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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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138/144

138★ 白月の女神・愛と美の女神ビアーナ様はキツかった 〔sideレギオン〕


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




「そんなヤムートを祖国(そこく)とする始祖達(しそたち)は、妥協(だきょう)してこの不文律を作ったのだと思う。(ゆえ)に、この不文律を(やぶ)るコトをしたくないし、できない」


 そう断言してから、私はシルビアーナへの求婚者達を見回して、ほんの少し妥協(だきょう)した言葉を口にする。


 制約の女神・復讐と断罪の女神レジナージア様や契約の女神・信頼と誠実の女神ソルトレーナ様の制約(せいやく)誓約(せいやく)をさせるためだ、けしてこれは虚言(きょげん)ではない。

 なにせ、アルディーンは(すで)制約(せいやく)誓約(せいやく)のどちらも()ませているからな。


 ただ、もしも万が一にも、本当にこいつ()(=他国の皇太子や王太子、その他の皇子や王子)の中から、シルビアーナが(いと)しい夫として選ぶ者が居た場合の対策(たいさく)必要(ひつよう)だ。

 無策(むさく)のまま放置(ほうち)は絶対にできないから、これもしょうがないことだ。


 シルビアーナ自身のためにも……帝国のためにも………ここはどんな手を使ってでも、制約(せいやく)誓約(せいやく)をさせるのが最善だろう。

 しない者は問題外で………万が一を考えて、制約(せいやく)誓約(せいやく)をしなかった者は暗殺してしまうのも手かもしれないな。

 キケンな()()むしかないからな。


「………が、もし、万が一…シルビアーナと貴方達が出会い、恋に落ち、シルビアーナが皇位継承権を()てると宣言するならば………。不文律により、他国に嫁がせることはできないので、()が帝国の中に、新たな伯爵家を作っても良いと思っている。まぁ………(すべ)ては、シルビアーナ次第(しだい)だがな」


 私からようやく引き出した妥協(だきょう)の言葉に、シルビアーナへの求婚者達は面白いぐらい顕著(けんちょ)()を乗り出して言う。


「「「「「「「「「「本当ですか?」」」」」」」」」」


 くすくす………()げたエサに、すかさず()いついたようだな。

 散々(さんざん)(つめ)たく()き放してから、ちょっと親切にすると人間は(なつ)くと、始祖達(しそたち)(あらわ)した本に書いてあった通りだな。


 始祖達(しそたち)が残した不文律という免罪符(めんざいふ)でガッツリと突っぱねた後に、シルビアーナが恋したならと、不文律の一部を緩めた途端にちゃぁ~んと飛び付いてくれたのは良かった。

 これで、キケンな()()むという作業(=暗殺)はいらなくなりそうだからな。


 私は内心で(わら)いながら、シルビアーナの自由を(さまた)げないという制約(せいやく)誓約(せいやく)するよな?と私は言う。


「ああ、勿論(もちろん)だ。ただし、アルディーンと同じように、制約の女神・復讐と断罪の女神レジナージア様と制約(せいやく)を、契約の女神ソルトレーナ様とは誓約(せいやく)をしてもらうが………キミ達は、どうする? アルディーンは既に、(みず)制約(せいやく)誓約(せいやく)を済ませているぞ」


 そう言えば、こやつ()は素直に私の提案(ていあん)に乗ってくれた。

 やはり、散々(さんざん)ダメだしして置いてからの、望みを(かな)えようという誘いは(あらが)えなかったようだな。

 後は、いくつかの制約(せいやく)をするだけだ。


 いっそ、白月の女神ビアーナ様に、シルビアーナの美貌を隠してもらおうか?

 それとも、裏切りと復讐の女神アズリアーナ様に、シルビアーナを心底から愛してい無い求婚者達には、その姿が、以前の(みにく)かったシルビアーナに見えるようにしてもらおうか?


 いや、(すべ)ての男に、シルビアーナの姿を(みにく)いままにしてもらおう。

 などと考えていたら、ルトに後頭部を(なぐ)られる。

 あまりの痛さに、思わず私は涙目(なみだめ)でルトをジッと見詰(みつ)める。


「…? …? …」


 じと目の私に、ルトが(あき)れ顔で口を開く。


「レギオン…お前、気付いてないようだけど、(いま)な……口から本音がボロボロと出ていたぞ」


 ルトは、いったい何に怒っているんだ?

 それって、私は、口に出していたのか?

 思わずルトに聞いてしまう。


「何が?」


「可愛いシルビアーナちゃんの姿を、白月の女神・愛と美を司るビアーナ様に(かく)してもらおうとか、裏切りと復讐の女神アズリアーナ様にシルビアーナちゃんを(こころ)から愛していない求婚者達に(みにく)い姿に見えるようにしてもらおうなんて、ろくでも無さ()ぎるぞ。女神様達か面白がって、本当にシルビアーナちゃんを、元の姿にしたらどうするんだ」


 ルトの私の耳に囁くような発言に、私は苦笑してしまう。

 たしかに、私の言動を女神様達は面白がって………いたかもしれない(汗)。


 シルビアーナが呪具(じゅぐ)を着けていた(ころ)の、色彩(しきさい)のはっきりしない無い髪と瞳、顔立ちも太っているために判別(わか)らない状態にされてしまうかもしれない。


 たしかに、不用意な発言だが、私の(いつわ)り無い本音でもある。

 いっそ、女神様に願ってしまおうか?

 私は、つい、本音を小さな声で口にする。


「白月の女神、愛と美を司りし女神ビアーナ様。()が娘シルビアーナを新月闇の月のように真実の姿を(かく)して欲しいと願ってもよろしいですか?」


 私の発言に、ルトは呆れ顔になったが何も言わなかった。

 私の前にいたアルディーンは、微笑んでいるだけだ。

 (おぞ)ましい呪具(じゅぐ)によって美しさも魔力も(うば)われていたシルビアーナを、そのまま愛していたアルディーンには何の意味も無い願いだったな。

 などと思っていた私に、その声と内容が届いたのは、どんでもない衝撃的だった。


『私が司っているのは、美しくなりたいと願い努力する者に祝福を与えるものであり、また、愛する人を得るために(こころ)から愛を叫ぶ者に加護を(あた)えるものなの。だから、愛する(こころ)を無くさせるための願いに助力するコトはできないわ、無理よ、レギオン。あの姿でも、愛らしいシルビアーナは、愛を(ささ)げられていたのよ、その事実を忘れないで、貴方の父親としての気持ち(ゆえ)の願いだったとして、その祈願(きがん)を罪には問いません。以後、2度とこのような馬鹿な願いは口にしないこと。わかったわね?』






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