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デスイズザヒーロー!-極悪非道の死神ヒーローが悪党どもを徹底的に鏖にするようです!怖い!-  作者: 蠱毒成長中
第四章:濃州不破八傑編

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95/113

エピソード13:この話を途中まで読み進めた読者が言いそうなことランキング第五位「絶対こいつ表に出るの早すぎただろ」

『ヴォrrrrrrrリアアアアアアッ!』

『ハアアアアアッ!』


 場面は前回から引き続き、

 五干(いつほし)市は育海(いくみ)海岸!


『叩き斬るのだわっ!

 "ネイル・ザ・ウィンドミル"!』

『効くかアッ! ヅアァラアアアアアッ!』


 ユウトの変身した"遺恨リーパー"と、

 グラティアの変身した"怨恨リマインダー"……

 ある種似た者同士な化け物二匹の戦いは、尚も凄絶に続いていた!


『やれやれ、なのだわ……!

 ただの炎熱を織り交ぜた格闘戦だけの形態かと思っていたのに、

 炎で防御壁を形成して私の攻撃を焼き尽くしてしまうだなんて……!』

『そりゃなァ~装備や形態増やすのもタダじゃねえなら、

 例え型落ちでも活用すんのが筋ってもん、だろうガアッ!』

『くっ! "アップドラフトシールド"ッ!』


 不意打ち気味に口から放たれた火炎弾を、

 グラティアは風の障壁でもって受け流そうとするが……


『ぎゃあっ!?』


 火炎弾は障壁に触れた途端、

 爆ぜるように激しく燃え上がり障壁を焼き尽くす!

 炎の勢いたるや凄まじく、

 薄手とは言え決して脆くはねえバステトモードの生体装甲が焦げ付くほど!


(ぐっ……! そんな、どうしてっ……!?

 実験ではもっと大きな砲弾だって受け流せたのにっ……!)


 負った傷を回復させながら、グラティアは頭を抱える。

 バステトモードは敏捷性にものを言わせた近接格闘を

 "風を操る能力"で補強する形態……


 速さ・鋭さ・柔軟性を併せ持つもんで、

 当然ただのスピード形態とはワケが違う。

 それは防御技の"アップドラフトシールド"も例外じゃなく、

 当人が独白で述べた通りどんな攻撃だろうと容易く受け流せる、

 まさに"万能防御"のハズだったが……何故かあの火炎弾は貫通しやがったんだ。


(負けはしない……やられはしないッッ!

 私は必ず、勝ってみせるのだわっ!

 この男にも、世界にもっ!)


 意気揚々と決意しながら、グラティアは加速する!

 ネコ科肉食獣特有の馬力に風の力まで加わったなら、

 そりゃ凄まじいスピードだ!


(思想も地位もどうでもいい!

 ただ私は私であるために……ムジョウを倒す!)


 その勢い、まさに空間をも断ち切るが如く!

 通過点に豆腐でも置いときゃ即座に賽の目切りにされそうなほど!


『くたばりなさいな、ムジョウ……!』

[必! 必! 必! 必殺ヒッサァツ!

 "バステト"! イモータリング・ストライク!]


 瞬く間に距離を詰めたグラティアは、素早く両腕を振り上げる!


『バステト・ハリケーンスラッシュ!』


 全身の関節と筋肉での加速に風力も交えた一撃は、

 理論上巨大ロボの片腕さえ切り落とせるほどの切れ味を誇る!

 ともすりゃさしものユウトとて一溜りもねえ



 ……かと、思いきや!



『ッラア!』

『があっ!?』


 迫りくるグラティアの顎に叩き込まれる、ユウトの膝!


(そんなっ……!?)


 一切の炎熱も伴わない、

 ただ装甲の強度と筋力に任せたその一撃が、

 グラティアの計算を根底から狂わせる!


(ただの、膝蹴りで――『ジエァラアッ!』――ぐぶげうっ!?』


 頭蓋骨すら砕きかねねえ一撃を受けて尚意識を保つグラティア。

 だが続けてヤツの腹部へ凄まじい激痛が走り、口腔内へ生臭い鉄の味が滲む!


『ぐ、ぁが……ぶげっ……!』


 何故そんなことになったかと言やあ、

 胴部装甲の軟質部が刺し貫かれていたからに他ならねえ……

 そう、ガルムガントレットの刃で!


『読者募集キャラだから手加減して貰えるなんて、

 まさか思っちゃいねえだろうなあ?』

[葬儀開催♥ 火葬-ローエンドプラン♥]


 身動きの取れねえグラティアの耳に届く事実上の死刑宣告(容赦なしのメタ発言)

 となりゃ続くシステム音声の意味するもんとて、否が応でも理解できちまう。


(ぐ、かくなる上は……!

 背に腹は、代えられないのだわっっ!)


 意を決したグラティアは、

 震える手に力を籠めドライバーの帯部分にあるスイッチをブッ叩く!


『これでぇっ!』

[緊急発動! リザレクバーン!]

『ぐぬおっっ!?』


 刹那、三本の刃で串刺しにされ

 今にも体内から焼き尽くされそうなグラティアの身体が……


 爆 ぜ た 。


 そりゃあもう、木っ端微塵に。跡形もなく。


(……な、何が起こってんだ……?

 いきなり向こうのシステム音声が鳴り響いたと思ったら、

 あいつ自爆なんぞしやがって……)


 ただの自爆だとすりゃ余りにも呆気ない幕引きだった。

 しかも加えてユウト自身へのダメージなんぞあってないようなもんと来た。


(……有り得ねえ。フツー戦闘者が自爆と言や、

 自分てめえ諸共敵にも何かしらの実害を被らすのが常……

 にもかかわらず本当に"ただ吹き飛んだだけ"とは……)


 グラティアの自爆についてユウトが

 "ただ吹き飛んだだけ"と言い切れるのには当然理由があった。


 というのも"ムジョウ"システムは

 ――先代《禍根ハンター》の頃からだが――

 所謂"状態異常(デバフ)の類"への強固な耐性とそれらを検知できる鋭い感覚器を持つ。

 大抵の魔術や呪術、異能は耐性で無効化できるし、

 耐性の通用しないような代物でも気配を察し的確に対処してみせる。

 ……最悪は"霊魂刈取"でその現象ごと消し去っちまえばいいワケで。

 よって自爆と同時に"敵へ何かしらの害を及ぼす仕掛け"が作動していたなら、

 まさかユウトがそれを察知できねえハズはなく……


(そもそも相手は発足経緯のショボさに反して

 かなりの技術力とリソースを誇る令和神殿騎士団の、

 しかも切り札クラスの強豪怪人……"あの程度"で終わるとは到底思えねえ……)


 ユウトは再び周囲を警戒する。

 そして……


「……やれやれなのだわ。本当に容赦がないのね、あなた」


 声のした方に目をやれば、

 そこには変身前の状態で佇むグラティアの姿が。


『……やっぱ生きてやがったか。とするとさっきの自爆は……』

「"リザレクバーン"……肉体を一旦爆散させ、別の場所で再構築し耐性を立て直す、

 リマインドライバーに搭載された緊急回避システムなのだわ」


 態々敵に手の内を明かす必要があるのか?

 ユウトは疑問に思いこそすれ、

 テンポが悪くなるんで一旦黙ることにした。


ムジョウ(あなた)が死神なら、怨恨リマインダー()は不死者……

 体内の"イモータル・コア"がある限り、この命が尽きることはないのだわ」


 なんて言いつつ――止しゃいいのに――グラティアは自分の胸元に手を翳し、

 どういった原理でか体内に宿る光の塊を宿した装置"イモータル・コア"を見せびらかす。


『……リザレクバーンとやらもその不死性在りきってワケか』

「その通りなのだわ。ただ、開発途中で不完全だから、

 変身中に使うと丸々四十八時間、直前に変身していた形態は使えないのだけれど……」


(やっぱり止しゃいいのに何故かまたしても)態々手の内を明かしたグラティアは、

 リマインドライバーを再起動しにかかる。


「……まあ、問題はないのだわ。

 どの道バステトモードはあなたと相性が悪いみたいだし、

 他の形態に切り替えて勝てばいいだけの話なのだわ」


 なんともはや、高貴かつ知的そうな見た目からは想像もつかねえ

――こんな有り様じゃ読者から"中ボス感丸出し"と評されんのも当然だろう――

 頭の悪過ぎる台詞を口走りながら、グラティアは次なる形態へ変身する。


「変成」

[変成! リマインダー! リマインダー!

 怨恨! リマインダー!]


 相変わらずの音声と共に、

 今度は赤い発行体が現れちゃ

 またしてもグラティアの体内に入り込み……


[燃える不死鳥! 華麗に復活! これぞ火事場の馬鹿力!

 フェニ~ックス・モォォォォド!]


 変身したのは赤い鳥を象ったガイノイド風戦士……

 ただ肩から張り出した翼やら背中のジェットエンジンやらと、

 厳密には鳥っつーより鳥型ジェット戦闘機って感じのデザインなんだが。


『忘れるなかれ、我らが怨み……

 燃え尽きさせぬ、この恨み……

 怨恨リマインダー【フェニックスモード】

 死も恐れず、推して参るのだわッ!』


 ともあれ変身を終えたグラティアは、

 早速背中のジェットエンジンで空に舞い上がる。


(……あーあ、これ多分感想欄で

「"何とかと煙は高い所が好き"ってか」みてーに言われるヤツだわ……)

~今回の質問~

Q.バステトモードの技が悉くガルムモードに通用しなかった理由って

 やっぱり単なる二人の技量や戦闘経験、

 スペックの差や作劇上の都合、主人公補正の有無とか以外にあると思う?

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― 新着の感想 ―
 奥の手が凄い。凄いんですがそれを明かしてしまう残念さ。こういうところが正に中ボス。……ってか、さらに格落ちした感じで、そこがまたタイトルの通り出て来るのが早過ぎのキャラになってるという。(笑)  こ…
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