、みるからにしょぼくれてしまったセイである。

 なんと、外はもうかなり薄暗くなり、夕闇が迫っていたから………。

 私はシアちゃんの気持ちがよぉ~く理解(わか)った。


 えっ……うっそぉ~……もう日が暮れかけているじゃない………シアちゃんじゃないけど、びっくりだわ。

 そっか、もうそんな時間なんだねぇ………いや、フォレンの街に私を待っている家族なんていないけどね。


 いや、たしかに心配するわね。

 解放前のジオンとシアちゃんじゃねぇ………。

 フリード君は少年だしね。


 じゃなくって、時計がないと不便ねぇ………。

 前世じゃ腕時計ってモノが存在していたし、スマホやガラケーで時間の経過が分かったけど、この世界ではそんなモノ(=腕時計)なんてみてないわねぇ………。

 いや、宮殿とかには時間を表わす水盤や日時計てきなモノは会ったけどね。

 コンパクトに持ち歩くモノって、あったかしら?


 まぁ……それはさておき、シアちゃんにファーストネームで呼ぶことを許すぐらいには、シアちゃんのコトを可愛がっているんだから、そりぁ~…夕暮れ時になっていたら心配するわよねぇ………。

 しかし、メラルクねぇ………聞いたコトある家名かも………。


 なんて思っている間(あいだ)に、シアちゃんは一生懸命に言い訳していた。


「すみません、この神殿の中って時間感覚が全然わからなくて………じゃなくて、聞いて下さいイリスさん。ジオンの呪縛が解けたんですよ。ここの奥の祭壇の前に立ったら、なんか物凄いキラキラした金粉や銀粉みたいなモノが舞って、光がさぁーって降り注(そそ)いだらジオンが喋(しゃべ)れるようになったんです。ああいうのって、世に言う祝福って言うモノなんでしょうかねぇ?」


 シアちゃんからジオンが自由に動けて喋(しゃべ)れている理由を説明され、メラルク副団長は肩から力を抜き、ホッとした感じで嘆息する。

 その背後にいて、神殿の外からこちらを覗(のぞ)き込んでいる騎士団員達も副団長の様子に、一様にほっとした感じを漂(ただよ)わせる。

 そんな中、 メラルク副団長が騎士団員を代表して言う。


「そうか、良かったな、シア。それじゃ、今日はもう帰ろうな。既に時間的に不味いからな。そんで、そちらのお嬢さんは?」


 のほほんと観察していたら、鋭い視線で見詰められ、問いかけられる。


 おっとっと………私はシアちゃんにとって悪い虫じゃないからねぇ………。

 ここはさっき考えた言い訳を………。


「あっライムって言います。冒険者してます。魔狐に追われちゃって、ココにたどり着きました。でも、こんな所につい最近まで神殿なんてありませんでしたよね。そこのジオンさんに魔狐を追い払ってもらったんで………。ダンジョン経験あるから、一緒に探索付き合ってました。流石(さすが)に、魔狐に追われた後にひとりで戻るのはちょっと………」


 なぁーんて、もっともらしく言えば、メラルク副団長を含めた騎士団員達はなるほどと納得してくれる。


 うぅ~ん…そんな風に見られると、やっぱりちょっと恥ずかしいかな。

 でも、身(み)の安全を考えるなら、せめて天使シリーズでしょう。

 ………って、あっ気付いたみたいね。


「ところでシア、その姿だが………」


 そう言われて、シアちゃんは恥ずかしそうにする。


 うん、誤解するよね。

 赤ちゃん抱いているだけの姿だけど………透過(とうか)させているから、ちょうど胸部より下の部分の素肌が見えるところを隠してるように見えるよね。


 頬を赤らめて、ちょっと視線をそらすシアちゃんを迎えに来た騎士団員達の様子に、シアちゃんは一生懸命に言う。


「魔の森側に来るのに軽装過ぎるって怒られた後に、ライムさんに『せめて、これぐらいは着なさい』って言われて、もらいました」


 私は、シアちゃんの言葉に続けて何でもないコトのように言う。

 ついでに、冒険者としての身元保証に、ここに到着した時に知り合った彼らの名前を出すコトを思い付く。


「魔狐を追い払ってもらたし、門まで送ってもらうコトになっているからね。それに、あんな姿じゃ危なっかしくて………。予備はいくつもあるから、これぐらいはね。ああ、私の身元を知りたいなら【ホワイトファング】の人達にでも聞いて下さい。今日は、午前中を一緒に行動してましたから………」


 さんざん振り回し、インベントリの粗大ゴミと化していたモノを押しつけたコトを思い出し、無意識に愛想笑いのようなモノを浮かべてしまう。


「了解した」


 そんな会話の中、魔物の活動時間に入ったコトを示すように、何かの遠吠えが響いた。

 同時に、争う気配や唸り声なども微(かす)かに流れて来る。

 その声と気配に、メラルク副団長は舌打ちする。





ついさっきまで行き倒れていました。

土曜日にK市にお米を買いに行ってきただけで疲れてしまったようです。

去年は仕事でK市に通勤していたのにと思ってしまいました。

やはり、年末近くに吹雪の中を帰宅してから長期間寝込んだ影響が残っているようです。

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