215★【難攻不落の|深淵《しんえん》の絶望ダンジョン】産の素材は欲しいらしいです
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
「頭抱えるのは良いですけど、この素材はどうしますか?」
アンジュさんの言葉が買取り価格のことだと、私でもちゃんと理解った。
そして、ギルマスのアレスさんが握りコブシで力説するように答える。
「そんなの当然………【難攻不落の深淵の絶望ダンジョン】産の極上素材だからな、過去に支払われた報酬額にするに決まっているだろぉ~………まして、今、あそこのダンジョンの素材なんて、冒険者がぜんっぜん行かないから、手に入らないんだからなっ! 今、手の届くところにソレ(=【難攻不落の深淵の絶望ダンジョン】産)があるんだ。あるだけ買い込むのが正解だろう」
そう受け付けのアンジュさんに答えてから、クルッと私のほうを向いて、ギルマスのアレスさんが問いかけて来る。
「で、ライムちゃん、他にもあるかな?」
どうやら【難攻不落の深淵の絶望ダンジョン】産の討伐証明は高く売れそうで、嬉しいです。
私は背負い袋の中を漁る振りをします。
まちがいなく、この見た目が何の変哲も無い布袋でできた背負い袋が、インベントリになっていると思っているでしょう。
いや、そう思われるようにしているんですけどね。
「はい、まだまだありますよ。あっツノウサギの毛皮もありますけど、それもいりますか?」
私がそう問いかければ、間髪で返答が返って来る。
「「欲しい(です)」」
アレスさんとアンジュさんの声がハモって響く中、私はそれに頷いて捩れたツノと同じ数だけ毛皮を出す。
たしかに、ツノウサギの毛皮って手触りが良いのよねぇ~………。
ただし、コウちゃんやガッちゃんの手触りと比べなければだけどね。
ふたりとも、ものすごぉ~く手触りが良いのよねぇ~………抱き付いて一緒に寝たいくらいよ。
安心できる宿をとったら、侵入防止用の結界を張ってもふもふするぞぉ~………じゃなくて………あっ………オークシリーズ発見。
そんなことをのほほんと考えながら、私はゲーム定番のオークシリーズを見付けて、小首を傾げながら、出しましょうか?というニュアンスで言う。
「あとは………オークシリーズなんかもありますけどぉ………」
そう何気なく答えたら、アレスさんが首を傾げていた。
「オークシリーズ?」
しまった………シリーズって単語、この世界では使っていなかったのかぁ………まいったなぁ………。
他の冒険者ギルドで、天使シリーズって言っても、誰も疑問に思っていなかったようなので、あまり……というか使わない単語だったって気付かなかったわぁ~………。
もしかしてだけど、前世持ちとか転生者とかが、異世界の言葉を広めている可能性もあるかも知れないわね。
だから、場所によってニュアンスで通じるところと、通じないところがあるのかも知れないわね。
首を傾げているアレスさんに、私は内心で舌打ちする。
あっちゃー………前世での言葉が、自然とポロポロ口から出ちゃうわぁ~………さて、どうしましょうか?
ここはその疑問を素知らぬ振りして、チョロットだけ意味を説明てして、そのまま通そう。
「はい、シリーズです。まぁ…ぶっちゃけ…オーク類って言う意味ですよ。でもって、討伐したのを全部持って帰ってくるのが面倒だったので、討伐証明用に、とりあえず一体ずつ回収してきました。その代わりに、まるごとで持ち帰りました。内容は、オークにオークナイト、それからオークメイジとオークジェネラル、極めつけがオーククイーンとオークキングです………けど、いりますか? いるなら出します。いらないなら後で、何処かのダンジョンで処分します。一応、こういうのを討伐したってコトで持って来ただけなので………。コレ(=オークシリーズ)に関しては、何にも期待してませんので………」
私の怒涛のような言葉の内容に、ギルマスが半泣きで言う。
「いるに決まっているだろう。ダンジョンで処分って………勿体無くねぇーのかよ」
そんな風に言うギルマスのアレスさんを見ても、私のこころは虚無に近かった。
だって、めっちゃ数が居て面倒だったし、ガッちゃんに食べさせちゃったから………一応、全種類一体ずつは、それでもインベントリに収納したけど………じゃなくて、いるんだ、コレ(=オークシリーズ)も。
「いや、だって、お師匠様が、やたらと数いるヤツだし、他の冒険者が持って行っているだろうから、持って行く必要なんてないって言うんで………」
その言葉に、アレスさんやアンジュさん以外のギルド職員達は、作り話しのお師匠様に、そんなことを言ったのかと、恨めしいという表情をしていた。
どうやら【難攻不落の深淵の絶望ダンジョン】産の素材は、小さなモノでも欲しいらしい。
それが、たとえオーク類であろうとも【難攻不落の深淵のダンジョン】産の討伐証明や素材なら、いくらでも欲しいというアレスさんやアンジュさんの言葉に、私はそうなんだぁ~ぐらいしか考えず、布製の背負い袋に手を突っ込もうとしたが………。
「ちょっと出すの待ってライムちゃん。ここで出すと運ぶのが大変だから、解体場にお願い」




