103★早く回復系の子が欲しい
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
すみません、セットしたつもりでセットされていませんでした。
いや、チートもいっぱいつけていたから、討伐自体は、一部を除いて、そんなに苦労した覚えは無いんだけどねぇ………。
ただ、今の私に倒せるかしら?
いや、天使シリーズを身に付けて、死薔薇の鞭を装備しているけどね。
単独だと、かなぁ~りきついんだよねぇ。
ああ、冒険者仲間が居た時期(=前世のゲーム内での仲間)が恋しいわ。
いや、今はコウちゃんとガッちゃんが側に居てくれるけどね。
それでも、冒険者仲間と連携して魔物の討伐って感じじゃないのよねぇ。
特に、ガッちゃんは魔物をまんま丸齧りだから………。
なんて思う私に、コウちゃんが続けて言う。
『ちなみに、もっと珍しいブルーローズスネイク、パープルローズスネイクもいるよ。トドメのブラックローズスネイクもね』
コウちゃんから提供される情報に、ちょとクラクラする。
だって、今たしかに何でも食べれるガッちゃんと色々できるコウちゃんがいても、私は単独なんだもん。
だいたいローズスネイク系って、通常はパーティーを組んで討伐する類いの魔物だからね。
はぁ~………そんな簡単に、こっちにローズスネイク系が来るよって言わないで欲しいんだけどねぇ………。
「えっぇぇぇぇ~……ローズスネイク…それも、ブラックなんて……マジで勘弁して欲しいんだけど。それってアレだよね、別名デススネイクって呼ばれてた、ヤツでしょう」
思わず、私は苦労した時のことを思い出して、溜め息を付く。
嗚呼、幸せが逃げて行くぅぅぅ~………じゃないっ。
いくらレアな武器に防具があっても、今の脆弱なシルビアーナには、流石に厳しい魔物だから………。
なによりも、この世界での経験値があまり無いのが痛いわぁ。
ローズスネイク系の出現報告に、私はちょっと躊躇う。
そんな及び腰の私に、コウちゃんがクスクスと笑いながら言う。
『でも、ブラックローズスネイクは、死の攻撃呪文のディズやディディーズにも耐える防具や楽器、装飾品も作れるんだよ。魔石も高いし、採取できる毒は、色々な毒の解毒薬の原料になるから高く売れるよぉ~………。お肉だって、精力剤や媚薬の材料になるしね。それに、黒地に金や銀の薔薇模様って好きでしょう…ママ』
そうコウちゃんに言われて【黄昏の解放】イベントをやっていた時に………前世ではゲーム内での装備品を揃えるのに資金が足らなくなって、高値買い取りされる獲物として………捜し求め歩いた時のことが脳裏によぎる。
ええたしかに大好きだったわよ、売ると高いモノだったからね。
それに、ローズスネイク系のアイテムは、なかなかに高価すぎるアイテムだったから、普通に買えるモンじゃなかったもの。
なにより、ローズスネイク系の魔物を自分で獲ってきて、細工依頼するのが1番効率良かったのよ。
だって、防具とか作ったあとの残り部分は、大概は買い取りしてもらえたんだもの。
でも、ソレは【黄昏の解放】というゲーム内のことで、ここでの私という存在にとってはリアルなのよ。
下手すっと、即死に繋がるのからキケンは避けたいのよねぇ………。
「いや、たしかに好きだけどね。でも、コウちゃん、アイツは、音も無く無味、無臭、無色の毒霧を吐くから、冒険者泣かせだったじゃないのぉ~……通常の風魔法の結界なんて、いっくら頑張って作っても、全然効かないんだから……」
【黄昏の解放】の時の知識を引っ張り出せば、そんな言葉しか出ない。
だって、ガッちゃんもコウちゃんも回復系じゃないから………。
コウちゃんの瘦身美容の施術って、実は回復系じゃないのよねぇ。
ただ、私の全身に張り巡らされている魔力繊翅(=魔力回路)のあちこちに濃縮されて凝った無数の魔力塊を解き解して、体内に溢れかえっていた魔力を吸収しただけなのよねぇ。
魔力塊が全身にできたのって、あの忌々しい呪具が私の魔力を歪に強制抽出していたセイなのよねぇ。
それも、あぁ~んな脳内お花畑の勘違いボンクラ俺様の、ひっくぅぅぅ~い魔力を人並み以上って誤魔化すためにって言うんだから、やってらんないわよ。
お陰で、私の魔力は体内循環が滞って魔力塊が無数にできちゃったんだから。
そのセイで、細胞に濃縮魔力が蓄えられちゃって、脂肉(=内臓脂肪?)や贅肉(=皮下脂肪?)が、たらふくできちゃってブクブクに太っていたって言うんだから、堪らないわ。
常に息苦しいし、思考は定まらないし、爵位が下位の者達にすら嘲笑われて蔑まされて来たんだもの………。
ズルズルとネガティブな方向へと精神が落ちて行きそうになって、私はハッとして軽く首を振って溜め息を吐く。
本当に、幸せが逃げちゃうそうだわ………じゃないっ。
ガッちゃんはガッちゃんで、元々が防御特化の子だしねぇ。
ついでに言えば、魔力枯渇状態で生命力まで削って意識を保ち、ずっと周囲を観察していたから、例え回復系の素質があったとしても使えないのよねぇ。
はぁ~…早く回復系が欲しいわ。
って………ハッ…そうよ、私にはあの子が居るじゃない。
今はまだ、この右の腕輪の中で仮死状態で眠って居る、回復系特化の一角天馬。




