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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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185/279

185★アルディーンお兄様は楽しそうです


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




「シルビアーナ、そのピアス似合っている。来月に会うことを楽しみにしているよ。危ないコトはあまりしないで欲しい。お前に神々の加護がありますように」


 お父様の別れの言葉に続いてねアルディーンお兄様も言う。


「ルビア、君は王宮育ちの世間知らずだというコトを忘れないようにね。それと、ほんの少しでも体調が悪いと感じたら連絡をして欲しい。何時(いつ)でも、何処(どこ)に居ても迎(むか)えに行くからね。君に神々の加護がありますように」


 私を気遣うアルディーンお兄様の言葉に、ジーンとしました。


「お父様もアルディーンお兄様もお体を大切に………神々の加護がありますように………っと、ああ、それから、お父様でもアルディーンお兄様でも良いのですが、何か空になった入れ物はありませんか?」


 私の言葉に、お父様とアルディーンお兄様が目配せする。

 そして、アルディーンお兄様が私に問いかけて来る。


「空のかい? 中身の使い終わったポーションの瓶なら、いくつかあるけど、何に使うんだい?」


 アルディーンお兄様の問いかけに、私はにっこりと嗤って言う。


「えっ……セレナーデお祖母様に子種を失くす薬を使われたというなら、復活させればいいだけではありませんか? アデリーヌ様との間(あいだ)の子は、血が合わなかったようですが、グレイス妃との間(あいだ)に誕生したレオンハルト様は、アルディーンお兄様もお認めになる才覚と魔力のある者に育ちましたもの。お父様の始祖から続くハイオシス家の血を残さなければと言う重荷を軽減してさし上げようと思って、あの【難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョン】で手に入れた、貴重なお薬をお分けしようと思って、空の容器が欲しかったのですわ」


 私の言葉に、お父様はびっくりした表情になる。


「シルビアーナ、それは本当に?」


「ええ【ソーマ】と【エリクサー】というモノがありますの。……ということで、空の容器を下さいな」


 と言って、私はアルディーンお兄様へと手を差し出す。

 アルディーンお兄様は、腰のポーチからいくつか大小の空のポーション容器を下さいました。


「ちょっとだけ、この場でこのまま待っていてください。流石に物が物ですので………」


 言うと同時に、小結界を瞬時に張(は)る。

 そうすると、お父様達からは私の姿を見るコトができなくなります。

 小結界とは言っても、私が使うのはコウちゃん由来のモノなので空間を隔絶させるモノだったりします。


 それはさておき、私は大急ぎで腕輪の方のインベントリからふたつの水壷を出して、手早くアルディーンお兄様からもらったポーション瓶へと詰めていきます。


 そして、確認すれば、たしかにポーションの瓶に【ソーマ】と【エリクサー】という文字が浮かんで見えました。


 あはははは………はぁ~………本当に【ソーマ】と【エリクサー】なのねぇ………ふたつとも持って来て、良かったのかしら、イヤ、マジでね。


 ちょっと、財宝の多さに考えずに放り込んだモノたちがどんなモノだったか、今更に気になったが、確認する勇気は無かった。


 とりあえず、もらった空瓶の全てに【ソーマ】と【エリクサー】をそれぞれ入れたので、ふたつの水壷は再び腕輪にしまい込み、さっさと小結界を解く。


「お待たせしましたわ。はい、こちらが【ソーマ】でこっちが【エリクサー】ね。両方飲ませれば、子種くらい復活するでしょう。ダメだったら教えてね。他にも、色々と手に入れた物があるから………。ただ、まだちゃんと整理していないから、私自身も把握していないのよ。脱出を最優先したから………」


 何か言いたそうなアルディーンお兄様に、【ソーマ】と【エリクサー】を詰め込んだポーションの瓶を手渡せば、お父様は何も言わずに頷いて、少し離れたところで待っているパーティー仲間の元へと向かう。

 アルディーンお兄様も、ちょっと切なそうにしながらも、私の意思を尊重して、お父様後に続いた。


「ではな、シルビアーナ、無茶や無理はするでないぞ。お前の冒険を楽しんでおいで、来月、お前の宮で会おう」


「はい、めぇ~いっぱい楽しんできますわ、お父様。アルディーンお兄様、心配かもしれませんが、しばらくは自由にさせてください」


 私の別れの言葉に頷(うなず)くと、お父様達はパーティー仲間と共にあっさりと転移で消えてしまいました。

 本当に、私の無事を確認しにきただけのようでした。


 まだ、皇帝位に着いたばかりで、本当ならめちゃくちゃ忙しいでしょうに、私を心配して来て下さったのですね。

 嬉しい反面、前世の自分がふかぁ~い溜め息とともに呟(つぶや)く、面倒なコトになったわねぇ~と。

 

 随分と後になって知ったのですが、この時に、アルディーンお兄様は、血の魔法を私にかけていたそうです。

 耳に穴を開ける時に、アルディーンお兄様は私の血を手に入れたそうです。

 それと、私に危険があった時、心臓の鼓動の速さでわかるように、お兄様の血を私の体内に媒体(ばいたい)になるように入れたと………。


 私が気が付かない魔法でした。

 そんなモノがあるとは知りませんでた。

 そして、ガッちゃんも気が付きませんでした。


 あとで、そんな魔法があると説明されて、アルディーンお兄様恐るべしと、思いましたが、後のまつりでした。

 本当に、ヤンデレじゃなくて、ヤミデレに何時でも移行しそうなアルディーンお兄様でした。


 ただ、この時の私は、多少の制限はあるものの自由が認められたことで、そんなことに気が付かなかった私は、前世の居城とアバターが存在しているかを確認するために、歩き始めた。





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