162★天使シリーズはここでも有効です
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
そういう意味での情が存在しないから、私を縛るモノにはならないわね。
じゃなくて、レイラン子爵家なら仮の両親として登録しても、否定はしないわね。
それならば、もしも、私に何かあったら、マール・レイラン(=子爵婦人)からお父様に連絡が行くから大丈夫よね。
乳母だったローレル子爵家は、たぶん使ったらすぐバレるでしょうねぇ………。
となると、カイドール侯爵家の分家か依子のひとつから借りた方が安全よねぇ。
分家なら、レイラン子爵家が良いわね。
あとは、その親のシンドール伯爵家かしらね?
依子は………残念。
なぁ~んも…思い付かないわぁ………うっ…記憶力が低下しているようね。
ってことで、無難な分家のシンドール伯爵家かレイラン子爵家あたりの家名を借りるのが良いかしらねぇ?
たしか、レイラン子爵家って可もなく不可もなくの子爵家だったはずだし。
セバスチャン・レイランは、たしかに私の傍仕えのようなことをしていたけど、私に対しての同情はあれど、アルディーンお兄様のような愛情は持ってない、安全パイだったのよねぇ………。
さて、どちらの家名から借りましょうか?
より安全なのは、どちらの家名かしらねぇ?
私が、考えこんでいる間、おじさんは黙って待っていてくれました。
そして、私が、無意識でこくこくと頷くと、するっと聞いてくれました。
「お嬢ちゃん、考えがまとまったようだね」
「はい」
「じゃ、家族欄は抜いても良いから、連絡先だけは正確に書いてくれるかな?」
「はい、ちゃんと書きます」
「活動予定地は、決まっていないなら、登録したこの地域ってことに自動的になるから、書きたく無いなら書かなくても良いよ」
「えっ? そんなものなんですか?」
あら………もしかして、意外と融通が利くのかしら?
だったら、分家と言ってもシンドール伯爵家じゃなくて、レイラン子爵家の方が良いわね。
よし、決めた、とりあえずレイラン子爵家の方を名乗ろう。
「仲間や友達、知り合いに魔法使いがいたら、転移であっちこっちに飛び回るから、書かないってのもありなんだよ。ただし、初心者向けの情報も、この辺りになっちまうけどね。その辺は良いのかな?」
「はい、この周辺で活動しようと思っていますから………」
私は渡された用紙に書かれていることを改めて確認し、記入できるところから入れ始める。
そんな私に、おじさんが話しかけて来る。
「……んで、お嬢ちゃんは、随分と軽装備だけど? どこから来たんだい?」
何気なく聞いて来るおじさんに、私は警戒しつつも軽く答える。
出身地くらいは本当で良いわよねぇ。
「王都からです。騎士課に所属する兵士課の授業の一環で、冒険者の経験を積むために、ここ(ゼフィロス村)に転移してもらいました。本当は、ちょっと難易度高めのソルス・ロス・エンダ村でソルス・エル・ピーシェを採取したかったのですが………。今は危険だからって忠告されて………こっちのゼフィロス村に来たんです」
私の言葉に、おじさんはちょっと眉を顰めて溜め息を吐く。
「それで正解だよ、お嬢ちゃん。今のソルス・ロス・エンダ村に行っても、良いことはないぞ。あの村は排外的なところがあるからな。重要な拠点と言うことで、セレンゲティー伯爵様が国にかけあって色々とテコ入れして維持しているのが現状だからな。ベテランの高ランク冒険者は歓迎するだろうけど、カラ付きヒヨコの冒険者はまず嫌がるだろうからな。………つーことで、お嬢ちゃんはどうやらひとりのようだが、ソロで活動する予定なのかな? 本当に、ひとりで大丈夫なのかい?」
どうもかなり心配してくれているようなので、私は微笑って応える。
「はい、まずは初心者なので、ゼフィロス村の周辺から離れて危ないところに行く予定はありませんから………」
私の答えに、おじさんは噛んで含めるように言う。
「いくら兵士課の生徒って言っても、この辺りの土地勘は無いし女の子が1人なんて………流石に、不味いよなぁ~………う~ん」
不味い……下手にベテランをつけられたら…レギオンお父様やアーダベルトおじ様やバルドゥールおじ様達にバレてしまうわ。
ここは、天使シリーズと転移の指輪(=1回使用で壊れる)を見せて納得してもらいましょう。
転移の指輪ってば、ドラク○のキメラのつば○みたいに、名前があったはず………。
ああ……思い出しましたよ…クッ…そう…シルフィードのリングでしたね。
転移って、風魔法ってくくりなんでしょうねぇ?
結構なお値段だったんですが、背に腹は変えられませんからね。
困ったと顔に大書きしているおじさんに、私は、認識阻害のレベルをちょっと下げてから話しかける。
「あのぉ~……貴族の祖父から、防護系の天使シリーズを一式もらいましたので単独で活動しても大丈夫です。それと、危なくなったらシルフィードのリングも持っていますから………」
おじさんは、私の装備とそれが何処から手に入れたかを聞いて、ほっとした顔になりました。
ごめんなさい、気の良いおじさんを騙しているコトに、私の良心がちょっぴり痛みます。
そんな私にお構いなしで、おじさんは、私に話しかけます。




