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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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15/55

015★可愛いコウちゃんは猫型だけに……げふんげふん……万能なようです


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 フッと前回同様、寝落ちから目覚めて私が見たものは………。

 お腹をぷんぷくりんにして、私の胸元に縋るようにして寝ているコウちゃんの可愛い寝姿(ねすがた)でした。


 本当に、コウちゃんてば可愛いわぁ~………。

 じゃなくて、本気でここから脱出する方法を考えなきゃ………。

 今の武器も防具も、一緒に戦う仲間も居ない私に【狂いし神子の討伐(とうばつ)】なんてイベント無理だもの。


 ここは逃げの一択(いったく)しかないわ。

 そう、三十六計(さんじゅうろっけい)よね……無理や無茶なんてしないわ。

 せっかく、コウちゃんと仲良くなれたんだから………。


 とは言え、こんな風に幸せそうに寝ているコウちゃんを起こすのは可哀想よねぇ………。

 こう、安心しきった姿をみると、もう少しぐらいこのままでも良いかしら………。

 一応、あの扉の前にある左右の部屋は、ゲーム上では安全地帯っていう設定だったはずだし………。


 安心して眠っているコウちゃんをソッと撫でながら、私は何気(なにげなく)なくテーブルを見た。

 そこには、ひとかけらも保存食が残っていなかったりする。


 あらあら、あの量を全部食べちゃったのねぇ………。

 じゃなくて、水分が足らなくてつらくないのかしら?

 こんなに、お腹のぽんぽんにするほど食べたなら、キツイわよねぇ………。

 脂肪や水分という(たくわ)えがたぁ~っぷりあるこの身体でも、喉の(かわ)きを感じているのですもの………。


 じゃなくて、コウちゃんが目覚めたら、本気で脱出路(だっしゅつろ)(さが)さないとね。

 うふふふふ………コウちゃんと出会ったんだもの。

 ここで、あっさりと死ぬんだなんて、もう考えられないわ。

 せっかくの新しい人生を楽しまなくちゃ………。

 

 私は、コウちゃんが自然と目覚めるのを待つ間、(あらた)めて室内を見回してみた。


 もしかしたら、何か見落としているモノがあるかもしれない。

 いくらバーチャルで、ゲーム内の様子がある程度はわかるとしても、実際にその場に立てば、違う何かが見えて来るかも知れないもの………。

 ここに、コウちゃんが居るのだから………。


 きっと、どこかに出入り口になるような場所があるはずよ。

 前世の記憶を探っても、ネットで【狂いし神子の討伐】を攻略できたって報告はひとつも無かったけど………きっと、何かあるはずよ。


 そんなことを考えて、ジィーと壁を(はし)っこから見ていた私の胸元で、コウちゃんがむっくりと起き上がり、子猫さながらに起きぬけの伸びをする。


「ふなぁぁぁ~……」


 そう、愛らしい欠伸つきで………。

 そして、コウちゃんはクシクシと顔を洗い、私を見上げて言う。


『ますたぁー……』


 へっ…マスターって………もしかして、私に魔物使いの才能あった?

 えっえぇぇぇ…本当にぃぃ~………。

 私ってば、もしかして、コウちゃんをテイムできたとか………。


 いやぁ~…可愛いコウちゃんをゲットできて、すごく嬉しいんですけど………。

 っていうか、そう言えば【名付け】したんだっけ、そのお陰かな?

 じゃなくて…不味い、嬉しすぎてクラクラするわ。


「なぁーに、コウちゃん?」


 内心の動揺(どうよう)(おさ)えて、私を見上げるコウちゃんをそのまま抱き上げ、ぽんぽこりんになっているお腹を見ながら聞いてみる。


「ねぇ~コウちゃん、食べすぎてお腹が苦しいとかは無い? 私が持っていた非常食って、干し物系の食べ物しかなかったから……喉が(かわ)いたり、お腹が痛くなったりしてなぁーい?」


 私の問いかけに、コウちゃんは、にこぉ~っと笑って言う。


『ぜんぜん平気だよぉ~………お水欲しいのぉ~? 出そうかぁ?』


 その言葉と共に、何も無かった空間にキラキラと輝きを放つ水の(かたま)りがポンッと出現(あらわ)れてふよふよと浮かんでいた。


 まじかに出現(あらわ)れた水の(かたま)りを、思わず私は無言でジーっと見てしまう。


 えっとぉぉ~…コウちゃんてば、こんなコトも出来るの?

 本気ですごいわぁ~…某猫型さんよりも可愛いし、能力も抜群(ばつぐん)ね。

 じゃなくて、コレって水の魔法なのかしら?

 私の持つ魔力って、一応全属性だけど、本当にちょびっとなのよねぇ………。


 などと考えていた私に、コウちゃんが話しかけてくる。


『俺の作った水じゃ飲めないの? でも、ここの水は、ちょっと…いや、かなり(あや)しい水が多いから…………』


 コウちゃんのすまなそうな声に、私はハッとする。

 ショボンとうなだれ、その気持ちを表現(あらわ)すかのように耳もヘタッと前に(たお)れている、その途轍(とてつ)もなく保護欲をそそるような姿に、私は(あわ)てて言う。


「ゴメンね、コウちゃん…別にコウちゃんが出してくれた、お水の(かたま)りを(うたが)った訳じゃないのよ。ただ、私の持つ魔力って少ないから………」


 私は、(いま)までが(いま)までだったことで、自己否定………というか自己肯定感(じここうていかん)が限りなく低くなっていることを自覚する。




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