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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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263/268

263★ちょっとだけシアちゃんが羨(うらや)ましい


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




「でしょぉ~………頑張ったんだから………でもって、私がとんずらこいて逃げたら、絶対に別の12公侯爵家の娘がクリスタリア王国の【守護結界】を維持するための生け贄にされるっていうのが火を見るよりも明らかだったから、ついでに12公侯爵家の筆頭公爵家最後の直系の者として、誓約(せいやく)の女神の祭壇前で王家との誓約(せいやく)を破棄してやったのよ。だって、あぁーんなゴミグズの王家や私達(=12公侯爵家)の言葉にできない苦しみを知らずにのうのうと我(わ)が世の春を謳歌している下位貴族達のために、これ以上12公侯爵家の者達が慟哭(なく)なんてだんじて許容できなかったんだもの。もう、我慢の限界で、許せなかったのよ。だから、王家の不実とかも込みで、ぜぇ~んぶをぶちまけてから逃げたのよ。そしたら、神殿の神官戦士が私を捕まえて、無理矢理にでも【守護結界】を維持するための生け贄にしようとして来たのよ。ほんと、なりふりかまわない蛮族ぶりだったわ」


 うぇぇぇ~………王家どころか神殿まで腐りきっているのぉ………もう、末期じゃない。


 シアちゃんの話しの内容に、私は我(わ)がハイオシス帝国よりも腐り切っているクリスタリア王国の実体に辟易(へきえき)してしまう。


「腐った神官や神官戦士って、本当に手に負えないわよねぇー………」


 つい、そう言ってしまえば、シアちゃんは溜め息と共に憤(いきどお)りを吐き出すように言う。


「本当にね。そんなにクリスタリア王国を守護(まも)るための【守護結界】を維持したいなら、自分達や家族を犠牲にしなさいよって言いたいわよ。私達12公侯爵家の者達の献身(けんしん)を当然とか思わないで欲しいわ。だから、祖先が王家と取り交した誓約(せいやく)のセイで理不尽な目にあってきた12公侯爵家の者達は、誓約(せいやく)の破棄を宣言した私を逃がそうとしてくれたわ。私は12公侯爵家の騎士に護(まも)られながら、なんとか誓約(せいやく)の神殿から抜け出そうとしていたら、キーアイテムである扇(おおぎ)を手に持っていたお陰で、隠されていた転移の魔法陣によって、この【牢縛(ろうばく)の神殿】まで私だけが飛ばされちゃったのよ。そんで、ここでレイパレ(R18)外伝の【牢縛(ろうばく)の神殿】のイベントをクリアーして………本編の悪役令嬢だったライムと出合ったお陰でジオンを呪縛する縛鎖(ばくさ)から解放できて………まぁ…今(いま)、ココって感じかな」


 うわぁ~………予想以上だったわ。

 流石(さすが)、レイパレ(R18)の外伝で劣化版って言われるだけあるわね。

 もう、シアちゃんに何を言っていいやら………。

 いや、開き直るしかなかったのかもしれないけど。

 おおざっぱな内容を聞いただけで、泣けてくるから………。


 本編の私も呪具(じゅぐ)を身(み)に付けさせられて酷いありさまだとは思っていたけど、シアちゃんはそれ以上だったわ。


「もぉー…そんな環境を明るく言うコトじゃないわよ。でも…そう…だからそんなに痩せぎすなのね」


 その言葉以外、私は口にできなかった。


 いや、私も本家本元レイパレ(R18)の悪役令嬢だから、シアちゃんの気持ちはよぉ~く理解(わか)るわ。

 なんせ、私も魔力を呪具(じゅぐ)と呼んでも差しさわりない魔道具によって、幼少期からずっと魔力を盗られていたからねぇ………。

 そう言う意味では、本編も外伝も設定てきには似たり寄ったりっていうところね。


 ただ、両親やアルディーンお兄様の愛があったから………シルビアーナ(わたし)はまだマシだったのね。


 なんて思う私の気持ちを余所(よそ)に、シアはケロリッと言う。


「うん、まぁ…そうなんだけどね。でももう、ぜぇ~んぶ終わったコトよ。これからは、毒入りの心配がない温かいご飯を三食きちんと食べられるし、食べたいだけ食べるコトできるもの。今(いま)は、呪縛から解放されたコトでとても頼りになるジオンが傍(かたわ)らにいるしね。こんな頼りない私を、ままと呼んで慕(した)ってくれる、可愛いフリードもいるわ。それに、このハイオシス帝国領に転移で跳ばされたコトで、私を年の離れた妹か姪っ子のように心配してくれるグランツ団長に、その恋人になったメラルク副団長のイリスさんがいるもん。それに魔の森側の門(もん)を守る他の団員さん達も優しいしね。たしかに先行きは不安もあるけど、ジオンとフリードがいるからね。今(いま)はワクワクしかないわ。だって、私は自由になったんだもん。もう、義務も責任も私には無いわ」


 その言葉に、私はちょっとシアちゃんが羨(うらや)ましいと思ってしまった。

 廃帝となった先帝ブランデルやその息子で、やはり廃皇太子になったルドルフのセイで、お父様は皇帝に、私は皇太子になってしまったんだもの。

 やっと自由になったと思った矢先に、またドッカリと義務と責任が覆いかぶさってきたんだもの。


 そんな私の思いを知らないシアちゃんは、柔らかく微笑(わら)って言う。


「もし、今(いま)の私に義務や責任があるとしたら、その対象はジオンとフリードに対(たい)してだけだもん。だから、そんな顔しないで、ライム。これからは、長年食事抜きや毒を盛られ続けて弱り切ったこの身体(からだ)をしっかりと癒して、まるで鶏ガラみたいなガリガリの身体(からだ)にしっかりとした肉を付けて、色々(いろいろ)なところに冒険に行くの。そのために、しっかりした食事と適度な運動と休養を摂(と)るわよ。だって、最大の懸念(けねん)っていうか………目標だったジオンの行動と声を縛る呪縛は無くなったから………というコトで、一応天使シリーズへの着替えも終わったし、この神殿の探検の続きをしようよ、ライム。ジオン、フリード着替え終わったから、もうこっちに来て平気だよぉ………」





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