136★アルディーンお兄様に誘われました
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
私はお兄様に指摘されて、その地位にあるのに、私以前に婚約者がいないという不自然さに気付き、小首を傾げてきょときょとしてしまう。
勿論、お父様はクスクスと笑うだけで、何も言ってはくれない。
そして、同じような表情で、アルディーンお兄様が説明のために話し始める。
「くすくす………前回の魔物のスタンピートを抑えた英雄の1人、蒼炎の魔法騎士アルフレッドが、私の祖父なんだけど………」
そう言われて、私は家庭教師達の顔がボヤッと浮かぶ。
はっきりと浮かばないのは、あのおぞましい呪具のセイでしょう………たぶんきっと。
けして、家庭教師達に対して興味がなかったからではない、はず。
一応、あの問題ある家庭教師のロザリー先生の他にも居たのよねぇ………。
覚えなければならない科目が多かったから、今ならなんでそんなに多かったか理解ってますけどね。
まさか、あの習熟させられたあれらが、本来は皇太子が覚えるべきモノでしたとはねぇ………。
お陰で、皇太子なんてモンが、シルビアーナに転がりおちてきちゃったじゃない。
まぁー…家庭教師達の性格とかは、あのロザリー先生とだいぶ似たり寄ったりだったから、緊張感と疲労感はあれど、孤独感はカケラも癒されなかったのよねぇ………。
じゃなくて………ああ、それなら知っていますわ、習いましたもの。
だから、それなら私も知っていると言う。
「それは、知っているわ。だって、私のお祖父様であるアントニオ・カイドールも、雷光の魔法騎士として活躍したって聞いているもの。あの時の英雄達は、膨大な魔力を魔法と身体強化に使って魔物を倒していったって………」
そういってから、途中で私は思い出した。
膨大な魔力を持つ者達は、その魔力に見合う人間と婚姻しないといけないということを………。
魔力の見合わない相手と婚姻すると、相手を魔力酔いや魔力融解で死に至らしめるから、暗黙の了解で忌避される。
それ故に、膨大な魔力をその身に秘める皇族や王族、高位貴族はその地位と血筋に見合った相手と婚姻する。
そこまで思考して、私は理解する。
ああ…私でも、ようやく理解りましたわ。
そう、アルディーンお兄様って魔力量が半端無くって、婚姻相手が見付からなかったっていう、可哀想な人だったんだわ。
だから、お父様夫婦に姫が産まれたら、婚姻させるって約束していたのね。
うん、私が、あのお花畑なお馬鹿さんと婚約しても諦め切れないわね。
それに、あのお花畑のお馬鹿さんって、典型的な身勝手俺様だから、あのまま行ったら何れは婚約解消されるって思っていたのね。
いや、たしかに正解ですけどね。
はっ…まさか…あの美味しいお菓子は…私を太らせるため……って、ことは………いや、まさかね。
て言うか、私にあの呪具3点セットを身に付けたのって………そういうことぉ~………うわぁ~………。
お花畑なお馬鹿さんの皇位継承権を補完するためと、魔力無しに近い皇子だって事実を隠すためだけじゃなかったのねぇ………。
だって私の魔力を幼少期から受け取っていたルドルフに合わせて、多少の変質はしているにしても、もともとの魔力は私のモノだから、あのお花畑とピーしても魔力酔いも魔力融解にも成らない。
また、あのお花畑のお馬鹿さんは私の魔力を、常時纏って使うために、私の魔力と馴染むから私とピーしても何の負担もなくなる。
あれは、私とあのお花畑なお馬鹿さんで、安全に子作りさせるための魔道具でもあったんだわ。
もし、復しようがない卒業のパーティー会場で、あの脳内お花畑のルドルフが、婚約破棄を宣言していなかったら………ゾッとするわね。
ついでに言えば、悪意なくあの呪具を使用される場合ね。
たぶんに、魔力格差のある者を愛した皇帝が、愛する妃を護るために作った物なのかも知れないわね。
私はアルディーンお兄様の説明から、あの呪具3点セットがそんざいしていた理由を知る。
同時に、類似品や付属品がまだまだ、皇家の宝物庫辺りが、皇帝の居室の秘匿部屋に眠っている可能性に思い当たり、ちょっと頭痛を覚える。
勿論、お花畑な身勝手俺様のお馬鹿さんに、そんなモノ(=知識や情報)は存在していなかったので、あの手この手をされずに、シルビアーナは綺麗なままでいられたという、目からうろこの事実を内心で噛み締める。
だって、愛し合っているならば、奪うだけじゃなくて与えるコトもできるはずだもの。
そして、そう言う魔道具って、設定を変えれば逆転させるなんて、とても簡単だもの。
前世持ち故に、そういう知識がやたらとあるシルビアーナなら、いくらでも設定を弄れるわ。
なんせ、武器や毒薬などの知識に長けた女暗殺者や武器オタクの自衛隊予備役の前世の知識があるもの。
そして、ラノベなどのオタク知識がギッシリのアラフィフ喪女。
ある意味で、私って最凶………もとい、最強なのかもしれない。
なんて、私は、アルディーンお兄様とは関係無いコトを考えてしまう。
そんな私に、アルディーンお兄様は、蕩けるような笑顔で話しかけてくる。
「ルビア、私と一緒に冒険者として旅にでよう」




