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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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135/144

135★勇者と聖女が不文律を含む残した数々のモノ 〔sideレギオン〕


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 当時、勇者と聖女の側近になった者達は、きっとその政策(せいさく)の意味を理解(りかい)することに苦労しただろうな。

 だが、(いま)の私達があるのは、召喚された勇者と聖女、そして、それを(ささ)えたこちらの世界の者達のお陰だろう。


 平民は、読み書きと算術を(なら)い、優秀だったら、書記官や兵士などの学校に通うという道が開かれるようになった。

 また、どの村にも学校と図書館があるので、みな無償(むしょう)で読める本を楽しむ。

 国民の識字率(しきじりつ)の高さが、国の豊かさに正比例するのはたしかな事実だ。


 ヤムートでは、耳が聞こえなくても手話というモノがあったと書かれていた。

 同様に、目が見えない者には、点字というモノがあり、それで知識の共有をしていたようだ。

 国力(こくりょく)を基礎から高めるためには、国民の識字率(しきじりつ)の高さが必要だったという証明だろうな。


 きっと、始祖(しそ)の指示に(したが)うために、当時の者達は財政(ざいせい)捻出(ねんしゅつ)に苦しんだことだろう。

 お陰で、()が帝国は、他国との戦争が起きた時、常雇(じょうやと)いの兵士や騎士が()りなくなった時に、平民を招集(しょうしゅう)すると文句も言わずに()ぐに(あつ)まる。


 ()がハイオシス帝国以外の他国では、平民の出世は非常に難しい。

 ほぼ生まれた地位からの立身(りっしん)皆無(かいむ)と言って良い。

 勿論(もちろん)、他国では読み書きを覚えることすらできないと言うことを、民達(たみたち)はみんな知っている。


 いや、そういうモノであると、商人達が自主的に触れ回ったようだ。

 他国との交流で、いかに()がハイオシス帝国が豊かで安全な国であるかと言うことを、商人達自身が()を持って知ったことを、買い物客との交流で、(つね)に情報共有している。


 だから、()がハイオシス帝国の民達(たみたち)は他国の支配を嫌がる、その先に待つモノが理解わかっているだけに………。

 知識を得ると言うことは、そう言う意味でも自衛に(つな)がるのだ。


 読み書きと共に知識を(あた)えることで、自分達の国がいかに豊かで、治安の保たれて安全な国かを知ることができる。

 そうしてハイオシス帝国が、自分達に優しい国であることを知っているからこそ、(まも)るための戦いを(いと)わない。


 始祖(しそ)の言う通り、教育は国を根底(こんてい)から豊かにする(もっと)も効率の良い方法なのだろう。

 そんな始祖(しそ)の残した不文律を、我等(われら)(やぶ)ったり破棄(はき)したりはしない。


 それ(ゆえ)に、シルビアーナは他国者と婚姻できないのだが………。

 絶大な魔力と美貌と高貴な2つの血筋に目がくらんだ者達は、その不文律の大切さを(まった)理解(りかい)する気がないようだ。

 本当に、自分の欲望だけに忠実(ちゅうじつ)始末(しまつ)()えない。


 ちょっとイライラしながらも、私は始祖(しそ)から(つた)わる教訓の説明を続ける。


「ヤムートでは、国民(すべ)てが読み書きできるように教育したそうだ。その知識を(もと)に優秀な人材を育成し、2度の世界大戦に参戦し、1度は負けたが、その後しっかりと復興し、世界第2位の経済大国にまでなったそうだ。勿論(もちろん)、海軍力でも、世界第2位だったと、誇らしげに書いてあった。そして、1600年を()えて存続する皇室は、ヤムートしかなかったとな」


 私達は、その始祖(しそ)からの知識と教訓から来る、不文律を(まも)っていると言う意味で言ったのだが………。


「たしかに、異世界の話しですね。でも、それが、他国の王族との婚姻を拒む理由にならないと思います」


 やっぱり、不文律の意味を理解(りかい)していないようだな。

 いや、自分達のあさましい要求を否定するモノ=【不文律】としてその意義と意味を(みと)める気がないだけか………。


 もう、その部分で(すで)に、シルビアーナの夫候補から選定外に(はじ)かれるのだがなぁ。


 彼等(かれら)は、何としても難癖(なんくせ)つけてでも、皇位継承権を持ったシルビアーナと婚姻したいんだな。

 ()が帝国は、強力な魔法………異世界召喚を古代帝国の末裔アルディア王国より継承している。

 この召喚魔法は、()が帝国以外に(つた)わってはいない。


 召喚魔法は、創造主の直接の子である、古太陽神ソレストの作った魔法だったから………。

 ソレを(つた)えたのは【狂いし神子】を(ふう)じてある、難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョンが、ここにあるからだった。


 確実に、ダンジョンから、魔物のスタンピートと大量発生、そして魔王の出現(しゅつげん)があるから(あた)えられた、召喚魔法だ。

 そして、元々(もともと)ここは、アルディア王国という、古い王家だった。


 ()始祖(しそ)を召喚した時、アルディアの王は(すで)に高齢で、王家の血を引く者は、その時(すで)に、(いま)にも死にそうな王太子とアルディア王しかいなかったと記録されている。


 そこで、高齢のアルディア王は、勇者と聖女を正式に養子にして、2人にアルディア王国を(ゆず)ると約定(やくじょう)した。

 魔王や魔物討伐(とうばつ)を、自分(=アルディア王)も瀕死(ひんし)の王太子ができないから………と。


 2人が魔王の討伐(とうばつ)と大地の浄化を終えて帰還(きかん)したとき、瀕死(ひんし)の王太子は最後の生命力を振り(しぼ)って、聖女に自分が受け継いだ魔術式を込めた魂珠(こんじゅ)を手渡して、ホッとしたように微笑(わら)って()ったそうだ。


 そこで、アルディア王は正式に勇者を王太子に指名し、立太子式を行った。


 その立太子式とは、アルディア王が持つ幾多(いくた)の魔法式を継承(けいしょう)させるための儀式のひとつだったらしい。

 だから、アルディア王は自分の血筋を引かない勇者に(みずか)らが有する魔法式を継承(けいしょう)させるために、(いま)は深き眠りの(その)へと降り立った古太陽神(こたいようしん)ソレスト様に祈願して、(みずか)ら魂の一部(いちぶ)分割(ぶんかつ)して譲渡(じょうと)したと口伝(くでん)で教えられた。









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