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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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210/260

210★お父様アルディーンお兄様、報・連・相して欲しかったです


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。


 気温の変動に付いて行けず、ちょっと寝込んでいました。

 更新時間がズレたのは、起き上がれなかったからです。

 すみません。




 悩む私に、ちょっとお説教じみたことを諭すように言うファーズさんに合いの手を入れつつ、同じように冒険者の心得(こころえ)を口にするマイケルさん。

 そして、鳴くファラちゃんを抱き込んで、ソルス・エル・ピーシェの果実を持っていると言った私を物欲しそうに黙って見詰めて来るネクトさん。

 別のことを考えているのか、どこか上(うわ)の空(そら)になっているらしいエランさん。


 この状態をどうしたら良いの?


 そんなちょっと微妙な固着状態のところに、貴族の使用人らしき者?たぶん侍従らしき者が走って来て、私に声をかける。


「もし…そこのお嬢さんっ……不躾(ぶしつけ)にお聞きしてしまいますが、ソルス・エル・ピーシェをお持ちだというのは、本当でございますか?」


 どこか切羽詰(せっぱつま)った感じで、問いかけて来た初老のオジサンに、私と会話していた【ホワイトファング】のひとりであるエランさんが、私の前にスッと出て、私を背中に隠すようにして、近付いて来たオジサンに言う。






「そういうのは、こんなところで手に入れようとしないで、きちんと冒険者ギルドに依頼を出して採取してもらえ。金が無いわけじゃないだろう」


 出会ったばかりの私を守り庇(かば)うように、一歩前に出たエランさんの大きな背中、ちょっと感動です。

 今迄(いままで)は、私を虐(しいた)げるか、傍観(ぼうかん)するような人達しか周囲に居なかっただけに、護られるって気持ち良いですね。


 いや、お父様やアルディーンお兄様には護られたコトはありますけどね。

 出合ったばかりでなんの因果関係(いんがかんけい)もない者に、極自然(ごくしぜん)に庇(かば)ってもらえるのは、とても嬉しいです。


 じゃないでしょ、私………今(いま)は、なんでオジサンが私に声をかけて来たかよ。


 エランさんの言葉に、初老のオジサンは首を残念そうに振る。


「もう、依頼してあります。ただ、誰も引き受けてくれないと………。既(すで)に、2週間以上経ちますが、いまだに………。たしかに報奨金は払えますけど、もはや時間がないのです」


 そういうたぶんに侍従のオジサンは、私に向き直ってピシッと腰を曲げて自己紹介をしてくれます。


「あっ………すみません、ソルス・エル・ピーシェの果実があるかも知れないと、取り乱してしまいました。私、ルドレイツ侯爵家の侍従を拝命しております、ハインツと申します。実は、当方のお嬢様が正体不明の者に呪われてしまいまいて、その呪いを解呪するには、ソルス・ロス・エンダ村のソルス・エル・ピーシェの果実を食べさせるしかないと………。日に日に衰(おとろ)えて行くお嬢様のために、依頼を出してもソルス・ロス・エンダ村に採取に行く者が居ないようなのです。遠距離依頼をしたくても、あの村のギルド職員もゼフィロス村に引き上げたので、そう言う依頼は無理だと言われてしまいました」


 私は、それを聞いてびっくりする。

 ルドレイツ侯爵の姫が、そんなに状態が悪いなんて………聞いてなかったわね。

 ちょっとアルディーンお兄様っ………なんで、そう言う重要なことを教えてくれないのよっ……ちゃんと、報(ほう)・連(れん)・相(そう)…してよぉ~………って、言っても無理かぁ~………。

 状況が状況ですもんねぇ………はぁ~………溜め息しか出ませんわね。


 私自身、あの脳内がお花畑の俺様お馬鹿さんとその取り巻きによって、卒業のパーティー会場から転移で【難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョン】に、さっさと死ねとばかりに捨てられた身(み)ですからねぇ。

 そこにお父様やアルディーンお兄様が駆けつけたなら、激怒しているだけに、さぞや、卒業パーティーの会場はてんやわんやになったことでしょう。

 それを無理矢理にでも収拾したのは、お父様とお父様の親友達でしょうねぇ………たぶん、間違いなく。


 そのあげく、ルドルフ廃皇太子とブランデル廃皇帝のやらかしのセイで、お父様がハイオシス帝国の帝位に座るハメになっちゃったって言うんですから、お父様やアルディーンお兄様の優先順位がさがってしまったのでしょう。

 最優先は、たぶん、シルビアーナ(私)の生存確認だったのでしょう。

 なんせ、お父様が皇帝となったために、シルビアーナ(私)は皇太子………本当は皇太女(こうたいじょ)って言うんでしょうけど、面倒だから皇太子で良いわ………の無事と確保が最優先になったのでしょうね。

 

 だって、あんな短時間で、シルビアーナ(私)を探し出すために転移まで使ってゼフィロス村にまで移動して来たことを考えれば、お父様の親友であるアーダベルト小父様(おじさま)も、自分で採取しに行くなんて時間的余裕は無かったでしょうしね。


 しかしか………呪いかぁ~………。

 そんな噂なんて、ひとカケラも聞いたことなかったけど、いったい何時からアルディーンお兄様の妹様は呪われていたのかしら?

 少なくとも、2週間前にはソルス・エル・ピーシェの果実の採取依頼が冒険者ギルドに出されているということよねぇ………。


 そんな中で、アルディーンお兄様は、シルビアーナ(私)を優先してくれたのね。

 とても嬉しい反面、妹様に対して罪悪感が湧(わき)きますわ。

  あら、やだ、私ってば妹様の名前を知らないのよねぇ………なんでかしら?

 もしかして、呪具(じゅぐ)のセイであんな醜い姿だったから、嫌われていたのかも知れないわね。





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