264★コウちゃんとガッちゃんは嫉妬深いです
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
いや、だからそれが不憫なのよぉ~………。
本当に、シアちゃんは自分がどれだけ酷い環境で生きて来たのか、全然自覚していないのね。
いいえ、比較対象が無い状態だったから、きっと自分の不遇さがわからないのよね。
いくら前世の記憶があろうとも、日本での平和な前世での生活は夢物語りの感覚なのよね、きっと。
それでも、幻の第6の攻略対象者ジオンをゲットして………あり得ないはずの第8の神獣のフリード君を手に入れて幸せを感じているのね…はぁ~………。
本当に、可哀想な子ね。
不憫過ぎて何も言えないわ。
だから、魔の森側の門で不審者扱いにならなかったのね。
話しを聞いたら、十人中九人………ううん、きっと十人中十人の満場一致で、シアちゃんの味方になるわね。
逃げ出した姿のままの状態のシアちゃんを見て、その話しを聞いてなお疑うような者は、まずいないでしょうね。
それでも疑う者がいるとしたら、きっと猜疑心の塊りのようなモノか、底意地の悪い性格をしている者くらいでしょう………たぶん。
その証拠に門を担当する騎士団の団長と副団長に可愛がられているようだし………。
私はそんなコトを考えながら、コウちゃんとガッちゃんを呼ぶ。
「コウちゃん、ガッちゃん、もう監視は良いわよ、戻って来て」
私の呼びかけに左右の肩に戻ったコウちゃんとガッちゃんは、小声で言う。
「ママ、あの子大丈夫かな? なんかすっごい天然系の不憫な子って感じだよね」
「マスター…シアさんには、何かフリード以外の神獣………は、無理でしょうから………その辺で、わりと強い魔獣を護衛獣として調教して付けた方が良い気がします」
聞くも涙、語るも涙な、生活を送って来たと判る姿と言動のシアちゃんに、コウちゃんとガッちゃんが私の肩の上でそんなコトを言う。
「そうよねぇ………本音を言えば、私を慕ってくれるコウちゃんやガッちゃんみたいに、この右の腕輪(=生き物も入れられる)のインベントリの中で蘇生を待っている子(=神獣)達の誰かが、シアに付いてくれたら良いなぁ~…なんて思うわよ。いや、まぁ…魔力枯渇で仮死状態のこの子達を蘇生するための魔晶石が全然足りないからねぇ………現実的には、そんなコトは無理なんだけどねぇ………」
ああ残念と思いながら、そう私がぼやけば、コウちゃんがふさふさのお尻尾をふわふわと振って言う。
「あっ俺、それに賛成。あいつらが復活すると、ママの愛情が減るもん」
そんなコウちゃんに便乗して、ガッちゃんまで言う。
「僕も賛成です。マスターの寵愛を受ける者は少ないほど良いです」
と、本音を全然隠さないコウちゃんとガッちゃんに、前世での在りし日を思い出して、私は笑ってしまう。
本当にね、このもし右の腕輪の中で蘇生を待っている子達の誰かがシアちゃんに懐くようなら、その意思を尊重してあげたいわね。
ただ、そのために、仮死状態の子達を蘇生させるための魔晶石が足りないのよ。
【難攻不落の深淵の絶望ダンジョン】の裏イベントにあった魔晶石って、コウちゃん達の魔力とか生命力を強引に搾取するから使えないし………。
はぁ~…何処かに、大っきな魔晶石でも落ちて無いかなぁ~………。
大きな魔晶石を求めて、ダンジョン探索でもして探すしかないかなぁ?
ただ、ジオンの元仲間が創造ったダンジョンにあるような魔晶石は、きっと使えないだろうなぁ………はぁ~………。
この世界に元からある天然のダンジョンを探さないとタメかしらねぇ?
そんなコトを考えている私の隣りでは、シアちゃんがふんわりとジオンとフリード君に向かって微笑んでいる。
そして、フリード君は当然のようにシアちゃんに抱き付く。
本当に、シアちゃんの微笑みって可憐で儚げだから癒されるわぁ~………。
フリード君の定位置はソコなのね。
コウちゃんとガッちゃんが私の肩にたかるのと一緒ね。
なんとなくジオンとフリードのほほえましい様子にほっこりしていると、シアちゃんが何気なく爆弾を落とす。
「とりあえず、ジオンの影というか…精神体?とフリードが入っていた繭を【封印】していた水晶柱に行くために転移の魔法陣から出現れたあの水晶柱に入りましょう」
危険をなぁーんも考えてない発言に、私はシアちゃんに天使シリーズを着せて良かったと無意識に胸を撫でおろしていた。
そんな私の視線を感じたのか、チラッとジオンは視線を私へと飛ばしてから頷く。
あうぅ~…簡単に私に向かって頷かないでよ。
まぁ…できれば、私にシアちゃんを止めて欲しいってところね。
いや、でも、それは私にも無理だからね。
どう考えても、シアちゃんは自分の意思を貫き通すわよ。
短時間しか付き合っていない私でも、ソレは理解るわ。
私の返す視線の意味に気付いて、ジオンはちょっと苦い顔をしながら、シアちゃんの望む答えを口にする。
「ああ、そうだな。まだ、この神殿の中には何か残っている可能性はあるな。それは、俺に関係するモノか? 魂核のカケラから誕生した、第8の神獣が作った繭に関係するモノかはわからないが、とにかく調べてみよう。そこの2頭の神獣、それとライム、あんたは大丈夫か?」




