表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
73/109

第73話 海のミッションへ向けて

リリアを竜宮城へ連れていくため、かすみは海のミッションに参加できる仲間を確認します。


そして翌日、レイナと翔へ協力を申し出ることになりました。


誠司から、リリアを竜宮城へ連れていきたいと相談された日の夜。


かすみは、初期エリアからの仲間たちが入っているグループチャットを開いていた。


レイナと翔は、正規の順番でエリアを進まないまま欲望区へ移動したため、二人だけでは海のミッションを始めることができずにいる。


仲間たちで二人のミッションを手伝えば、リリアも一緒に竜宮城まで行くことができる。


かすみは、参加できる仲間を確認するため、メッセージを送った。


『レイナさんと翔さんの海のミッションを、私たちで手伝いたいと思っています』


『ミッションに参加できる人はいますか?』


最初に返信したのは誠司だった。


『僕は参加します』


『リリアさんを竜宮城まで連れていくと約束しました』


続いて、早希から返事が届いた。


『私は大丈夫よ。参加できるわ』


そのあと、大地からも返信が届いた。


『俺も参加できる』


早希と大地が参加してくれるなら、海のミッションでも心強い。


しばらくして、久美子からメッセージが届いた。


『ごめんなさい。今は工房の仕事が忙しくて、今回は参加できそうにありません』


かすみはすぐに返信した。


『大丈夫です。久美子さんは工房の仕事を優先してください』


『こちらのことは気にしないでくださいね』


少し遅れて、優からも返事が届いた。


『僕も今回は参加できません』


『今は、できるだけ若い漁師との交流に時間を使いたいと思っています』


『また船へ乗せてもらえる機会を逃したくないので、こちらの調査を続けさせてください』


誠司が返信した。


『分かりました。漁師のことは優さんにお願いします』


『無理をして危険なことはしないでください』


『はい。気をつけます』


参加できる仲間の返事を確認したあと、かすみは端末から顔を上げた。


同じ部屋にいた煌成は、少し離れた場所で仕事の資料を確認していた。


「煌成さん」


かすみが呼びかけると、煌成が顔を上げた。


「どうしました?」


「レイナさんと翔さんの海のミッションに、みんなで参加することになりました」


かすみは、これまでに決まったことを煌成へ説明した。


レイナと翔の海のミッションを手伝うこと。


ミッションの行程には竜宮城が含まれているため、リリアも一緒に参加すること。


誠司、早希、大地が同行できること。


久美子と優は、今回は参加できないこと。


「煌成さんは、どうしますか?」


「僕も同行します」


煌成は迷わず答えた。


「かすみを一人で行かせるのは心配です。それに、人魚についての調査も気になります」


「でも、海のミッションは危険かもしれませんよ」


「だからこそ、一緒に行きます」


煌成は穏やかに答えた。


「誰かがけがをしたり、体調を崩したりした時は、僕が手当できます」


元医師である煌成が同行すれば、戦いの途中で誰かが負傷した時にも対応できる。


「それに、戦いになっても、前に出ることも、後ろから魔法で援護することもできます」


「前でも後ろでも戦えるんですね」


「状況に合わせます。できることがあるのに、ここで待っているつもりはありません」


「ありがとうございます」


かすみは安心したように笑った。


こうして、海のミッションに同行する仲間が決まった。


誠司、リリア、早希、大地、煌成、そして、かすみ。


そこへレイナと翔を加えた八人で、海のエリアへ向かうことになる。



翌日。


かすみは、レイナと翔の部屋を訪ねていた。


同じマーメイドレジデンスに住んでいるため、遠くまで出かける必要はなかった。


レイナに勧められ、かすみはリビングのソファへ座った。


翔も向かい側に腰を下ろす。


「今日は、二人の海のミッションについて話があって来ました」


かすみが切り出すと、レイナと翔は顔を見合わせた。


「海のミッションですか?」


「はい」


かすみはうなずいた。


「二人だけでは、ミッションを始められずに困っていると聞きました」


レイナは少し気まずそうに視線を下げた。


「私たちは、初期エリアから正しい順番で進まなかったので……」


「今からでも、海のエリアへ進むことはできます」


「でも、俺たちだけでは始められないんですよね?」


翔の問いに、かすみは答えた。


「海のミッションは、私たちも一緒に手伝います」


レイナと翔は、驚いたようにもう一度顔を見合わせた。


「本当に手伝ってもらえるんですか?」


「はい」


かすみは参加する仲間を伝えた。


「参加するのは、この前の私たちの結婚式に来てくれた誠司さん、リリアさん、早希さん、大地さん、それから煌成さんと私です」


「そんなに大勢で来てくれるんですね」


レイナの表情が明るくなった。


「久美子さんと優さんは、仕事が忙しくて今回は参加できないそうです」


「それでも、十分心強いです」


翔が安心したように答えた。


「俺たちだけではミッションを始められずに困っていたので、本当に助かります」


「誠司さん、早希さん、大地さん、煌成さん、私は、一度海のミッションを経験しています」


前とまったく同じ内容になるとは限らない。


それでも、一度通った道や戦った敵について知っている仲間がいれば、初めて挑戦するレイナと翔の助けになる。


「煌成さんは、けがや体調不良があった時に手当ができます。戦闘でも、前と後ろのどちらからでも援護できます」


「リリアさんも戦えるんですか?」


レイナが尋ねた。


「はい。リリアさんも、皆さんと一緒に戦います」


二人にとってリリアは、海のミッションを手伝う仲間の一人だった。


リリアが元人魚であること。


美波と体を交換していること。


美波へ人間の体を返す前に、竜宮城へ帰ろうとしていること。


それらは、レイナと翔には話さないと決めていた。


「ありがとうございます」


レイナは、かすみへ頭を下げた。


「今度こそ、私たちも正しい順番で海のエリアへ進めるんですね」


「はい」


「初期エリアを出た時は、もう正しい道へ戻れないと思っていました」


レイナの言葉に、翔もうなずいた。


「でも、今からでもやり直せるなら、俺たちも挑戦したいです」


「分かりました。それでは、皆さんの予定を確認して、出発する日を決めましょう」


「お願いします」


話し合いのあと、かすみは仲間たちへ、レイナと翔が海のミッションへの参加を決めたことを伝えた。


これで、同行する八人がそろった。


これから、それぞれが出発の準備を始める。


武器や魔法に使う道具。


回復のための薬。


海の中や水辺を進むために必要なもの。


前回のミッションを思い出しながら、必要なものを確認していくことになる。


レイナと翔にとっては、止まっていたミッションを再び進めるための出発。


リリアにとっては、美波へ人間の体を返す前に、もう一度故郷へ帰るための旅。


それぞれの思いを抱えた八人が、海のエリアへ向かおうとしていた。


海のミッションへ参加する八人が決まりました。


それぞれの目的を胸に、海のエリアへ向かう準備が始まります。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ