252★狭間(はざま)を彷徨(さまよ)いしモノの成り立ち?
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
ねぇ…コウちゃんガッちゃん、それ(=食べる)って必要なコトだったの?
そう思いはしたが、私は取り敢えず黙っていた。
それよりも、直前にシアに手渡された、綺麗な紫色に変化した魔晶石のコトが気になっていたから………。
うわぁ~…マジであんなバケモノ食べて、コウちゃんもガッちゃんも、お腹壊さないの?
まぁ………全然平気そうだけど………。
私の気持ちとしては、ちょー最悪なんですけど。
だって、今の姿………台所に出現れる黒い物体を得意げに捕って、ムシャムシャしたニャンコ達を思い出すんだものぉ~………。
それも、黒い小枝のような御足が口の端からはみ出た………うわぁぁぁ~ん…思い出しちゃった(泣)
そんな得意げな顔されると………なお、思い出しちゃうんですけどぉ(涙)
でも、叱れない………はぁ~………じゃなくって………。
あのバケモノって何なのよ?
コウちゃんとガッちゃんの異様な警戒と、ジオンの行動から見て、かなぁ~りヤバイモノだったのは理解るけど………。
気分は、心霊写真じゃなくて、生の心霊?
なんて私が思っている間に、バケモノが出現れたあたりの空間へとジオンが手を伸ばす。
勿論、私の目にも、空間の歪みと裂け目はしっかりと見えている。
つーか、見えるほど酷いわね。
もしかして、ジオンは裂け目を閉じる(=元通りに復元する)コトができるのかしら?
いや、あの【難攻不落の深淵の絶望ダンジョン】の最終トラップ(=踏み込んだ冒険者達から搾取した力を使って、自動修復システム)を創造ったのって、ジオンの元仲間ですもんね。
なんてコトを考えている私の隣りで、シアが不安そうに声をかける。
「ジオン?」
その声を聞いて思うのは、シアってほんと庇護ごころをそそる子よねぇ………だったりする。
あまり周囲の人間に関心のない私でさえ、構いたいって思うもの。
たぶん、ジオンもシアのそんな天然の儚さ?に一発でまいっちゃったんでしょうねぇ~………くすくす。
女神の【神子】を解体し、コウちゃんやガッちゃん、その他の子達を【封印】した悪い男達の1人だけど………。
元仲間に【封印】されていたってコトで、嫌悪感はかなり軽減されているし………。
なにより、シアちゃんにメロメロみたいだから、良い護衛になるんじゃないかな?
無理強いなんてできそうにない、生真面目ぇ~って感じだもんね。
だから、コウちゃんとガッちゃんが言うように、元仲間達に煙たがられて【封印】されちゃったのかもね。
クスクス………今だって、シアを心配している感じだしね。
なんて思っていると、背を向けたままジオンが、自分に声をかけたシアに冷静な感じで応じていた。
「シア、そのまま少しの間、その神殿の中で待っていてくれ、今、あのバケモノが無理矢理こじ開けた、ここ(=空間の裂傷)を閉じるから………」
ジオンの言葉に、シアちゃんは不安そうな声で聞く。
「ジオンは、あのバケモノが引き裂いた空間の修復できるの?」
シアちゃんの問いかけに、ジオンは裂けた空間に掌を翳したまま答える。
「ああ、この程度の空間裂傷ならぞうさもない。とは言え、きっちりと補修しておかないと、ああいう彷徨いしバケモノ達が、この世界の空間の狭間を見付けて………次々と出現れるからな」
「ねぇ……あのバケモノってなんなの? この世界にはあんなバケモノがいるの?」
シアちゃんの疑問に、私も無意識にコクコクする。
そうよ、レイパレ(R18)やRPG【黄昏の開放に、あんな風なバケモノのはいなかったはずなのよ。
魔獣とか妖獣って呼ばれるたぐいはいるけど、アレはないわぁー………。
そんなコトを考えていると、ジオンが説明してくれる。
「アレはこの世界のモンじゃない」
「えっ…この世界のモノじゃないの?」
「ああ、あのバケモノの大元は、生前の行いが悪すぎて、その魂魄が穢れ堕ち過ぎたことで、それぞれが所属する世界の許容から外れてしまったモノだ」
「そんなことってあるの?」
「どんなモノにも許容限界というモノがある。例えていうなら、ひとつの世界とは、ひとつのガラスのコップと似たようなモノだ。決まった水の量しか入らない。みずを注いでも、際限なく入ることはない。ガラスコップという器からはみ出したモノはこぼれ落ちるだろう。それと一緒なんだ」
「う~ん……理解ったような理解らないような………」
「言うなれば、あのバケモノは数多あるガラスのコップ(=世界)の全てから零れ落ちた(=外れ)た、どうやっても受け入れられない(=許容できない)異物として、はじき出されたモノのなれの果ての姿なんだ」
「ふ~ん……そういうモノなんだ」
「ああ、あのバケモノは、数多ある異世界のどこにも属さないモノだ。はじき出されたがゆえに、数多の世界の狭間を彷徨い続ける災禍だ。だから、あいつらはこういう世界の微かな亀裂や同種の気配(=禍々しい穢れ)を見付けては、無理矢理にこじ開けて、世界に侵入してくるんだ。今回の襲撃の要因は、俺を呪縛していたモノが原因だな。ガッちゃんと呼ばれている神獣が食べて取り込み、錬成して魔晶石にしたことで、込められた呪詛の澱みがより凝縮されてしまったのだろう。アレは生半可なことでは浄化できないような穢れだったからな。その穢れを、世界の境界線越しにでも感知できてしまったのだろう」




