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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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124/143

124★ソルス・エル・ピーシェの樹を授けた、太陽神ソレスト様の性格


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。



「本当に、大丈夫なの?」


 重ねて聞く私に、コウちゃんはチラッとソルス・ロス・エンダ村の方を見てから、サラリと言う。


『うん、太陽神ソレストの加護があるし、そういう意味では、大丈夫だよ』


 ふむ、現時点(げんじてん)では大丈夫ってことなのね。

 それじゃ………もし、何かのはずみでソルス・ロス・エンダ村に滞在(たいざい)する人間が大幅(おおはば)()えたらどうなるの?


 あんな通信の切り方したから、お父様を(ふく)むお助けキャラの冒険者チームとか、婚約者候補の人達が押し寄せてきたら、どうなっちゃうのかしら?


「それじぁーあのソルス・ロス・エンダ村を守るために、騎士達とか冒険者が大勢来て滞在(たいざい)したら、あの本数じゃ結界を維持(いじ)できなくなるんじゃないの?」


 私の言葉に、コウちゃんがチャシャ猫笑いを浮かべて言う。


『それも、平気だよ、ママ。ソルス・エル・ピーシェの樹には、太陽神ソレストの魔法がかかっているからね。結界の維持(いじ)がきつくなったら、太陽神ソレストの庭から結界の維持(いじ)に必要な(ぶん)が、瞬時に転移されてくるんだ』


 うわぁ~……そういう仕掛(しか)けになっているんだ。

 いや、この場合、仕掛(しか)けじゃなくて魔法か。


「えっ…えぇーそんな魔法もかかっていたの?」


 ソルス・エル・ピーシェの樹にかかっている魔法は、還元魔法(かんげんまほう)の一種かしらねぇ。

 そんなコトを考えている私に、コウちゃんは嘆息(たんそく)して言う。


『太陽神ソレストって、じつはかなりの横着者(おうちゃくもの)でね。縦の物を横に動かすのも面倒(めんどう)くさいって言う性格なんだよ。だから、魔法かけるのに苦労しても良いから、1回で()ませたいって思って、かけてあるんだよ。横着(おうちゃく)するための努力を()しまないって性格なの』


 言い切るコウちゃんに、私は思わず前世の()に戻ってしまう。

 そう、オタクなアラフィフ喪女(もじょ)の感覚に………。


「マジで?」


 うわぁ~……(おそ)れ多いとは思うけど、太陽神ソレスト様にものすごぉ~く親近感がわくわねぇ~………。

 だって、その気持ち理解(わか)るもの。

 ちょっとの苦労で、その後ずっと横着できるならねぇ………。

 一時(いっとき)手間暇(てまひま)なんて()しまないわよ、私も。


『うん。だから、崩壊(こわ)れない道具って、基本的(きほんてき)に太陽神ソレスト様の加護が付いているって言うでしょう』


 言われて、私は納得する。


「あっ…そう言えば……色々(いろいろ)な道具を造る職人達の守護神って呼ばれているセルファス様の加護って、職人に付いてるって言うけど、道具に付いているって言わなかったわ。それって、太陽神ソレスト様の領域(りょういき)だからなんだねぇ~……なんか納得」


『だから、ママ。いっぱい(みの)っているんだから、たっくさんソルス・エル・ピーシェの()れた果実を食べて、みんなを仮死状態(かしじょうたい)から蘇生(そせい)して、目覚めさせてあげてね』


 コウちゃんの言葉に、私はにっこりと笑って(うなず)く。


「うん、そうするわ。食べることを許されている限り、ソルス・エル・ピーシェを食べられるだけ食べて、魔力や体力をマックスまであげるわ……」


 誰にも(かえり)みられずに、ただ消えていくソルス・エル・ピーシェの実がもったいないと思っている私の気持ちを配慮(はいりょ)して、ガッちゃんがにこにこしながら言う。


(あるじ)さま、みんなを起こした時に、()が残っていたら(ぼく)も食べますから、気にしないでください』


 そうだね、ガッちゃん、美味しいモノソルス・エル・ピーシェは、みんなで食べたほうが絶対に美味しいよね。

 そう思う私に、コウちゃんが(さら)に言葉を(かさ)ねる。

 

『そうだよ、ママ。今日(きょう)ここで採取(さいしゅ)できなくて食べ(そこ)ねたら、あっちのダンジョンに()って帰って来た時に、また食べれば良いんだから………』


 本当はソルス・エル・ピーシェの採取(さいしゅ)が許されるのは、冒険者と、それに(るい)する者達(=行商人などのあちこちを渡り歩く者)だけだし………。

 数だって、1人3個が限界なんだけどねえ………。


 (いま)はほとんど誰も食べれないし採取(さいしゅ)できないんだから、インベントリに保管(ほかん)できるならするべきよね。

 そう思った私は、コクッと(うなず)いて言う。


「そうね…だったら、まずは完熟状態(かんじゅくじょうたい)のソルス・エル・ピーシェを、とにかく全部収穫しましょう。貴重なソルス・エル・ピーシェが落果して消えるなんて、もったいなさすぎて涙が出るわ」


 私の魂と共に一緒に何度も前世の日本で転生を繰り返したコウちゃんは、(いま)の私の心境(しんきょう)に共感して大きく(うなず)きながら言う。


『そうだね。せっかくの太陽神ソレスト様からの恩寵(おんちょう)の果実が、誰にも食べられることなく消え去るなんて、もったいないよね』


 私の言葉に同意(どうい)するコウちゃんやガッちゃんの言葉に、私は誰に言うともなく、(にぎ)りこぶしを作って宣言(せんげん)する。


「見える範囲(はんい)だけでも、完熟(かんじゅく)ソルス・エル・ピーシェは、かなりの量があるわね。このソルス・ロス・エンダ村の周囲をぐるりと(かこ)む、ソルス・エル・ピーシェの大樹をまわるから、かなり大変そうだけどね。それでも、無為(むい)に消えて行くのは許せないわ。だから、3個以上採取(さいしゅ)してみて、完熟(かんじゅく)ソルス・エル・ピーシェが消えないようなら、全部インベントリに保管(ほかん)するし、食べられるだけ食べるわ」


 もったいない精神が暴走状態の私の宣言に、コウちゃんがくすくすと笑って言う。








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