124★ソルス・エル・ピーシェの樹を授けた、太陽神ソレスト様の性格
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
「本当に、大丈夫なの?」
重ねて聞く私に、コウちゃんはチラッとソルス・ロス・エンダ村の方を見てから、サラリと言う。
『うん、太陽神ソレストの加護があるし、そういう意味では、大丈夫だよ』
ふむ、現時点では大丈夫ってことなのね。
それじゃ………もし、何かのはずみでソルス・ロス・エンダ村に滞在する人間が大幅に増えたらどうなるの?
あんな通信の切り方したから、お父様を含むお助けキャラの冒険者チームとか、婚約者候補の人達が押し寄せてきたら、どうなっちゃうのかしら?
「それじぁーあのソルス・ロス・エンダ村を守るために、騎士達とか冒険者が大勢来て滞在したら、あの本数じゃ結界を維持できなくなるんじゃないの?」
私の言葉に、コウちゃんがチャシャ猫笑いを浮かべて言う。
『それも、平気だよ、ママ。ソルス・エル・ピーシェの樹には、太陽神ソレストの魔法がかかっているからね。結界の維持がきつくなったら、太陽神ソレストの庭から結界の維持に必要な分が、瞬時に転移されてくるんだ』
うわぁ~……そういう仕掛けになっているんだ。
いや、この場合、仕掛けじゃなくて魔法か。
「えっ…えぇーそんな魔法もかかっていたの?」
ソルス・エル・ピーシェの樹にかかっている魔法は、還元魔法の一種かしらねぇ。
そんなコトを考えている私に、コウちゃんは嘆息して言う。
『太陽神ソレストって、じつはかなりの横着者でね。縦の物を横に動かすのも面倒くさいって言う性格なんだよ。だから、魔法かけるのに苦労しても良いから、1回で済ませたいって思って、かけてあるんだよ。横着するための努力を惜しまないって性格なの』
言い切るコウちゃんに、私は思わず前世の素に戻ってしまう。
そう、オタクなアラフィフ喪女の感覚に………。
「マジで?」
うわぁ~……畏れ多いとは思うけど、太陽神ソレスト様にものすごぉ~く親近感がわくわねぇ~………。
だって、その気持ち理解るもの。
ちょっとの苦労で、その後ずっと横着できるならねぇ………。
一時の手間暇なんて惜しまないわよ、私も。
『うん。だから、崩壊れない道具って、基本的に太陽神ソレスト様の加護が付いているって言うでしょう』
言われて、私は納得する。
「あっ…そう言えば……色々な道具を造る職人達の守護神って呼ばれているセルファス様の加護って、職人に付いてるって言うけど、道具に付いているって言わなかったわ。それって、太陽神ソレスト様の領域だからなんだねぇ~……なんか納得」
『だから、ママ。いっぱい実っているんだから、たっくさんソルス・エル・ピーシェの熟れた果実を食べて、みんなを仮死状態から蘇生して、目覚めさせてあげてね』
コウちゃんの言葉に、私はにっこりと笑って頷く。
「うん、そうするわ。食べることを許されている限り、ソルス・エル・ピーシェを食べられるだけ食べて、魔力や体力をマックスまであげるわ……」
誰にも顧みられずに、ただ消えていくソルス・エル・ピーシェの実がもったいないと思っている私の気持ちを配慮して、ガッちゃんがにこにこしながら言う。
『主さま、みんなを起こした時に、実が残っていたら僕も食べますから、気にしないでください』
そうだね、ガッちゃん、美味しいモノは、みんなで食べたほうが絶対に美味しいよね。
そう思う私に、コウちゃんが更に言葉を重ねる。
『そうだよ、ママ。今日ここで採取できなくて食べ損ねたら、あっちのダンジョンに行って帰って来た時に、また食べれば良いんだから………』
本当はソルス・エル・ピーシェの採取が許されるのは、冒険者と、それに類する者達(=行商人などのあちこちを渡り歩く者)だけだし………。
数だって、1人3個が限界なんだけどねえ………。
今はほとんど誰も食べれないし採取できないんだから、インベントリに保管できるならするべきよね。
そう思った私は、コクッと頷いて言う。
「そうね…だったら、まずは完熟状態のソルス・エル・ピーシェを、とにかく全部収穫しましょう。貴重なソルス・エル・ピーシェが落果して消えるなんて、もったいなさすぎて涙が出るわ」
私の魂と共に一緒に何度も前世の日本で転生を繰り返したコウちゃんは、今の私の心境に共感して大きく頷きながら言う。
『そうだね。せっかくの太陽神ソレスト様からの恩寵の果実が、誰にも食べられることなく消え去るなんて、もったいないよね』
私の言葉に同意するコウちゃんやガッちゃんの言葉に、私は誰に言うともなく、握りこぶしを作って宣言する。
「見える範囲だけでも、完熟ソルス・エル・ピーシェは、かなりの量があるわね。このソルス・ロス・エンダ村の周囲をぐるりと囲む、ソルス・エル・ピーシェの大樹をまわるから、かなり大変そうだけどね。それでも、無為に消えて行くのは許せないわ。だから、3個以上採取してみて、完熟ソルス・エル・ピーシェが消えないようなら、全部インベントリに保管するし、食べられるだけ食べるわ」
もったいない精神が暴走状態の私の宣言に、コウちゃんがくすくすと笑って言う。




