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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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130/144

130★そして、私は現実を突き付けられる 〔sideレギオン〕


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 時間を少し戻したところから、物語りは始まる。


 やっと、自由な状態で、愛しい娘と通信できたというのに………。

 シルビアーナに、一方的に通信をブッツリと切られてしまった。

 いったい、何が悪かったのだ?


 そのセイで私は、呆然(ぼうぜん)としてしまった。

 同時に、理解不能な単語などのセイで、思考がゴチャゴチャになってしまっていた。


 いや、私は嫌われてはないよな………たぶん、いや嫌われていない、はずだ。

 だあぁぁぁ~………あんな状態になっても、シルビアーナを助け出すことができなかったコトで忌避感(きひかん)をもたれてしまったのか?

 もしかして、本当にシルビアーナは父親()が助けられなかったことで、拒否感(きょひかん)から通信を切ったのか?


 じゃないっ………どうやら、()が娘シルビアーナは、あの難攻不落と(うた)われている、深淵(しんえん)の絶望ダンジョンを踏破(とうは)したようだ。

 そして、シルビアーナは神獣と契約したようだ。


 一瞬だけ映った2頭の獣。

 シルビアーナの側に居たアレは、どう考えても神獣だ。

 伝承(でんしょう)民話(みんわ)の中で、【神子】を守護する神獣は(ひたい)(つの)(ゆう)し、背中に3対(さんつい)の翼を持つと(うた)われていたはずだ。


 最奥の空間に封印されている【狂いし神子】を討伐(とうばつ)すると、(さら)(おく)にある玄室(げんしつ)への(とびら)顕現(あら)われると(うわさ)されていたが………。


 その玄室(げんしつ)には、本来ならば女神の愛し子たる【神子】を守護するはずだった神獣が、深淵(しんえん)の眠りの中で揺蕩(たゆた)っていると言う伝承(でんしょう)何時(いつ)(ころ)からか流れていた。


 高名な予言者(よげんしゃ)(うた)ったのか?

 はたまた流浪(るろう)(うらな)()が口にしたのか?


 真相は不明だが、まるで民話(みんわ)のように広く庶民(しょみん)にまで知れ(わた)っていた、神獣の話しは本当だったと言うことだろう。

 【神子】を守護するはずだった神獣が、実際には何頭存在するかは誰も知らない。


 だが、少なくともその中の2頭の神獣は、シルビアーナを(あるじ)に選んだようだ。

 ()まわしい呪具(じゅぐ)のセイで体内魔力が狂い、全身(ぜんしん)のいたるところで飽和(ほうわ)していたセイであのような((よど)んだ瞳、どんよりとした血色の悪い素肌、ビア樽のような体型)状態になっていたというのに、ほんの短時間でシルビアーナが本来の容姿に()(かえ)っていたのは、神獣と契約したからだろう。


 そうでなければ、あんな短時間であそこまで限界に達していたシルビアーナの容姿が、本来の状態に変異するなどありえないからな。


 それはさておき、2頭の神獣とシルビアーナのやり取りは、残念なことに完全には聞き取れなかった。

 たぶんに、なんらかの適性(てきせい)相性(あいしょう)、もしくは波長(はちょう)のようなモノが合った者だけが、神獣との会話を聞き取れるのだろう………たぶん。


 しかし、あのシルビアーナは、どうやらあの難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョンを唯一踏破(ゆいいつとうは)したと言うのは、まず間違いないようだ。


 深淵(しんえん)と言われているが、本来は女神の愛し子の【神子】のための神苑(しんえん)だったという話しも、何時(いつ)(ころ)からか(なが)れていた。


 虚言(きょげん)真実(しんじつ)か、そんなことはこの(さい)どうでも良い。


 ここで(もっと)も重要なのは、今後(こんご)は難攻不落の深淵しんえんの絶望ダンジョンが起因するスタンピードがほぼ起こらないだろうということだ。


 それは、このハイオシス帝国にとっては、とんでもない朗報(ろうほう)だ。

 ハイオシス帝国の領土内(りょうどない)には、いくつものダンジョンがあるが、一番スタンピードの危険率が高い難攻不落の深淵しんえんの絶望ダンジョンが起因(きいん)するモノが無くなったのはありがたい。

 いや、本当にありがたい。


 スタンピードを起こさせないために、魔物を間引(まび)くのは大変だからとても助かる。

 それを()()げたのが、()が娘シルビアーナだと言うことも嬉しい。


 ただ、私の手で助け出したかったと言う気持ちがあることは(いな)めないがな。

 シルビアーナに『パパありがとう』とか『パパ格好良かったよ』とか色々(いろいろ)と言われてみたかったのに………。


 私が仲間と一緒に、救助に向かう前に踏破(とうは)してしまうのだから、いやはや、私の娘は最高だ。

 だから、2頭の神獣に選ばれたのだろう。


 そう思ってから、私はハッとする。

 何故(なぜ)、シルビアーナが通信をぶつ切りしたかに思い当たったからだ。


 ああ、シルビアーナはこちら(=父親《私》以外の部外者)にそういう情報が(なが)れるのを懸念(けねん)して、バッサリと私との通信を切ったのかもしれない。

 いや、本気でそうであって欲しい。

 シルビアーナ(愛娘)に嫌われたとは思いたくない。


 そう現実逃避していた私の意識を取り戻したのは………。

 私にとっての害虫(がいちゅう)でしかない、他国の皇太子や王太子達の()れの(さけ)びだった。


「カイドール侯爵レギオン殿、ぜひ御息女のシルビアーナ姫を()が妃に………」


 以下同文という、シルビアーナへの婚姻の申し込みを、聞かされたからだった。

 その声の方向に視線を向けた私の瞳は、間違いなくすわりきっていたと思う。

 いや、きっと虫けらを見るような冷たい瞳をしていただろう。

 なぜなら、娘の婚姻は、私が認めた者と以外させる気はないからだ。


 このような時に、()が娘への婚姻の申し込みなど馬鹿馬鹿しい限りだ。

 だいたい、シルビアーナの夫に他国者なぞ御免(ごめん)だ。

 ………というか、問題外だ。

 他国者との婚姻は、シルビアーナの皇位継承権の(がい)にしかならないからな。


 だいたい、シルビアーナを監禁(かんきん)して拘束(こうそく)するような男なんていらないんだよ(怒)。

 何故(なぜ)、長年離れて暮らしていた娘を他国に嫁がせると思うのか?

 可愛い娘は手元に置いて()でるものだろう………。

 その程度の想像力も無いのか?





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