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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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215/259

215★【難攻不落の|深淵《しんえん》の絶望ダンジョン】産の素材は欲しいらしいです


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




「頭抱えるのは良いですけど、この素材はどうしますか?」


 アンジュさんの言葉が買取り価格のことだと、私でもちゃんと理解(わか)った。

 そして、ギルマスのアレスさんが握りコブシで力説するように答える。


「そんなの当然………【難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョン】産の極上素材だからな、過去に支払われた報酬額にするに決まっているだろぉ~………まして、今(いま)、あそこのダンジョンの素材なんて、冒険者がぜんっぜん行かないから、手に入らないんだからなっ! 今、手の届くところにソレ(=【難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョン】産)があるんだ。あるだけ買い込むのが正解だろう」


 そう受け付けのアンジュさんに答えてから、クルッと私のほうを向いて、ギルマスのアレスさんが問いかけて来る。


「で、ライムちゃん、他にもあるかな?」


 どうやら【難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョン】産の討伐証明は高く売れそうで、嬉しいです。

 私は背負い袋の中を漁(あさ)る振りをします。

 まちがいなく、この見た目が何の変哲も無い布袋でできた背負い袋が、インベントリになっていると思っているでしょう。

 いや、そう思われるようにしているんですけどね。


「はい、まだまだありますよ。あっツノウサギの毛皮もありますけど、それもいりますか?」


 私がそう問いかければ、間髪で返答が返って来る。


「「欲しい(です)」」


 アレスさんとアンジュさんの声がハモって響く中、私はそれに頷(うなず)いて捩(ねじ)れたツノと同じ数だけ毛皮を出す。

 たしかに、ツノウサギの毛皮って手触りが良いのよねぇ~………。

 ただし、コウちゃんやガッちゃんの手触りと比(くら)べなければだけどね。


 ふたりとも、ものすごぉ~く手触りが良いのよねぇ~………抱き付いて一緒に寝たいくらいよ。

 安心できる宿(やど)をとったら、侵入防止用の結界を張ってもふもふするぞぉ~………じゃなくて………あっ………オークシリーズ発見。


 そんなことをのほほんと考えながら、私はゲーム定番のオークシリーズを見付けて、小首を傾(かし)げながら、出しましょうか?というニュアンスで言う。


「あとは………オークシリーズなんかもありますけどぉ………」


 そう何気(なにげ)なく答えたら、アレスさんが首を傾(かし)げていた。


「オークシリーズ?」


 しまった………シリーズって単語、この世界では使っていなかったのかぁ………まいったなぁ………。

 他の冒険者ギルドで、天使シリーズって言っても、誰も疑問に思っていなかったようなので、あまり……というか使わない単語だったって気付かなかったわぁ~………。


 もしかしてだけど、前世持ちとか転生者とかが、異世界の言葉を広めている可能性もあるかも知れないわね。

 だから、場所によってニュアンスで通じるところと、通じないところがあるのかも知れないわね。


 首を傾(かし)げているアレスさんに、私は内心で舌打ちする。

 あっちゃー………前世での言葉が、自然とポロポロ口から出ちゃうわぁ~………さて、どうしましょうか?

 ここはその疑問を素知(そし)らぬ振りして、チョロットだけ意味を説明てして、そのまま通そう。


「はい、シリーズです。まぁ…ぶっちゃけ…オーク類って言う意味ですよ。でもって、討伐したのを全部持って帰ってくるのが面倒だったので、討伐証明用に、とりあえず一体ずつ回収してきました。その代わりに、まるごとで持ち帰りました。内容は、オークにオークナイト、それからオークメイジとオークジェネラル、極めつけがオーククイーンとオークキングです………けど、いりますか? いるなら出します。いらないなら後で、何処(どこ)かのダンジョンで処分します。一応、こういうのを討伐したってコトで持って来ただけなので………。コレ(=オークシリーズ)に関しては、何にも期待してませんので………」


 私の怒涛のような言葉の内容に、ギルマスが半泣きで言う。


「いるに決まっているだろう。ダンジョンで処分って………勿体無(もったいな)くねぇーのかよ」


 そんな風に言うギルマスのアレスさんを見ても、私のこころは虚無に近かった。

 だって、めっちゃ数が居て面倒だったし、ガッちゃんに食べさせちゃったから………一応、全種類一体ずつは、それでもインベントリに収納したけど………じゃなくて、いるんだ、コレ(=オークシリーズ)も。


「いや、だって、お師匠様が、やたらと数いるヤツだし、他の冒険者が持って行っているだろうから、持って行く必要なんてないって言うんで………」


 その言葉に、アレスさんやアンジュさん以外のギルド職員達は、作り話しのお師匠様に、そんなことを言ったのかと、恨(うら)めしいという表情をしていた。

 どうやら【難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョン】産の素材は、小さなモノでも欲しいらしい。


 それが、たとえオーク類であろうとも【難攻不落の深淵(しんえん)のダンジョン】産の討伐証明や素材なら、いくらでも欲しいというアレスさんやアンジュさんの言葉に、私はそうなんだぁ~ぐらいしか考えず、布製の背負い袋に手を突っ込もうとしたが………。


「ちょっと出すの待ってライムちゃん。ここで出すと運ぶのが大変だから、解体場にお願い」





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