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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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255/261

255★バケモノにも救いは存在するようです


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




「ただし、俺を呪縛する呪術は、あのバケモノを呼び込むほどおぞましい禁忌なモノだったようだな。世界を守護(まも)るために存在する境界障壁(きょうかいしょうへき)をたやすく踏み越えるような、淀(よど)みと穢(けが)れを生むようなモノを使用するとは………。だから、魔晶石(=凝縮)にした途端に、その匂い?に惹(ひ)かれて、その黒き淀(よど)みを指針として、微(かす)かに歪(ゆが)んだ空間の狭間(はざま)を力づくで捻(ね)じ曲げ、認識できたこの世界の境界障壁(きょうかいしょうへき)を引き裂いて出現(あらわ)れたんだろう。そのおぞましい力を秘めた、同種と同じような淀(よど)みを含んだ魔晶石を喰(く)らうためにな。もっとも、もうおぞましいほどの淀(よど)みは浄化されたから、それを道標(みちしるべ)として、この世界を見付けて干渉(かんしょう)するコトはできないだろうがな」


 バケモノがこの世界の境界障壁(きょうかいしょうへき)を捻(ね)じ曲げ、引き裂いて出現(あらわ)れた理由が、この魔晶石にあるなんて………。

 いや、でも、たしかに、シアちゃんが太陽光に晒(さら)して、浄化する前はもの凄ぉ~い色合いだったのはたしかよねぇ………。


 あれって、ジオンを呪縛するための呪詛による穢(けが)れた淀(よど)みの色だったんだぁ………。

 なぁ~んて思う私を余所(よそ)に、シアちゃんが不思議そうな表情でジオンに話しかける。


 うぅ~ん…シアちゃんってば可愛いわぁ………。

 華奢だから、なお………じゃなくて、さっさと天使シリーズに着替えさせましょう。

 あんなモノがポコポコと出られたら、たまらないモノね。


「どうして干渉(かんしょう)できないって、ジオンは断言できるの?」


 そういうシアちゃんの姿を改めて確認し、私は腕輪の中にある天使シリーズと、防御系に特化したアクセサリーを手元で物色(ぶっしょく)する。

 私に関心のないジオンは、私達の目の前まで来て、肩を竦(すく)める。

 ただし、その視線はシアちゃんしか見ていない。


 そのお陰で、インベントリの中のモノをゆっくりと確認できるんだけどね。

 ジオンやフリード君にも、きちんとした装備させないとね。

 なんと言っても、あの魔晶石をもらえるコトを確約されて、手渡されちゃっているんだから………。


「数多(あまた)の世界の狭間(はざま)を彷徨(さまよ)うあのバケモノ達は、所属していた世界からはじき出された時から、世界というモノが見えないんだ。そういう呪いのようなモノを穢(けが)れ堕ちた魂に刻印(こくいん)されている。その【呪印(じゅいん)】から解放される術は無いと言われていたが………」


 誰にでも、世界からはじき出されるほどの存在になる可能性があるコトを教えられ、流石(さすが)に私もゾッとする。

 いや、悪いコトするつもりはないけどね。

 コウちゃんとガッちゃんっていう、力ある神獣を手にしているし………。


 これから、残りの子達も復活させる予定だからね。

 十分に注意しなきゃね。

 人間は、本来自分の身(み)の丈(たけ)に合ったモノだけで十分なんだから………。

 でも、仮死状態の子達も可哀想だし、覚醒していなくても可愛いし………こころ正しく、頑張ろう。


 と、こころに誓いつつ、私は疑問に思ったコトをジオンに聞く。

 疑問が解消される可能性があるなら、躊躇(ためら)わずに聞くわよ。

 情報は多いほど良いんだから………。


「言われていたって過去形ってコトは、あのバケモノに対(たい)して、なにか新たな事実が出てきたってコトかしら?」


 そう言う私を、可愛いコウちゃんとガッちゃんが見上げて来る。

 その、僕頑張ったよてきな愛らしさを乗せて、少し胸張りするコウちゃんとガッちゃんを抱き上げる。

 本当に、癒されるわぁ~………。


「ああ、微(かす)かなモノでも、自分達と同質に近い、おぞましい穢(けが)れを、あいつらは敏感に感知する。俺を呪縛していた呪鎖(じゅさ)は、かなり性質(せいしつ)が近かったんだろうな。【封印】の水晶柱から出て、俺から引っぺがして固めたら、あのバケモノが出現(あらわ)れたからな。他に、あのバケモノが世界に干渉(かんしょう)できる術があるとするならば、それは………あのバケモノのすべてを許し、世界へと還元(かんげん)する存在が、どこかの世界に誕生したと言うことだろう」


 そう言って、一度言葉を切る。


 あら、あのバケモノにも救いがあるの?

 って、やっぱりあの悪魔の聖典に近いってことかしら?

 幻獣や妖怪とはとうてい似通っていない気持ち悪いバケモノだったけど………。


 私の疑問を他所(よそ)に、一度言葉わ切ったジオンは、前置きを言ってから再び話しを続ける。


「俺も伝承でしか知らないが………。あのバケモノとなったモノに救いが出現(あらわ)れると、その世界へと侵入できるようになるらしい。その存在(=救い)がどの世界に出現(あらわ)れるかは、流石(さすが)に俺達にもわからないがな。………ふむ………俺を【封印】したあいつらは、どうやらもうこの世界には居ないようだな。こうして、呪縛から解放されても俺の感覚に、ひとカケラもあいつらを感じないからな。ただ、それは……下手したら……禁忌に触れたがゆえに………あいつら自身が穢(けが)れ堕ちてバケモノになっちまって世界の狭間(はざま)を彷徨(さまよ)っているなんて可能性もなきしにもあらずだけどな。まぁ…この神殿を創造(つく)ったやつらは、穢(けが)れ堕ちてはいないと思うがな………そういうモノを感じないからな」


 ふぅ~ん…【神子】を狂わして解体したやつらって、ジオン以外はもうこの世界にいないのかぁ………。

 悔しいけど、ある意味でホッとすわね。

 もう、干渉(かんしょう)される心配ないってコトだものね。







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