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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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254/259

254★ジオンが【封印】された理由


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。



なんとか更新出来ました。



「ああ……それは、たぶん…罪悪感ってヤツのせいだな。俺達はやり過ぎたんだ。まさか、世界の守護膜(しゅごまく)である境界障壁(きょうかいしょうへき)が捻(ね)じれ裂けて、穢(けが)れしバケモノが彷徨(さまよ)っている虚無(きょむ)の狭間(はざま)が覗(のぞ)けるほどになるとは、流石(さすが)に誰も予想していなかったからな。あいつらも、さぞ肝(きも)を冷やしただろうよ。俺だって、アレを見た瞬間に勘弁してくれって、心底思ったぞ。だから【神子】から誕生した神獣を、大慌(おおあわ)てで【封印】して強引な修復に使ったんだ。ただ、それだけじゃ間(ま)に合わなかったけどな」


 ジオンの言葉に、私はちょっと考えて聞く。


「えっと……間(ま)に合わなかったって?」


「【神子】から誕生した神獣の残りのモノ達を【封印】して、その力を修復に使っただけじゃ、引き裂かれた時空間の裂け目を塞(ふさ)ぐことができなかったんだよ。あんな風に世界の守護膜(しゅごまく)である境界障壁(きょうかいしょうへき)がズタズタに引き裂かれてしまうと、生半可なことでは修復が追い付かないんだ………だから、手間だと思いながらもあのバカ女の【神子】を解体したっていうのに………」


 と、なにやら女神の【神子】を解体した理由を呟く。

 っていうか………ジオンの言うバカ女ってぇ………。

 もしかしてだけど、女神様のことだったりする?


 ソコのところもっと詳(くわ)しく聞きたいわ。

 ………って、そうじゃないでしょう、私。


「えっと……【神子】の解体理由も聞きたいところだけど………それはひとまずおいておいて、なんでジオンが【封印】されちゃったのよ」


 私の言葉に、なんとも言えない表情でジオンは言う。


「俺自身が自覚していなかったが、たぶん、今(いま)思うと自責の念(=世界の守護膜(しゅごまく)を引き裂けた原因を作ったこと)ってやつで反撃が遅れたせいだろうな。そんなほんの些細(ささい)な後悔が行動をにぶらせたんだろう…たぶんな。そんな俺を、あいつらは巧妙に捕縛し、力と声を全部を【封印】して、俺本体の力を使って、狭間(はざま)を彷徨(さまよ)うバケモノから、世界の守護膜(しゅごまく)である境界障壁(きょうかいしょうへき)の亀裂を見えなくする盾としたんだろう。それでも足りなかったから、その分を補い修復材料にするために、一定以上の力や能力を持つ冒険者やハンターと呼ばれる者達を呼び寄せるためのダンジョンをいくつつか作ったんだろうよ」


 後悔たっぷりの表情で、ジオンは簡単にコトのあらましを口にする。


「この世界にあるダンジョンと呼ばれているモノの大半は、この世界の境界障壁(きょうかいしょうへき)に走らせてしまった、時空間の亀裂の修復に使うために、俺を【封印】した後に、あいつらが創造(つく)ったものだろう。だいたい、本来ならば、あの時空間の亀裂が完全に消失しなければ、俺の解放はあり得なかったと思うぞ。ただ、1番力のある俺を【封印】して亀裂の入ったままの境界障壁(きょうかいしょうへき)の防護の盾にするには、それ相応の対価の条件が必要だったはずだ。あいつらの力では、格上の俺を【封印】して使うには、対価の条件を込めなければ、俺を空間補修の道具(=盾)として使えなかったんだろうからな」


 ふむ、あの虚無(きょむ)の空間を彷徨(さまよ)うバケモノから空間裂傷を隠(かく)すための道具(=盾)として、【封印】したジオンを使うには対価が必要なんだ。

 それだけ、ジオンは他のやつらよりもだいぶ強かったってコトよね。

 それでも、最終的にはジオンは【封印】されちゃったっのよね。

 ってことは、本当に時空間が裂けたのはかなりヤバかったってコトよね。


 とは言え【封印】されて、使われるのを拒んだコウちゃんが悪いわけじゃないけどね。

 流石(さすが)【神子】の真魂(しんこん)の真核(しんかく)から誕生しただけあって、コウちゃんってば、この世界にとってはとんでもない大災害を起こしちゃっていたんだ。


 なんてことを、私が考えている間(あいだ)も、ジオンは複雑な心境を表現(あら)わすような表情で言葉を零(こぼ)れ落とす。


「ただ不思議なのは、あいつらが対価を支払ってでも設定した条件のすべてが揃(そろ)わなければ、俺の解放はされないような呪術だったはずなんだけどなぁ………。まさか、全部が揃(そろ)う時がくるなんてなぁ………。流石(さすが)のあいつらも、そんなことは想像すらしてなかっただろうな。自分で言うのもなんだが、俺の持っていた力はあいつら全員より上だったからな。間違いなく、相応の対価を誓約したはずだ。いったい何を対価にして、どの神に誓約したかは知らないけどな。だから、今頃、あいつらは対価を誓約した神から毟(むし)り取られているだろうよ。たとえあいつらがどこにいても、どのような状態でも、かならず対価はとられるからな、神との誓約とはそういうモノだしな。あいつらに、誓約なしで俺(=上位者)を【封印】して道具(=盾)として使うなど到底無理だっただろうからな」


 そう言うジオンに、私は、なんで女神の【神子】を追い詰めて、狂乱させ上で解体などしたか聞きたかった。

 だいたい、女神様をバカ女なんて言えること自体が変だし………。


 その真相を知りたいと思いつつも、ソレを追及するとシアが変に心配するだろうコトを考えて、私はそれ以上の疑問をジオンに問いかけることができなかった。

 そんな複雑な心境の私など知らぬげに、ジオンは憂慮(ゆうりょ)を浮かべた表情で、深く息を吐き出して言う。





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