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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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252/259

252★狭間(はざま)を彷徨(さまよ)いしモノの成り立ち?


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 ねぇ…コウちゃんガッちゃん、それ(=食べる)って必要なコトだったの?


 そう思いはしたが、私は取り敢えず黙っていた。

 それよりも、直前にシアに手渡された、綺麗な紫色に変化した魔晶石のコトが気になっていたから………。


 うわぁ~…マジであんなバケモノ食べて、コウちゃんもガッちゃんも、お腹壊さないの?

 まぁ………全然平気そうだけど………。


 私の気持ちとしては、ちょー最悪なんですけど。

 だって、今(いま)の姿………台所に出現(あらわ)れる黒い物体を得意げに捕って、ムシャムシャしたニャンコ達を思い出すんだものぉ~………。


 それも、黒い小枝のような御足が口の端からはみ出た………うわぁぁぁ~ん…思い出しちゃった(泣)


 そんな得意げな顔されると………なお、思い出しちゃうんですけどぉ(涙)

 でも、叱れない………はぁ~………じゃなくって………。

 あのバケモノって何なのよ?


 コウちゃんとガッちゃんの異様な警戒と、ジオンの行動から見て、かなぁ~りヤバイモノだったのは理解(わか)るけど………。

 気分は、心霊写真じゃなくて、生の心霊?


 なんて私が思っている間(あいだ)に、バケモノが出現(あらわ)れたあたりの空間へとジオンが手を伸ばす。

 勿論(もちろん)、私の目にも、空間の歪(ゆが)みと裂け目はしっかりと見えている。

 つーか、見えるほど酷いわね。


 もしかして、ジオンは裂け目を閉じる(=元通りに復元する)コトができるのかしら?

 いや、あの【難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョン】の最終トラップ(=踏み込んだ冒険者達から搾取(さくしゅ)した力を使って、自動修復システム)を創造(つく)ったのって、ジオンの元仲間ですもんね。


 なんてコトを考えている私の隣りで、シアが不安そうに声をかける。


「ジオン?」


 その声を聞いて思うのは、シアってほんと庇護ごころをそそる子よねぇ………だったりする。

 あまり周囲の人間に関心のない私でさえ、構いたいって思うもの。

 たぶん、ジオンもシアのそんな天然の儚(はかな)さ?に一発でまいっちゃったんでしょうねぇ~………くすくす。


 女神の【神子】を解体し、コウちゃんやガッちゃん、その他の子達を【封印】した悪い男達の1人だけど………。

 元仲間に【封印】されていたってコトで、嫌悪感はかなり軽減されているし………。


 なにより、シアちゃんにメロメロみたいだから、良い護衛になるんじゃないかな?

 無理強いなんてできそうにない、生真面目ぇ~って感じだもんね。

 だから、コウちゃんとガッちゃんが言うように、元仲間達に煙たがられて【封印】されちゃったのかもね。


 クスクス………今(いま)だって、シアを心配している感じだしね。

 なんて思っていると、背を向けたままジオンが、自分に声をかけたシアに冷静な感じで応じていた。 


「シア、そのまま少しの間(あいだ)、その神殿の中で待っていてくれ、今(いま)、あのバケモノが無理矢理こじ開けた、ここ(=空間の裂傷)を閉じるから………」


 ジオンの言葉に、シアちゃんは不安そうな声で聞く。


「ジオンは、あのバケモノが引き裂いた空間の修復できるの?」


 シアちゃんの問いかけに、ジオンは裂けた空間に掌(てのひら)を翳(かざ)したまま答える。


「ああ、この程度の空間裂傷ならぞうさもない。とは言え、きっちりと補修しておかないと、ああいう彷徨(さまよ)いしバケモノ達が、この世界の空間の狭間(はざま)を見付けて………次々と出現(あらわ)れるからな」


「ねぇ……あのバケモノってなんなの? この世界にはあんなバケモノがいるの?」


 シアちゃんの疑問に、私も無意識にコクコクする。

 そうよ、レイパレ(R18)やRPG【黄昏(たそがれ)の開放(かいほう)に、あんな風なバケモノのはいなかったはずなのよ。

 魔獣とか妖獣って呼ばれるたぐいはいるけど、アレはないわぁー………。

 そんなコトを考えていると、ジオンが説明してくれる。


「アレはこの世界のモンじゃない」


「えっ…この世界のモノじゃないの?」


「ああ、あのバケモノの大元(おおもと)は、生前の行いが悪すぎて、その魂魄が穢(けが)れ堕(お)ち過ぎたことで、それぞれが所属する世界の許容から外(はず)れてしまったモノだ」


「そんなことってあるの?」


「どんなモノにも許容限界というモノがある。例えていうなら、ひとつの世界とは、ひとつのガラスのコップと似たようなモノだ。決まった水の量しか入らない。みずを注いでも、際限なく入ることはない。ガラスコップという器からはみ出したモノはこぼれ落ちるだろう。それと一緒なんだ」


「う~ん……理解(わか)ったような理解(わか)らないような………」


「言うなれば、あのバケモノは数多(あまた)あるガラスのコップ(=世界)の全(すべ)てから零(こぼ)れ落ちた(=外(はず)れ)た、どうやっても受け入れられない(=許容できない)異物(いぶつ)として、はじき出されたモノのなれの果ての姿なんだ」


「ふ~ん……そういうモノなんだ」


「ああ、あのバケモノは、数多(あまた)ある異世界のどこにも属(ぞく)さないモノだ。はじき出されたがゆえに、数多(あまた)の世界の狭間(はざま)を彷徨(さまよ)い続ける災禍(さいか)だ。だから、あいつらはこういう世界の微(かす)かな亀裂(きれつ)や同種の気配(=禍々(まがまが)しい穢(けが)れ)を見付けては、無理矢理にこじ開けて、世界に侵入してくるんだ。今回の襲撃の要因は、俺を呪縛していたモノが原因だな。ガッちゃんと呼ばれている神獣が食べて取り込み、錬成して魔晶石にしたことで、込められた呪詛の澱(よど)みがより凝縮されてしまったのだろう。アレは生半可なことでは浄化できないような穢(けが)れだったからな。その穢(けが)れを、世界の境界線越しにでも感知できてしまったのだろう」



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