235★先は長そうです
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
完全に、額にある宝珠が元の大きさになった頃、ガッちゃんの宝珠から私達3人分の魔力の結晶である魔晶石が、コロリンッと零れ落ちる。
その大きさは、ウズラの卵ほどの大きさだった。
「やった、作れた」
ガッちゃんがそう言えば、コウちゃんも頷く。
「うん、意外と大きいのできたな」
「ねぇ………コレで起こせる子っている?」
コウちゃんとガッちゃんにそう振ると、ちょっとしょぼんとしてどちらも首を振る。
「ゴメン、ママ、無理」
「マスターの右腕輪の中で、仮死状態で眠る者達の維持はできますが………。蘇生させて、目覚めさせるとなると………コレ(=ウズラの卵ほどの魔晶石)では全然足りません」
ふたりの言葉に、私は思わず聞き返してしまう。
「えっ…そうなの?」
私の言葉に、ガッちゃんがどのくらい必要かを教えてくれる。
「はい、せめて大人の男のコブシほどは必要です。それも、1体に1つ、それぐらいの大きさの魔晶石が必要です。それでも、最低限の条件です。ボクは、身体を極限まで縮めて意識を保ち、マスターから溢れ零れる魔力やコウちゃんから魔力補助………それと、目覚めた直後の大量のご飯(=【難攻不落の深淵の絶望ダンジョン】の最奥の恐竜もどき達)で、なんとか生存を維持しましたけど………」
と、私でも理解りやすい例えで説明されて、思わずガックリしてしまう。
「はぁ~………そうよねぇ~………そう都合良く、簡単に今の私とふたりで作った魔晶石で、他の子を目覚めさせられないよねぇ………」
ちょっとがっかりする私に、コウちゃんは慰めるように言う。
「それよりも、ママ。とりあえず、できた魔晶石を右の腕輪に入れてあげてよ。それで、衰弱しきっているあいつらも、少しは活性化するはずだからさ」
コウちゃんの言葉に、私は気持ちを切り替える。
こういう時は、下手な無理をしても良いことがないからだ。
何と言っても、私がひたすら掻き集めたことで周囲の魔素も通常から比べたらかなり薄くなっているので、この区域でこれ以上頑張ってもあまり意味は無いのはたしかだった。
勿論、かなり遠くに気配はあるが、恐竜もどき達の数量もかなり激減しているので、この区域でのふたりにご飯(=恐竜もどき達)を食べさせるのは無理そうね。
ゲームじゃないから、時間が来たらリポップ………は、しないでしょうねぇ~………はぁ~………。
だって、その大元となる、パワースポットの磐座から溢れ出していた魔素を私がほとんど吸引しちゃったからね。
そう、この区域に魔素を供給して、恐竜もどき達を繁殖させていた原因は私が美味しくいただきましたから………。
それでもできたのは、ウズラの卵くらいの魔晶石なのよねぇ………はぁ~………本当に、先が長いわねぇ。
ここは仕切り直ししたほうが良さそうね。
無理も無茶もするつもりはありませんからね。
「それもそうね………はぁ~…先は長いわねぇ。とは言え、これは確実な一歩よね。今日は、とりあえずコレで帰りましょうか」
「マスター、その方が良いとボクも思います。此処にこのまま居ても無意味ですから………。残念ながら、感知できる周囲に獲物(=恐竜もどきの魔物)になるモノはもういないみたいですから………」
やはり、ガッちゃんの知覚範囲にもほとんどいないようね。
「そっか………それじゃ~……とりあえず、冒険者の始まりの街フォレンに帰りましょうかねぇ………」
コウちゃんガッちゃんが恐竜もどきシリーズと、それに付随する魔獣や魔物を食べ、私が溜めた魔力を足して、ガッちゃんが作った魔晶石を右の腕輪へと入れる。
スルッと消えたウズラの卵ほどの魔晶石に、私は先の長さを実感する。
だから、私は何気なく聞いてしまう。
「ねぇ…仮によ。まず、ひとりを目覚めさせるとして、どれぐらいの魔晶石が必要なのかしら?」
私の素朴な疑問に、今度はコウちゃんが答えてくれる。
「ママ、ガッちゃんも言ったでしょ………仮死状態のあいつらを目覚めさせるだけでも、大人の男の握りこぶしぐらいの魔晶石が必要って………それに、さっきママと一緒に作ったウズラの卵ぐらいの3個は必要だよ。それぐらいの魔晶石があってはじめて、俺達みたいに自由に動き回れるかな? ただ、ガッちゃんは、意識を起こしていたから、今もかなり無理している状態なんだよね。だから、しばらくは、誰かを蘇生させて目覚めさせるのは残念だけど無理かな。一朝一夕にできることじゃないから、地道に頑張るしかないよ」
コウちゃんの説明に、私は肩を竦める。
「はぁ~…理解っていても焦るわねぇ………この右の腕輪の中に入っている限り、あの子達は死ぬコトは無いって理解っていてもね」
ちょっと黄昏る私に、ガッちゃんが建設的な提案をしてくれる。
「マスター…とりあえず、今日はもう帰りましょう。また、あいつら(=恐竜もどき達)が増えたら食べに来て、魔晶石を作ればいいじゃないですか?」
建設的にそう言うガッちゃんに、私は頷く。
「そうね、それじゃ飛んで帰ろうか………姿を消しておけば、誰にも見られないし………」
そう言って、私はコウちゃんとガッちゃんを左右の肩に乗せて、フォレンへと向かうコトにした。




