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「…マリー?この紙に名前を書いて欲しいんだが…」
「ぜ、全部任せちゃってごめんね!何処かな?」
いつの間にかアレンに埋もれていた私を見て、疑問符を沢山浮かべながらゲイルは1枚の紙を差し出していた。
勢い良く顔を上げ、アレンにジェスチャーで抱き着いてしまった事を謝った。
もし、良いならまた触らせて貰おう。
「あ…そうだ、ゲイル。
私、文字は読めるみたいなんだけど書けないんだ…」
「…!そうだったか、すまない。
理解している様だったので言語の事を失念していた…
では、俺が違う紙に書く文字を真似して書こう。
後でちゃんと教える。」
そう言って、ゲイルは私を近くのテーブルがある所に座らせる。
そして受付で紙を貰い、隣に座ると
『マリー』と書いてくれた。
やっぱり、甘やかされ過ぎている気がする。
そんな優しいゲイルに、報いたい。
文字も教えて貰わなければならないのだ、どれだけ返せるか分からないが
精一杯お返ししよう。
身分を登録する事はその為の第一歩なのだ。
その紙に何度か練習してゲイルからOKを貰い、資料の指定された場所に書いた。
手が震えたが何とか書き終え、
ゲイルと一緒に受付のお姉さんに手渡した。
「『マリー』さんですね、承りましたぁ~。マリーさんは落ち人様とお伺いしましたので魔力検査も行います、こちらに手をかざして下さいねぇ~」
受付のお姉さんはカウンター横に有る大きな水晶のような球体を指す。
『魔力測定器』だ…
コレを主人公が魔力量が多過ぎて壊したりしたなぁ、と思いながら
その水晶の上に手を置く。
すると、水晶が眩く白くキラキラと光りだした。
ギルドに居た全ての人がその眩さに驚き、集まってきた。
「ーー!特級の光属性!
これは、とても良い物が見れましたぁ!」
お姉さんが間延びした口調から一転、興奮したように席を立ち声をあげると
ギャラリーも珍しい物を見た、と口々に盛り上がっていた。
私とゲイルは驚いて固まってしまっていたが、アレンは目を細め満足そうに口角を上げていた。




