145★そして、私も先例に倣う 〔sideレギオン〕
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
くすくす人の悪いコトを言うなぁ~……ルトにしては、旨い言い方だ。
無能とは言わないが、皇帝として統治能力があったアレクサンデル伯父上と違うと扱われていたブランデルが、ちゃぁ~んとダンジョンに挑戦していたと、ここで言うか……くっくくく。
しかも、前回のスタンピートの英雄イグナシオ師匠に話しを振るか……。
師匠は、戦略と戦術を司る、戦神アーレイス様の神殿の大神官長だったから………。
常々師匠は………。
『例え、皇帝や皇太子であろうと、己自身で戦えなければ敬うに値しない。勿論、皇子や皇女であろうと足手まといにならない程度の力は身に付けるものだ』
と、公言する人だから………。
私も言われたなぁ~………。
『帝国の盾であり剣であるカイドール侯爵の嫡子レギオン殿、貴方は現皇帝アレクサンデルの妹君を母に持つ、第2位皇位継承権保持者です。そして、皇太子ブランデル殿下は凡庸な男です。いつ何時に、失敗を犯し帝位を追われるかも知れない御仁です。その時に慌てないように、貴方は何事においても、修行するべきなのですよ』
そう、何かにつけて、私は言われていた………。
まっ…その通りになってしまったけど。
今にして思えば、予言ぽかったなぁ………セレナーデ伯母上の差し金かな?
帝王教育も受けたし、冒険者として魔物を倒すクエストに何度も行かせられたもんなぁ………。
それに付き合って、私達の安全を確保してくれた師匠は、面倒くさいし気苦労は多いしで疲労したろうなぁ~って、今なら理解る。
いや、ブランデルと一緒に冒険者をやる前に、散々訓練させられて良かったと実感したよ、あの時も………。
足手まといがいるといないでは、自由頻度がどれだけ違うか実感した。
だから、護衛の近衛騎士達、将軍に仕える騎士達、彼等が私を護るというひと仕事をしないで、自由に動けるだけの戦闘能力は必要だと実感した。
始祖も師匠も、正しいと思う。
さて、アルビナ帝国の皇太子は、師匠の嫌味にどう反応する?
などと取り留めの無いコトを考えていた私の前で、師匠が黒く笑う。
「アルビナ帝国の皇太子殿下、魔物のスタンピートを超えて、魔王が出現れて、暴れ周り世界が魔物に蹂躙された時、この世界を護るために召喚された勇者と聖女がこの帝国の始祖なのです。魔王を倒した始祖達は、皇帝及び皇太子や皇子や皇女達に『我が子孫達よ、冒険者となり魔物と戦う経験を積め、皇族とは、国民を護る贄なのだから………』と言い残したのですよ。皇位継承権を持つならば、魔物と戦う能力を持つものなのです。裏を返すと、戦えない皇子や皇女に王位継承権は無いということなのですよ」
「えっ? ………でも、それでは、継承者が死に絶える危険性があるのでは?」
「だから、王位継承権は、成人した者の方が上だと言ったでしょう。生き残って初めて、皇位継承権が意味を成すのです」
「そんな…では、シルビアーナ姫は?」
「コリウスという小僧に、難攻不落の深淵の絶望ダンジョンに送られたでしょう? そして、見事に神獣を従えて、こちらに連絡を寄越し、自由を求めて逃げました」
「何故?」
「皇帝となり、義務と責任を負うのは嫌だ、と思ったからでしょうね………たぶん。レギオン陛下はもとより……先帝のアレクサンデル陛下達と同じようにね。優秀な皇帝となる者は、皇帝としての重い責務を知るが故に、嫌がり逃げるのですよ。後に、自分以外の者が帝位に着いたら、この帝国はどうなるか? というコトに思い至り、その優しさから、結局は逃げ切れずに帰ってくるのです。そうですよね、陛下?」
ここで、わざわざ私に確認するか?
まったく、その通りだから、否定ができないじゃないか………。
ブランデルが大きなドボン……いや、息子の方か………がしてくれなければ、多少の理不尽なコトにも目を瞑る予定だったのに………。
結局、こうなってしまったか………。
でも、シルビアーナのコトがあるから、これも運命かもしれないな。
力尽くでも取り戻す予定はしていたからな。
だが、流石に、並び立つ者として選んだ相手が、男爵風情の、それも庶子で、その行動や言動が娼婦もどきの小娘では、どうにもいただけないだろう。
選んだ相手が、国内の有力な公爵家の娘とかならともかく………。
まっ……もっとも、あやつに皇位継承権は無いから、皇太子で居るためには、シルビアーナ以外は選べなかっただろうがな。
降りる…と、いうか婿入りなら、まぁ………公爵家か侯爵家………どちらの血統も、あのようなボンクラ…いやいや、お花畑は要らないというだろうがな。
廃帝としたブランデルは………処分するには、アレでも惜しい。
となると、神官にでもさせるか?
息子のルドルフと違って、ブランデルはセレナーデ伯母上と アレクサンデル伯父上のお子だけあって、相応の魔力があるから、神官になれる。
ふっ………残念なにことは、セレナーデ伯母上の処置のセイで、ブランデルを還俗は意味がないし………。
本当に、子種が無いのでは、神官になるぐらいしかないかな?
いや、そう言えばだいぶ昔だが、酒場でダンジョンの中にはそういう意味での復活もできる特殊なポーションも存在しているという噂があるって聞いたな。




