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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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231/261

231★やっとお昼ご飯


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。



「あらぁ~………なんか来ているなぁ………。あれは、きっと予約無しの貴族だろう。いるんだよなぁー………はぁ~………しょうがないから、裏手から入ろう。表からだと、いつ昼ご飯にありつけるかわかんねぇーからな」


 そう言って、エランさんはお店の隣りの家に入り、裏から【魅惑の魚亭】へと入った。

 ちなみに、隣りの家は従業員の家だそうな。


「よぉ~…ロラン兄貴、久しぶり。やっと帰ってきたぜ。今日は、とびきり美味いもん頼むぜ。ライムちゃんていう可愛い子いるんだ。ファラがソルス・エル・ピーシェの果実を丸まる1個もらったからさ………よろしく」


 そう言って、エランさんはお店の奥の方へと移動して、ドアを開ける。

 そこは、お店となんら変わらない設備が整っていた。

 ただし、ファラちゃん用の大きなソファーが置いてあった。


 室内に入ったファラちゃんは、ソファーに座る前に、前足をひょいっと上げて見せる。

 と、何時の間(ま)にか来ていた従業員の人が、上げた手を丁寧に拭(ふ)いていた。

 もちろん反対の手に、後ろ足、その反対の後ろ足と拭(ふ)いてもらってから、ソファーに座る、賢いファラちゃんだった。


「クスクス………ファラちゃん可愛い。良い子ねぇ~…本当に……」


 そう言いながら、私はファラちゃんをモフモフしつつ、お料理が運ばれて来るのを待った。

 【ホワイトファング】のみんなも、それぞれ好き勝手に座り、ようやく帰り着いた我が家てきな雰囲気で寛ぐ。


「ライムちゃんはさぁー………。これからの予定って決まっているの?」


 唐突にファーズさんが聞いて来た。


「一応、お昼ご飯を食べた後は、宿屋の場所を確認して………。魔の森側の壁近くで薬草採取をやってみたいなぁー………と。魔物狩りばっかしていたんで、普通の初心者冒険者したいですね。ギルドでの買い物は明日のお昼まで初心者価格だから………。とりあえずの薬草採取して来たら、色々(いろいろ)と買おうと思っているの。別に買わなくても困らないけど。なんか、お得な感じがするから、保存食とかを買おうかなって思って………」


 そんな話しをしている間(あいだ)に、お魚をメインにした料理が運ばれて来た。

 見た目がコイに近いお魚は、油でカラッと揚(あ)がっていて、見たことの無いお野菜たっぷりのあんかけがしてあった。


 ヒラメと良く似た魚と、シャケに似たモノはムニエルで。

 見た目が鮎と岩魚(いわな)に近いのは、定番の塩焼き。


 ちょっと例えようがない、見たことの無いツルッとした感じの魚の煮付け。

 もちろん、魚系の魔物の角煮にされたモノも出た。


 ファラちゃんは、うっすら味付けした見た目がスズキに近い焼き魚。


 それらを包んで食べるという、ナンやトルティーアに似た、粉モノを焼いたモノが大皿にドドォーンと積まれていた。

 ちなみに、ハシもスプーンもフォーク、それにナイフも存在していた。


 ある意味で、ライムになってから、外での初めての外食であるため、私はウキウキしていた。


「今日は魚ずくしにしてもらったから………。あと、野菜や果物に、香草もあるからね」


「それじゃ、食べようか」


 エランさんの言葉に、私は前世の記憶がよみがえってからの習慣で、食べる前に、食べ物に感謝をする言葉を口にする。


「はい、いただきます」


 そんな私に、ネクトさんが聞く。


「今の言葉ってなに?」


 聞かれた私は、意味がわからなくて小首を傾げる。


「だから、今(いま)『いただきます』って、ライムちゃん言ったでしょ」


「えっ言葉そのままですよ。『いただきます』は、その命を今日の糧(かて)とするコトを感謝する言葉です。だから、お魚さんありがとう。美味しく食べさせてもらいます。っていう意味です。自分が生きて行くってコトは、他者の命を食べるってコトですから、残さず美味しくいただくのが、礼儀です。まぁ…種族的に、食べ物をわざと散らかすようにして食べるという習慣を持つ者達もいますけどね。私には合いませんね。無駄にするの嫌いなんですよ。………まぁ…食事前のこれは私の習慣ですので、気にしないで下さい」


 そう言って、私はハシと皿を手に取り、お魚や野菜を適度に取り分けて、ナンもどきに包んで………。


「では、改めていただきます」


 そう呟(つぶや)いてから、パクリと食べた。

 口中に広がるお魚と野菜の味に、私は食べ物を口にしているコトを実感して、ほっこりとする。

 うまうまと食べ始めた私を見て、マイケルさんも………。


「いただきます」


 と、言って食べ始めた。


 それに、みんなが続く。


「なんか、いただきますって言うと、より美味しく感じるな」


 なんて言いながら、もぎゅもぎゅしている。

 もちろん、ファラちゃんもお行儀よく美味しそうにお魚を食べていた。

 やはり、知能がかなり高いみたいです。

 前世で飼っていたワンコもニャンコも自己主張が結構強かったけど、聞き分けは微妙でしたから………。


 まぁ…前世の普通のワンコやニャンコと、知能が高い魔獣とを比べるのが間違いなんですけどね。

 知能が高くなれば、人語を理解して容易に操る魔獣なんてモノも、この世界にはザラにいますからね。

 それを考えれば、ファラちゃんはまだ普通の魔獣です。

 前世で例えるなら、わりと人懐っこい他所(よそ)の家の家猫ちゃんというところでしょうね。



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