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黒狐への嫁入り  作者: 弥生いつか


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第4話 半神、鬼人、花人

「―――えー、卒業式で多少のハプニングはございましたが、兎に角皆様卒業おめでとうございます。そして黎明ヶ丘高等部進学おめでとうございます」


 安崎先生の言葉に再びクラスで小さな声で笑いが起こる。早乙女のやつとんでもない置き土産しやがって…そう心の中で愚痴ていると安崎先生が注目を集める様に手を叩く。


「はい中等部で種族別授業を受けてきましたね?笑ってられる方は勿論復習出来ますわよね?」


 安崎先生の言葉に空気が一気に張り詰める。この先生は真面目で授業に不真面目だと、明らかに厳しくなるからだ。散々早乙女がチクチク嫌味言われてたっけ。

 

「黎明ヶ丘高等部は我々の種族の他に成績優秀な生徒の一般人を受け入れます。進学校であると同時に何故、人間と高等部を同じくするのか…はい佐藤さん」

「はい!半神、鬼人、花人が人口の1割ずつ、残り7割が人間なので私達と人間が共生出来るように、人間と触れ合う訓練をする為です」

「半分正解、もう半分は?工藤さん」

「はい、私達は時と場合により神のように讃えられ、悪魔の様に崇拝されてきました。私達の種族が人間達を寄り良い未来に導く為に進学校で学ぶ為です」


 半神と鬼人は高貴な育成が行き届いているこって…そんな事を考えながら私は頭に髪飾りの様に生えている椿に触れる。


「結構、それと同時にある事も学んでますね?はい何故半神と鬼人が高みに行くのに花人が必要なのか?はい後藤くん」

「はい、半神と鬼人は“神の試練”と呼ばれる、過度な知名度を集めたり身体を鍛えたりすると、血に対して過敏になり食人衝動が起こるからです」

「素晴らしい、そうです半神と鬼人は神に近付くと食人衝動が起こり、人を食べると知能落ちた怪物になるのです」


 先生の解説に教室中がざわざわとざわめいた。女子からこわーいなんて声が上がった。


「そういや単身活動してるレーチューバーって、失踪する人多いよね…」なんて声も…いやいや種族別授業で何回も受けた事でしょ、いやもしかして始めて聞いた可能性も?


「はい冷やかさない。何回も聞いてるでしょ?そして花人は初花が恋をするとピンクになり、愛すると愛になります。色の度合いにより蜜が濃くなり、その花の香りが食人衝動を打ち消すのです。よって高等部になってから解禁される制度があります」


 そこまで言って安崎先生が黒板に見えやすい大きさで『お見合い制度』と書いた。それに半神と鬼人の生徒が一際大きくざわめいた。え?この話って知ってるの花人だけ?


「そうです。花人は高等部に入学するとお見合い制度が設けられ、好成績の生徒や上層部の大人とお見合いをし、卒業と共に入籍する事になります」

「せんせー!それって強制何ですか!?」


 鬼人の女子生徒が手を上げる。へーやっぱり何も知らないんだ。




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