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【なろう史上最悪の主人公!】デスイズザヒーロー!-悪の最強怪人がヒーローに転身して六年、やはり最強の弟子が偽りの英雄どもを蹂躙し無双する-  作者: 蠱毒成長中
第四章:濃州不破八傑編

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98/112

エピソード16:ユウトが重力操作を破ったカラクリは至ってシンプルでした。ネタばらすと皆さん呆れるんじゃないかな~

 場面は前回から引き続き、五干(いつほし)市は育海(いくみ)海岸……


『さあどうするのかしら遺恨リーパームジョウ?

 これは予想外で対処不能よね? 負けを認めるのなら、

 せめて苦しまないように殺してあげないこともないのだわっ!』


 令和神殿騎士団が切り札怨恨リマインダーグラティア・サンジョーの"ケプリモード"。


 ムジョウ(ユウト)の"ギルタブリルモード"に相当する同形態は、

 土砂や岩石のみならず重力すら操る能力を持ち合わせていた。


("負けを認めたフリをする"か、

 "歯向かう姿勢を崩さず反撃をブチかます"か。

 それが問題だ……)


 ユウトは二つの選択肢を思い浮かべながら最初、

 "どっちが読者ウケするだろうか"と考えた。

 だが後に本作を取り巻く状況を直視し、

 そもそもそんな考えを持つこと自体意味がねえと結論付ける。


 何せ本作ときたら総合評価は24pt、ブックマーク数も僅か七件、

 累計ページビューに至っては高々10,492……

 連載期間半年、トータル368,650文字の作品としちゃ、

 実質ないに等しい絶望的なスコアと言う他ねえ。


(感想は114件あるが、書いてくれてる読者は現状実質二人だからな……。

 読者ウケなんぞ意識した所で無駄ってもんだぜ)


 そうこうしている内に、ユウトの覚悟(ハラ)は決まっていた。

 奴が選び取った選択は……


『……()()()


 事もあろうに"負けを認めるフリ"じゃなく"反撃をブチかます"方だった。


[ギルタブリルモード♥]

『……遺恨リーパームジョウ【ギルタブリルモード】

 邪念の毒が標的を地に還さん……』


 しかも変身したのはギルタブリルモード。

 重装甲で所謂"大地属性"かつ節足動物モチーフってのは共通しこそすれ、

 当然だがその戦法はまるで別物だ。

 何なら実弾を飛ばす飛び道具を扱う分、

 広範囲の重力操作能力とは相性最悪ですらあるワケで……


『理解し難いのだわ。力の差を思い知って尚、抵抗を試みるだなんて』

『まァそりゃ、効率や手間のこと考えると――ッヌゥ!

 ……賢い策とは、言えねえわなァ……』


 刹那、ユウトを再び強烈な重力が襲うが……

 奴は多少ふらつきこそすれ片膝もつかずスッと立ち上がる。


(……そんなバカな。ケプリモードの重力操作は絶対……

 どんなに頑丈な力自慢でも太刀打ちできないハズ。

 なのにどうしてあの男は、あんなにも平気でいられるの……?)


 いっそ目を疑うほどの光景に、グラティアは困惑する。

 だがどう足掻いてもユウトが平然と立ってるのは揺るがぬ事実……


(……きっと何かの間違いなのだわっ!

 そうよ、もっと重力を強めてやれば……)


 負けじと重力操作の出力を上げるグラティアだったが……


『っっ……ぅく。

 ……要請-"(つがい)の聖獣が毒針に、怨敵致命の悲願を込めん"』

[要請受理♥ 供給、ギルタブリライフル♥]


 多少苦悶しこそすれ、平然と武器まで形成する始末。


(……わけがわからないけれど、

 ともあれ効きもしない能力を使うなんて無駄ったらないのだわ)


 素早く判断を下したグラティアは、

 ユウトを拘束すべく展開していた能力を"無駄"と見做して解除する。

 とは言え"何故重力操作が効かなくなったのか"については、

 理解どころか仮説の一つすらも立てはしなかった。


(……よっしゃラッキ~……

 あの女、何故かはわからんが態々能力を解除してくれたぜ。

 こいつぁ嬉しい誤算だな)


 ……まして、()()()()()()()()()()()だったなんて、

 どうしてヤツに気付けるだろうか。


 だが当然、それでもグラティアは突き進む。

 "ホンゴウ・ユウト(遺恨リーパームジョウ)を倒す"ってのが、

 ある種ヤツをヤツたらしめる最大のアイデンティティだったから。


(負けない……絶対にっ!

 勝ってみせる……必ずっ!)


 今迄は運悪く劣勢だったが、もう違う。

 覚悟と決意を全身に行き渡らすが如く、

 女はその一歩を力強く踏み込む!


『調子付いていられるのも今の内なのだわっ!』


 体内を迸るエネルギーが集束……

 凝固したそれは緑色の宝石じみた多面体に姿を変え、

 やがて多面体の片方に太く長い岩石の(つか)が形成される。


『重力操作如きを破った程度で、私に勝ったなんて思わないことねっ!

 ケプリモードの本領は、あんなものではないのだわっ!』


 柄頭の多面体から注がれるエネルギーでもって、柄は太く長くなっていく。

 そして先端に形成されたのは、

 砂岩で形成された樽型の巨大なハンマーだった。


『喰らうのだわっ!

 "ハンターキラー・ギガトンハンマ"ァァ――』


 声高に宣言しながら、

 グラティアはハンマーの柄を掴もうと力を込めたが……


『――えっ?』


 次の瞬間、握り締めようとしたハンマーが"()()()()()()()()()"。


『なっ……! そんな、馬鹿なっ……どうし――てえっ!?』


 思わず妙な声が出たが、同時にグラティアは理解した。


(コアクリスタルが、木っ端微塵に……

 まさか、ムジョウっっ……!)


 瞬時にユウトの手元へ目をやれば、

 実際ギルタブリライフルの銃口からは硝煙が立ち昇っていた。


(やっぱりっ……!)


 即ち、形成されたハンマーが掴まれるその寸前……

 武器の中枢が多面体(コアクリスタル)だと見抜いたユウトが、

 ギルタブリライフルでもってそれを撃ち抜いた何よりの証拠だった。


『悪いなァ、如何にも"弱点ぽい"んでつい狙撃しちまったんだが……

 まさか木っ端微塵に砕け散るとは思わなくてよ』

『……別に、気にしてないのだわ』


 思えばあの技は隙がでか過ぎた。

 特に飛び道具持ち相手じゃ妨害してくれと言ってるようなモンだろう。

 即座に自省したグラティアは、意識諸共戦術を切り替える。


(飛び道具使いなんて、

 距離を詰めて叩き潰してやれば造作もないのだわ。

 遺恨リーパームジョウ……今度こそ奴をこの手で……!)

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