130★そして、私は現実を突き付けられる 〔sideレギオン〕
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
時間を少し戻したところから、物語りは始まる。
やっと、自由な状態で、愛しい娘と通信できたというのに………。
シルビアーナに、一方的に通信をブッツリと切られてしまった。
いったい、何が悪かったのだ?
そのセイで私は、呆然としてしまった。
同時に、理解不能な単語などのセイで、思考がゴチャゴチャになってしまっていた。
いや、私は嫌われてはないよな………たぶん、いや嫌われていない、はずだ。
だあぁぁぁ~………あんな状態になっても、シルビアーナを助け出すことができなかったコトで忌避感をもたれてしまったのか?
もしかして、本当にシルビアーナは父親が助けられなかったことで、拒否感から通信を切ったのか?
じゃないっ………どうやら、我が娘シルビアーナは、あの難攻不落と謳われている、深淵の絶望ダンジョンを踏破したようだ。
そして、シルビアーナは神獣と契約したようだ。
一瞬だけ映った2頭の獣。
シルビアーナの側に居たアレは、どう考えても神獣だ。
伝承や民話の中で、【神子】を守護する神獣は額に角を有し、背中に3対の翼を持つと謳われていたはずだ。
最奥の空間に封印されている【狂いし神子】を討伐すると、更に奥にある玄室への扉が顕現われると噂されていたが………。
その玄室には、本来ならば女神の愛し子たる【神子】を守護するはずだった神獣が、深淵の眠りの中で揺蕩っていると言う伝承が何時の頃からか流れていた。
高名な予言者が謳ったのか?
はたまた流浪の占い師が口にしたのか?
真相は不明だが、まるで民話のように広く庶民にまで知れ渡っていた、神獣の話しは本当だったと言うことだろう。
【神子】を守護するはずだった神獣が、実際には何頭存在するかは誰も知らない。
だが、少なくともその中の2頭の神獣は、シルビアーナを主に選んだようだ。
忌まわしい呪具のセイで体内魔力が狂い、全身のいたるところで飽和していたセイであのような(澱んだ瞳、どんよりとした血色の悪い素肌、ビア樽のような体型)状態になっていたというのに、ほんの短時間でシルビアーナが本来の容姿に立ち返っていたのは、神獣と契約したからだろう。
そうでなければ、あんな短時間であそこまで限界に達していたシルビアーナの容姿が、本来の状態に変異するなどありえないからな。
それはさておき、2頭の神獣とシルビアーナのやり取りは、残念なことに完全には聞き取れなかった。
たぶんに、なんらかの適性や相性、もしくは波長のようなモノが合った者だけが、神獣との会話を聞き取れるのだろう………たぶん。
しかし、あのシルビアーナは、どうやらあの難攻不落の深淵の絶望ダンジョンを唯一踏破したと言うのは、まず間違いないようだ。
深淵と言われているが、本来は女神の愛し子の【神子】のための神苑だったという話しも、何時の頃からか流れていた。
虚言か真実か、そんなことはこの際どうでも良い。
ここで最も重要なのは、今後は難攻不落の深淵の絶望ダンジョンが起因するスタンピードがほぼ起こらないだろうということだ。
それは、このハイオシス帝国にとっては、とんでもない朗報だ。
ハイオシス帝国の領土内には、いくつものダンジョンがあるが、一番スタンピードの危険率が高い難攻不落の深淵の絶望ダンジョンが起因するモノが無くなったのはありがたい。
いや、本当にありがたい。
スタンピードを起こさせないために、魔物を間引くのは大変だからとても助かる。
それを成し遂げたのが、我が娘シルビアーナだと言うことも嬉しい。
ただ、私の手で助け出したかったと言う気持ちがあることは否めないがな。
シルビアーナに『パパありがとう』とか『パパ格好良かったよ』とか色々と言われてみたかったのに………。
私が仲間と一緒に、救助に向かう前に踏破してしまうのだから、いやはや、私の娘は最高だ。
だから、2頭の神獣に選ばれたのだろう。
そう思ってから、私はハッとする。
何故、シルビアーナが通信をぶつ切りしたかに思い当たったからだ。
ああ、シルビアーナはこちら(=父親《私》以外の部外者)にそういう情報が流れるのを懸念して、バッサリと私との通信を切ったのかもしれない。
いや、本気でそうであって欲しい。
シルビアーナに嫌われたとは思いたくない。
そう現実逃避していた私の意識を取り戻したのは………。
私にとっての害虫でしかない、他国の皇太子や王太子達の群れの叫びだった。
「カイドール侯爵レギオン殿、ぜひ御息女のシルビアーナ姫を我が妃に………」
以下同文という、シルビアーナへの婚姻の申し込みを、聞かされたからだった。
その声の方向に視線を向けた私の瞳は、間違いなくすわりきっていたと思う。
いや、きっと虫けらを見るような冷たい瞳をしていただろう。
なぜなら、娘の婚姻は、私が認めた者と以外させる気はないからだ。
このような時に、我が娘への婚姻の申し込みなど馬鹿馬鹿しい限りだ。
だいたい、シルビアーナの夫に他国者なぞ御免だ。
………というか、問題外だ。
他国者との婚姻は、シルビアーナの皇位継承権の害にしかならないからな。
だいたい、シルビアーナを監禁して拘束するような男なんていらないんだよ(怒)。
何故、長年離れて暮らしていた娘を他国に嫁がせると思うのか?
可愛い娘は手元に置いて愛でるものだろう………。
その程度の想像力も無いのか?




