212★なしくずしに、冒険者の始まりの街フォレンに入りました
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
一方【ホワイトファング】の皆さんは、私の言葉になぁ~るほどという表情をする。
そして、ファーズさんがうんうんと頷きながら言う。
「そっかぁ~………それまでは、その人と一緒にいたってコトだな。まぁなぁ~………じゃなきぁ~…あのソルス・ロス・エンダ村になんて行けないよなぁ~………」
その言い方にちょっと疑問はあったものの、私はとりあえず頷く。
なんとなく、ひとりで行動していたとは言えない雰囲気なので、そういう風に認識したなら、そのままにしてしまいましょう。
そう、幻のお師匠様ですけど、一緒に行動していたことにすれば、色々と誤魔化しがききそうですしね。
「えっ……ええ………」
和やか?に話している私達に、さて、どう言ったら良いでしょうと思案していた侍従のハインツさんが声をかけて来た。
「お話中、まことにすみませんが、やはり、お嬢様を助けるために、ソルス・エル・ピーシェの果実を譲っていただけませんか?」
その言葉に、私はこの先(=お父様の苦労が増える&皇太子が戻らなければならなくなる)のことを考えて、あっさりと快諾の言葉を口にする。
「うん、良いよ。困った時はお互い様だしね。私の師匠の格言のひとつに『情けは人のためならず、己のためにするものぞ』って言っていましたから………」
私の言葉を聞いて【ホワイトファング】の皆さんは不思議そうな表情で首を傾げる。
そして、今度は、マイケルさんが私に聞く。
「今のそれって聞いたコトがねぇ~けど。ライムちゃん達の言葉か?」
「ええ、そうですけど。意味は、お師匠様曰く、他人に親切にすれば、いずれは、自分や大事な人にも同じような親切や助け手が訪れてくれるかもしれないから、自分ができることはしてあげなさいって言っていました」
「随分と親切なタイプなんだな」
「そうですかぁ? 勿論お師匠様からは『ちゃんと自分に余裕がある時によ』って言われていますし。それで、見ているだけで何もしない他人がさかしく偽善だと言ったとしても、そんなこと気にする必要はないとも言われています。因果応報って言葉があって、人にしたことは、良い意味でも悪い意味でも、自分に返って来るモノだからって……そうも言っていました」
「へぇ~………他人にしたことは、自分に返ってくねねぇ………」
「ええ、他にも、『お天道様が見ている』……ようするに、天にある太陽のように、かならず誰かがそれをちゃぁ~んと見ていてくれるから、こころ正しくありなさいって………。優しさは優しさとなって返ってくるものだから、余裕があったらちゃんと優しくしてあげなさいって………。お師匠様に言われていましたので………。そして、今の私には余裕……というか、ソルス・エル・ピーシェの果実を持っているので………」
と、再び【ホワイトファング】の方を向く私に、言質は取ったとばかりに、畳みかけるようにハインツが言う。
「お譲りいただけるんですね。ありがとうございます。これでお嬢様も助かります」
その言葉に【ホワイトファング】の面々は、ちょっと苦虫を噛み潰したような渋い顔をした。
が、言ってしまったものはしょうがないと、ネクトはファラを抱き込んだまま、ハインツに言う。
「ハインツさんって言ったけ。ライムちゃんが冒険者ギルドで冒険者登録したらさ。依頼達成の報告してやってよ。そうすれば、ライムちゃんの実績になるからさ」
ネクトの言葉に、やっとずっと求めていたソルス・エル・ピーシェの果実が手に入る嬉しさを隠しきれないまま、ハインツは快諾する。
「ええ、もちろんですよ。【ホワイトファング】の皆さんが、彼女の側に居てくれたお蔭で、無用なトラブルも避けられますから………」
それは言外に、私がソルス・エル・ピーシェを持っているってコトで、強奪しようとか思う人達に教われなくてすむって言う意味かな?
たしか自己紹介の時に【ホワイトファング】って、B級パーティーだっていってましたものね。
まぁ………たしかに、今の私ってばこの外見だからねぇ………。
まして、初心者だしねぇ………。
そして、私もハッと気付く、自分達に向けられる視線の中に、たしかに邪な意味の意思を含む視線があるというコトを………。
そんな中で、エランさんが問いかける。
「どころでよぉ………ハインツさん、なんで、貴族付きのあんたがこっち側にいるんだ?」
「あっ…それは、私も思った」
「実は、もうこうなったら此処(=入り口)で依頼を受けてくれそうな冒険者を探しに来たんですよ。そしたら、喉から手が出るほど欲しいと望んでいた、ソルス・エル・ピーシェの果実の話しをしていて………。既に、実物をお持ちだって話しが聞こえて来て………」
そう、ちょっと恥ずかしそうに、ハインツさんは言う。
「あっ………そうでした。此処(=入り口)で、立ち話しもなんですから依頼と報酬などについて、中に入って話し合いませんか? もちろん【ホワイトファング】の皆さんも一緒に………。あちら(貴族専用の入場口)で、入場手続きをしてさっさと冒険者ギルドにまいりましょう」
結局のところ、そのままハインツさんに連れられて、フォレンの街に難なく入場できました。
そして【ホワイトファング】の皆さんと一緒に、冒険者ギルドへと来ました。




