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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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260/261

260★シアちゃんの事情を聞きました


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




「ちょっと待った、シア。だったら、この先の探索は、せめて天使シリーズを身(み)に纏(まと)ってからにしてちょうだい。たぶんにシアが転移して来た時と条件が違うみたいだから、この先にどんな危険があるかわからないじゃない」


「うっ…そうかなぁ?」


「考えてもみなさい。このハイオシス帝国領に【牢縛(ろうばく)の神殿】が出現(あらわ)れて固定されたのと同時に、神殿内に何かのトラップが発動している可能性だってあるんだよ。げんに、シアには反応しなかった魔法陣が、ジオンには反応したわ。なにか条件が変更されているかもしれないでしょ。だから、安全を考えて、天使シリーズにちゃんと着替えましょう」


「あっ…うん……理解(わか)った」


 シアちゃんが私の勢いに気圧(けお)されて頷(うなず)いたのを幸いに私は言う。


「………ってコトで………着替えるためにフリード君はシアを放してあっち向く。勿論(もちろん)、コウちゃんもガッちゃんもね。ジオンとフリード君の監視よろしく。で、シアはこっちね」


 私はそう言ってシアちゃんの手をとる。


 いや、わかっていたけど、シアちゃんの手って見た目よりも更(さら)に華奢だわぁ………つーか、骨皮(ほねかわ)って言わないコレ。

 たしかにすべすべしてはいるけどぉ………極上って言うにはほど遠いわよねぇ…この手。


 なんて思いつつ、私はジオンとフリード君が背を向けるのを待って、インベントリの中から天使シリーズをひょいひょいと取り出し腕にかけながらシアちゃんを見る。

 身体(からだ)を隠すための衝立(ついたて)とか無いけど、ジオン達は後ろ向いてるんだから、ちゃっちゃと男装の服を脱いでもらって天使シリーズを身(み)に着けてもらいましょう。

 ということで、小声で………。


「シア、それ脱いでね。んでもってぇ………シアって天使シリーズの身(み)に着け方はわかるかな?」


 私の問いかけに、シアちゃんも小声で返して来る。


「うん、一応はわかるつもりだよ。………つっても、ゲームのアイテムでアバターに着せていただけだからちょっと不安かな。もし間違えていたら指摘してね」


 そう言って、シアちゃんは躊躇(ためら)いなく男装服をポイポイと指輪の中へと放り込む。


 ふぅ~ん、シアちゃんのインベントリは指輪なんだね。

 じゃなくて、やっぱりレイパレ(R18)外伝の悪役令嬢に転生するだけあって、シアちゃんもアバター持ちのようね。

 いや、プレイヤーだったらアバターを持っていて当然かぁ。


 ただ、この世界に、自分のアバターがある可能性があるってことは思い付いていないようね。

 ここは、後でシアちゃんにこっそりと教えてあげよう。

 それにしても、シアちゃんてば躊躇(ためら)いなく脱ぐわねぇ………。

 羞恥心はポイッとしたわね。


 まぁ…私だって、こっちに転生して、初めて天使シリーズを身(み)に着けた時は、たしかに恥ずかしさもあったけど、ぱっぱと身(み)に着けたわねぇ………。

 だって、躊躇(ためら)ったら、恥ずかしさがつのって着替えられないものね。


「はい、まずこれね。……で、次に身(み)に着けるのが、コレ。そんで、その後はこっちね」


 私の言葉に従って、シアちゃんは着実に天使シリーズを身(み)に着けて行く。

 それを確認しながら、私はシアちゃんの異様なほどガリガリで背中などがかなぁ~り傷跡だらけの身体(からだ)を見て息を飲む。

 いや、その手を取った時から、もしかしてっては思ったけどねぇ………予想以上に酷いわ。


 なんと言っても、シアちゃんの胸部から腹部にかけての肋骨が、そりゃー見事に、がっちりと浮いてるし………。

 鎖骨のところなんて窪みが凄いし………骨がほっそいって見て判るわぁ………。


 うん、胸がほぼ絶壁になっていないだけまだマシね。

 うっすらでも、一応胸が有るもの………俗に言う微乳ね。


 まぁ、そんな状態でも、天使シリーズの胸あては、ぴったりと吸いつくようになっているから………。

 そう、サイズが合わないブラ特有のずり落ちもずり上がりも無い優れモノだから………。


「はぁ~…やっぱり…恥ずかしい。こんな肉がない骨と皮ばかりのペタペタの身体(からだ)なんて………ジオンに……いや、フリードにだって見せられないよぉ~……ライムぅ~……」


 泣きごとを言うシアちゃんに、私はクスクスと笑いながら言う。


「だぁ~いじょうぶよ。ジオンもフリード君も、そんなコトはカケラも気にしないわよ。かえって、シアに美味しいモノをたぁ~っぷりと食べさせなきゃって思うだけだから………。心配する必要なんてないわよ」


 そう言う私に、シアちゃんは小声になるのも忘れて訴えて来る。


「うぅ~ん…ちょっと…いやかなり…恥ずかしいですぅ………」


 そんなシアちゃんの言葉に、私も敢えて声を小さくせずに、どうしてそんな姿なのかをさりげなく聞く。


「シア…本気で痩せ過ぎだよぉ………。なに、その折れちゃいそうな身体(からだ)ガリガリじゃないのぉ………。いったい、いままでどぉ~んな酷い生活していたのよぉ………」


 さて、シアちゃんは私の質問に答えてくれるかしら?

 ジオンやフリード君もその理由を知らなそうだし………。

 いや、たぶんに悪役令嬢のセイだってコトはわかるけどね。


 私の心配を余所(よそ)に、シアちゃんはあっけらかんと骨皮状態(ほねかわじょうたい)の理由を口にする。






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